- Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
- / ISBN・EAN: 9784494026371
感想・レビュー・書評
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一般兵だった著者の戦争の記憶。思い出話と言ってもいいのではないでしょうか。リアルな雰囲気にのまれてしまいそうです。
個人的には、場面転換の際におそらく史実から引用した、一般兵では見ることのできない内容が含まれているように感じました。読みやすさ、わかりやすさの為なのでしょうが、それなら士官の階級や職務についての解説も欲しかった…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ボルネオに家族旅行したことをきっかけとして、長男に読ませるために入手。ボルネオ沖で沈没した戦艦武蔵に少年兵として乗り込んでいた著者の目を通じて記録される武蔵の最期の航海。戦場の具体的な描写は冷徹で、戦争の最前線で人の命が簡単に失われていくことを記述。30年ぶりに再読したが、印象は変わらなかった。名著。
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(2008.09.02読了)
戦艦大和と同様、日本帝国海軍最大の軍艦「武蔵」。不沈艦と言われたが、レイテ沖海戦で、アメリカ空軍の度重なる爆撃を受けてついに沈没してしまった。1944年10月24日、午後7時35分のことであった。
この本は、16歳で海軍に志願し武蔵に乗り組み、18歳で武蔵の最期を看取り生き残った著者によって書かれたものです。
10月20日の出港から10月24日の沈没までの様子が克明につづられています。アメリカ軍の空爆で、次々に倒れてゆく仲間たちの生前の夢や希望などが随時さしはさまれますので、戦争で断ち切られる生の無念さが伝わります。
子供向けの本であるにもかかわらず、爆撃で、引き千切られる肉体の様子が仮借なく描写されています。子どもによっては、読んだ日の夜は怖くて眠れなくなるかもしれません。
挿絵は、藤沢友一さんです。
戦闘のあった周辺の地図が添えてあるといいと思うのですが、ありません。残念です。
☆関連書籍(既読)
「レイテに沈んだ大東亜共栄圏」NHK取材班著、角川文庫、1995.08.10
「レイテ沖海戦」半藤一利著、PHP文庫、2001.09.17
著者 渡辺 清
1925年 静岡県生まれ
1941年 海軍に志願し、武蔵に乗り組む
(2008年9月12日・記) -
あまり話題に登らないけど、個人的には好きな本です。食事前には読まない方が良いかもしれません。