承認とモチベーション

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  • 同文館出版
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レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784495380212

作品紹介・あらすじ

「ほめる」「認める」で部下や社員のモチベーションは上がる!?承認欲求(認められたい、尊敬されたい)は、動機づけにどれだけ大きな力をもつか?初めて実証されたその効果をわかりやすく解説する。

感想・レビュー・書評

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    承認とモチベーション

  • 太田さんのライフワークであるテーマ「承認」について、データを交えて研究成果を本にされている。
    アンケートによる効果測定は判断に非常に難しい面もあるだろうが、ある程度予測どおりである部分やそうでない部分もあり、興味深いところもあった。
    ただ、データの解析方法はなんか難しいやり方で、じっくり読み込まないと理解できない。

    読者とすれば、承認することにより、本人のモチベーションが上がったか、会社の業績に貢献したか、の裏づけがほしいという1点につきるが、やはりその裏づけは簡単ではない。

    目のつけかたが太田さん独自のものであるので、今後にも期待したい。

  • 管理職には気になるタイトルだし、内容です。なかなかここまでの調査をしている本は無いので裏付けもあり考えさせられる。

  • ビジネス
    心理

  • 承認はモチベーション維持に大事とされるが、効果は個人の感覚レベルに留まることが多く、客観的な研究は少なかった。
    今回は企業や業種別にわけ、承認が職場に与える影響を研究した。

    <日本人と承認>
    アンケートをとると、日本人は人に認められたいと表立っていうことは少ないが、承認欲求は強い。
    それは「表」だって現れるものではなく、「裏」の承認欲求である。
    それは、無視を恐れることや、「恥」の文化として現れる。

    <研究結果>
    ・公益企業A社
     顧客からの感謝や、チームとして評価されることに喜びを感じる。
     
    ・サービス業B社
     上司からの承認を大きく感じる
     
    ・派遣会社
     派遣元での評価(結果として、派遣先の上司から、第三者を経由して入ってくる評価となる)
     日常的なコミュニケーション(軽い承認)も重く受け取る
     昇給に敏感
     ⇒普通の会社なら給料は「衛生要因」。当然あるべきであり、時間に比例して昇給「すべき」ものであるが、派遣ではそうではない。「自分が認められた」ことと直結し、承認のシンボルとして捉えられやすい

    ・看護師
     患者からの承認より、上司からの承認を重く受け止める。
     患者からの承認はたしかに嬉しいが、直接的なキャリアアップへのモチベーションにはつながりづらい。
     それは患者からと、上司からの承認の質が違うためである。
     看護師は「ヒューマンサービス(対人サービス)」の提供者である一方、専門技能を持つ「プロフェッショナル」でもある。
     患者からの承認は「ヒューマンサービス」の部分を満たすが、彼らがより重視するのは「プロフェッショナル」としての承認であり、それを与えるのは上司のほうである。
     
    <まとめ>
    ・上司の役割が大きい
     直接的に承認を与えることもあれば、顧客からの満足をフィードバックする役割の場合もある。
     どちらにせよ、上司の影響力は大きい。
    ・若年層に効果が大きい。
    ・個人への承認、集団への承認、どちらが重いかは、業種や仕事の形態による。

     重要なのは正確なフィードバックであり、それがないと、相手をコントロールするため、あるいは、間違った承認が相手を尊大にする可能性もある。
     
     いずれにせよ、金銭の高低だけで生産性をあげようとする「成果主義」が挫折した今、承認によるモチベーションアップは大事な課題である。

  • 現役の研究者である太田先生が実証研究した承認の効果をまとめています。今までのような成果主義ではなく、承認を通じて組織で働く職員や社員のモチベーションを高めることを提唱しています。承認の意味や必要性がわかりやすくまとめられています。

  • タイトルの通り承認とモチベーションについての研究とその知見をまとめた本
    <メモ>
    ・体力や計算能力のような単純な能力ではなく、組織の中で発揮される複雑な能力や資質、業績、成果貢献度は他者からのフィードバックを通して初めて実感できる場合が多い。
    ・満足をもたらす要因は達成、承認、仕事そのもの、せきにん、昇進が含まれ、不満をもたらす要因には給料、上司との人間関係、作業環境などが含まれている。
    ・仕事に関する意識や態度調査において公益企業では自己効力感が重要変数になっている。ほか、仕事コミットメントや内発的もちべーしょん、評価処遇への満足、など。
    ・生産性要素について、製造建設業は技術、設備、機械のウエイトが大きい。人を相手にするサービス産業は個人の意欲能力が重要。従業員の仕事に対する意欲、能力向上への意欲を引き出す重要性は大きい。
    ・サービス業の主要因子。自己効力感と挑戦意欲、困難な目標に計画的にチャレンジできているか。仕事への満足、仕事に誇りが持てているか。評価処遇への満足、給与地位に満足できているか。組織への貢献意欲、尽くしたいと思っているか。

  • 職種や職階、または年齢ごとに承認や褒めることが、どのように影響を与え、また影響がないのか実証的に調査し、分析している。調査の枠組みや手続きが非常に参考になった。

  • うーん。目新しいところはないかな。ただ、実績データがあるのが振り返りとしてあり。

  • この本は初心者向けではありません。
    「褒める」「承認」についてある程度知っている方が、理解を深めるために読む本です。

    本書は以下のように構成されています。
    1〜3章:背景(承認と日本文化・承認と背景)
    4〜8章:起業・組織での承認効果測定実験
    9〜10章:考察・まとめ

    この本の面白い点は、褒めることのメリットだけでなく、デメリットや効果が確認できない事例まで具体的に書かれている点。
    特に第8章の事例は目からウロコであった。

    効果のない承認・逆効果な承認について書かれているので
    承認の本質や、承認と評価制度の連携についてより理解が深まるかと思います。

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著者プロフィール

1954年兵庫県生まれ。同志社大学政策学部教授。神戸大学大学院経営学研究科修了。京都大学経済学博士。専門は個人を尊重する組織の研究。おもな著書に『公務員革命』『ホンネで動かす組織論』『ムダな仕事が多い職場』(以上、ちくま新書)、『がんばると迷惑な人』『個人を幸福にしない日本の組織』(ともに新潮新書)、『個人尊重の組織論』(中公新書)などがある。

「2018年 『「ネコ型」人間の時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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