カウンセラーが教える「自分を勇気づける技術」 (DO BOOKS)

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  • 同文館出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784495524814

作品紹介・あらすじ

家庭内での子どもに対する虐待、夫婦間のDV、不景気による雇用の悪化、うつ病や自殺の増加…。今、われわれは「勇気づけ」を必要としている!自分自身をはげまし、大切な誰かをはげます「勇気づけ」をはじめよう!

感想・レビュー・書評

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  • 勇気づけとはどういうことを言うのか、というところから丁寧に書いてあるので、アドラー心理学を知らない人でも、順に読んでいけば、理解し、実践できるようになっています。いつも自分を責めてしまったり、ダメ出しが多いと感じている人に読んでほしい1冊。毎日少しづつ読み進めて、できることから実践することが大切です。

  •  アドラー心理学の「勇気づけ」。これにフォーカスしたのが本書である。
     本書ではジョン・C・マックスウェル著『「勝負強さ」を鍛える本』からMISTAKES(失敗)が引用されている。これがなかなか良い。
     M:人生についてフィードバックを与えるメッセージ(Message)
     I:反省し、考える時間を与えるための中断(Interruptions)
     S:正しい道を示す同表(Signposts)
     T:人間としてさらに成熟するための試練(Tests)
     A:チャレンジし続けるための覚醒(Awakenings)
     K:次のチャンスへの扉を開ける鍵(Keys)
     E:まだ行ったことのない場所へ誘う探検(Explorations)
     S:われわれの成長と進歩に対する評価(Statements)

  • ”「本当に勇気づけられるのだろうか?」と思いながら読んだ一冊。

    ヒューマン・ギルド岩井俊憲さんの新著。
    他人を勇気づけるためにも、まずは、自分自身を勇気づけることから。

    <読書メモ>
    ・(2)「よいことも悪いことも起きるが、『そのことが起きたことは自分が担えるからだ』と受け入れ、最善を尽くして対処しよう」とする姿勢で、現実をありのままに直視することで…
     (はしがき より)

    ・「勇気」とは「困難を克服する活力」(p.12)

    ★どういうステップを踏めば「勇気づけ名人」になれるのか端的に言うと、
     ?自分自身を勇気づける
     ?勇気くじきをやめる
     ?勇気づけを始める。
     この、たった3つのステップを態度で示していくことです。(p.15)
     #「態度」が大切

    ・「ダイジョウ・ブ」メソッド(p.21)
     指を開いた利き腕を胸の前でL字型にして、胸の位置から腹部まで振り下ろしながら「大丈夫」と言う。
     「ダイジョウ」まで真下に勢いよく下ろし、「ブ」で10センチほど前に突き出す。

    ・朝の3つのテクニック(p.32-)
     その1)爽快だ!
     その2)自分にニッコリほほ笑みかける
     その3)「おはよう」「ありがとう」をおろそかにしない
     # その1)→大きく伸びをして。その2)→鏡をみよう!

    ・夜の3つのテクニック(p.36-)
     その1)帰宅してから安らげる時間をつくる
     その2)風呂は心の疲れも洗い流す場所
     その3)一日の決着をつける
      ★過ぎた1日の中で、とくに感謝したい事柄や人を思い浮かべて、「ありがとう」という言葉をつぶやくことです。
     #その2)→水には不思議な力あり。その3)→OhLife での実践で意識すること。

    ・「ほめる」と「勇気づける」の違い(p.49)
     #「勇気づける」については、図表4に、波及効果として「自分の成長・進歩に意識が向かい、自立心と責任感が育まれる」と記載あり。納得感高し。

    ・「なぜ(Why)」を「どうやって(How)」や「何のために(What for)」に変えてみる(p.62)

    ・「言葉」では「断言」と言いましたが、この「イメージ」でもきっぱりと想像する、いわば「断想」をしてみてください。(p.82)
     --本気で取り組む気持ちがあるなら、明日と言わず今日、今日と言わず今、ここで始める以上のいいタイミングがあるでしょうか。(p.89)

    ・図表8:「心の晴れの日」と「心の雨の日」の発想法(p.111)
     雨の日(逆境、不順、停滞のとき)
     ?育成(充電)
     ?下山
     ?even if(どうやってれ)
     #雨のときは無理に自分に負荷をかえるのではなく、内から自分を育てて、充電期間にあてる
     #これか?!

    ・視野搾取・八方塞がりから脱却するには(p.121-)
     ?証拠探し
     ?事実直視
     ?見直し

    ・精神的なたくましさを育てる3つの秘訣(p.126)
     ?よき師を得ること
     ?精神の鍛錬法を持つこと
     ?よき友を持つこと

    ★アドラー心理学では、感情を以下の3つの視点で説明しています。
     ?感情は、あるきっかけ(状況)があって作り出され、特定の相手役に対して、何らかの意図(目的)をもって使われている
     ?感情は、コントロールできる
     ?(陰性感情も含め)感情は、自分のパートナーである
     (p.135)

    ・感情の持つ役割(p.137)
     ?感情は、身体、思考、行動と密接に関連している
     ?感情は、思考が担う「理性的回路」に対して「非理性的回路」の役割を担っている
     ?感情h、行動に向けて燃料を供給する役割を果たしている

    ★松下幸之助氏は体が弱いことを自覚していたために、すべてを自分が管理する方法ではなく、人に任せる仕組みづくりを考えたと言われていますが、これも一種の劣等感の補償であり、創造的な事業計画を行った例と言うこともできます。(p.145)
     #自覚は適切か?スーパーマンだと思ってない?自分ですべてやろうとしていない?
     #材料を集めるだけ集めて動けないんじゃ、しょうがない。

