バナナこどもえん ざりがにつり (絵本・こどものひろば)

著者 :
  • 童心社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784494007547

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  • ●概要

    内容紹介
    ざりがにつりにでかけたバナナえんの子どもたち。
    自分でざりがにをつることができなかったかっきーは、あーくんと取ったさりがにをいっしょに持ってかえりました。

    すると、「あっ、ざりがにがだっぴしている! 」本物そっくりの殻に、みんな驚きました。

    帰る時間になると、かっきーはあーくんにいいました。

    「おれがとったんだ。だからおれがもってかえる。おまえはからをもっていけ」あーくんは泣き出しますが、かっきーの目はどんどん強くなっていきます。

    そして、あーくんは言います。「いいよ、ぼくいらない。かっきーにあげる。」

    集団の中で、一人一人がいきいきと輝いている子どもたちを描き、本気のけんかを通じて、子どもの心の成長をとらえます。

    ●個人的に
    ・柴田愛子さんの本、いい
    ・子どもたちの関わり合い、日々の中から、「子どもの育ち」を見逃さず、絵本にしたんだろうな…と、愛子さんの視点を感じます。

    ●対象
    年中〜

  • こどもの心の変わっていく様子がとても納得
    しました。ちょっと大人目線かなあ?

  • ザリガニを巡る喧嘩?

  • 「りんごの木」の柴田さんには絵本や他の本もあることを知り、とりあえず近所の図書館にあったのを借りてきた。

    「バナナこどもえん」は、「バナナのすきな えんちょうせんせいの ななこさん」と、「バナナのすきな こどもたち」があそんでいます、という冒頭。えっ、バナナってそういう意味?と思ったら、すぐ「あ! でも、バナナが きらいでも はいれます」と書いてある。

    ごちゃごちゃとした楽しそうな場で、ななこさんが大きな笑顔で「おはよう!」とやってくるこどもを迎えている。こどもはあっちこっちでいろんなことをしてる。絵をみてるだけで、うわー、おもしろそうなとこやなと思う。子どもらの表情がめっちゃいい。とくにかっきーとあーくんがにらみあってるところ。

    「きょうは ざりがにつりに いこうよ! あったかいから きっと つれるぞ!」とかっきーがやってくる。

    ざりがにつりの用意をして、みんなでおがわへ。枝に糸をむすんで、それからスルメを結わく。自分がスルメを食べてる子もいる。

    かっきーのスルメをざりがにが食べている。でも、かっきーが、そおっと枝をあげると、ざりがにはスルメを離して、石の下へもぐってしまう。なんどやっても、スルメをつかまえられない。

    「ちぇっ!」

    ごーちゃんが、中くらいのざりがにを釣りあげる。あーくんは、かっきーと同じく、釣れそうで釣れない。そのざりがにを、かっきーが手でつかんで、大きなざりがにがとれた。二人でバケツをさげてこどもえんに帰ってきたら、ざりがには脱皮してふたつになっていた。

    帰る時間になって、かっきーとあーくんの間で「殻」と「ほんもの」どっちのざりがにを持って帰るかで、にらみあい。「みつけたのはあーくん」「とったのはかっきー」「じゃんけんしたら」「もとのばしょに にがしな」「さいごまで はなしあうといいよ」、ざりがにはどっちのものか、どうすればいいか、周りの子も意見する。

    あーくんが「もういいや。ぼく いらない。かっきーにあげる」と言うと、かっきーも「じゃあ おれも いらない。よんさいに いわれて ごさいが もっていくわけには いかない」と言う。

    「どうすることにした?」とななこさんがやってきて、あーくんとかっきーは「つったとこに かえしにいく」、それでいいと言う。

    次の日は雨。みんなカッパをきて、ざりがにをかえしに行った。

    「こんどは さいしょから さいごまで じぶんで とろうな!」
    「うん!」
    「ざりがにー、まってろよー!」

    『子どもたちのミーティング』を読んでから、この絵本をみると、「りんごの木」ではこんな風に子どもどうし、ぶつかりあい、意見しあい、どうするかを考えてるんかなーと思った。

    それにしても、つかみの「バナナ」は冒頭だけで、あとはバナナは出てこず(お弁当の時間にバナナを食べてる子が描かれているが)、そこがちょっとおかしかった。

    (12/5了)

  • H23年 9月 2-2

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著者プロフィール

1948年、東京生まれ。私立幼稚園に5年間勤務し、多様な教育方法に迷って退職。OLを経験するも子どもの魅力から離れられず、別の私立幼稚園に5年間勤務。1982年、“子どもの心に添う”を基本姿勢とした「りんごの木」を発足。保育のかたわら、講演、執筆、絵本作りと様々な子どもの分野で活躍中。テレビ、ラジオなどのメディアにも出演。子どもたちが生み出すさまざまなドラマをおとなに伝えながら、“子どもとおとなの気持ちのいい関係づくり”を目ざしている。

「2022年 『保育のお悩みに愛子先生流アドバイス それってホントに子どものため?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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