    ・自分自身が非建設的なパターンに近い、あるいは非建設的なパターンをえらびがちだという自覚を持つ方で、生きづらい、自分自身を変えたいと感じている方は、今後、「建設的なパターンを選び取ろう」と決意し、自分自身で建設的な方向に歩みを進めてください。今日、今からつま先の方向を、ほんの少し変えればいいだけの話です。(p.150)

    ★しかし、これを一次感情に注目し、それを佐藤さんに伝えるという形にしたらどうでしょう。
     「佐藤、前回『トラブルが起きたらすぐに報告しろ』って言ったんだけど、今回また同じようなことが起きて、俺はちょっとがっかりしちゃったよ。同じミスを繰り返すということに対しても心配になるんだが……」
     #これ、自分に対してできないか?
     #「今日も、○○になっちゃったね。(がっかり、心配、不安、さみしい)」 → p.157

    ★陰性感情、とくに怒りをコントロールするのに効果的な手段があります。ある特定の自分の怒りの感情を見つけたら、その感情にニックネーム(あだ名)をつけるのです。(p.157)
     (略)
     カウンセリングの際、その強い自責の念に対して「失格ちゃん」というニックネームをつけることを提案されました。そして、その感情が湧き上がってきたら、「失格ちゃん登場!」「失格ちゃんが暴れだした!」「あっ、今、失格ちゃんがワナワナ震えている!」などとナレーションをつけ、登場のテーマ曲やBGMなどを決めて、それを記録に残すように言われました。
     #「ダメ太郎、サイナラ?!」
     #ダメ太郎を観察せよ。で、逆の意味の言葉を探しだせ。
     #→たぶん、この裏にあるのは「貢献したい、助けたい、役立ちたい」の気持ち。なら、それを前面に出して…

    ★落ち込んでいる、もがき苦しんでいる今の状態を、ありのままに認めることです。(略)
     滝壺に落ち込んだとき、必死になってもがくと、かえって水の流れに逆らって命を落としてしまうことがあるそうです。逆に、もがかずに水の流れに身を任せていると、水が自分をしかるべき位置に運んでくれる、と言われています。(p.167)
     #ここで「水」のたとえ!
     #『老子』に通じる。上善如水。

    ・友がみなわれよりえらく見ゆる日よ
     花を買ひ来て
     妻としたしむ
     (『一握の砂』より)  (p.171)
     #石川啄木。「みじめさ」をモチーフとした歌。

    ★みじめさとは、特定の誰かではなく、以前あるいは現在の所属集団の構成員と比較したときに、自分が小さくなったと見えてしまう心理(p.172)

    ・私は、みじめさを感じることがあるとしても、あえてそれを克服しないで、みじめさをありのままに直視するだけでいいのではないか、と考えています。(p.173)

    ・セルフ・トーク(内言<ないげん>) (p.180)
     一日に何十回、何百回と自分自身に対して心の中で言い聞かせている言葉
     #悪魔のささやき、天使のささやき

    ★今までの口癖に、ひと言を添えるようにしてください。
     「ああ、またやっちゃった……」+「でも、致命的じゃないから大丈夫!」
     #「ダメだなぁ」+「でも、まだ成長できるってことだ!」

    ・そこで、みなさんに心がけていただきたいのが、ダメ出しの反対である「ヨイ出し」です。ヨイ出しとは、その人の建設的な側面に着目し、その事柄に対して積極的に言葉に出して伝えることです。この「言葉に出して」というところが肝心です。(p.211)

    ★相互尊敬・相互信頼の関係を築くには、こちら側が、
     ・より早く尊敬・信頼する
     ・より多く尊敬・信頼する
     ことが、何よりも大切なのです。(p.226)
     #『ゆとりの法則』に出てくる、飛行機内のお母さん!

    ★共同体感覚(p.227)
     「自分の居場所(共同体)をほしがり、その居場所をよくしたい(所属感)」
     「共同体そのものや仲間たちの役に立ちたい(貢献感)」
     「構成員に対する共感、信頼感」
     #これらの感覚を含めたもの。
     #勇気と共同体感覚を、車輪の両輪としてバランスをとる。

    ・もう、あなたは自分自身をはげますことができます。必要なことはすべて備わっています。必ずできるはずです。
     それは、明日からではありません。今から自分をはげます生活を送り、自分をはげます言葉を語り、自分をはげます態度で周りの人にも接してください。
     あなたのこれからの人生は、勇気づけに溢れた人生になることをお約束します。(p.228)
     #より多く、より早く、尊敬・信頼されちゃった!ありがとうございます!!! > 岩井さん


    <きっかけ>
     小倉さんの facebook 投稿より(岩井さんは、アドラー心理学の先生)”

  • これを読んでも仕事で落ち込む自分を勇気づけるまでいかない、いったいどうすれば・・・。

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著者プロフィール

1947年栃木県生まれ。早稲田大学卒業。1985年、有限会社ヒューマン・ギルドを設立。代表取締役。アドラー心理学カウンセリング指導者、上級教育カウンセラー。2つの大学のほか独立行政法人系の看護学校の非常勤講師を歴任。
著書は『マンガでやさしくわかるアドラー心理学』シリーズ(日本能率協会マネジメントセンター)、『人生が大きく変わる アドラー心理学入門』(かんき出版)、『男と女のアドラー心理学』(青春出版社)など多数。

「2017年 『看護師のためのアドラー心理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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