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本 ・本 (452ページ) / ISBN・EAN: 9784497224088
作品紹介・あらすじ
19世紀、清朝末期のエリート階層である士大夫家庭の「才女」たちの物語。科挙を目指して学問に励んだり、官僚として地方に赴任したり、仕事を求めて各地を旅したりする男性たちを、母として、妻として、きょうだいとして、才女はどのように支えたのか。著者は、史料の奥からかすかに聞こえる女性の声を丹念にひろい、場面(シーン)として再構築することで、才女の暮らしをあざやかによみがえらせた。
十九世紀、中国江南・常州。経済も文化も豊かな地方で、女性たちは一家を支えることを期待され、婦人部屋と台所に追いやられていた。だが彼女らは旧弊な学問と体制に縛られた男どもをしりめに、自分の言葉を持ち表現を磨き上げてゆく。やがて時代の激変の中で忘れられていった女たちの姿――そう、これは清朝末期の『若草物語』なのである。(芦辺拓)
感想・レビュー・書評
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なぜこの本を読もうと思ったのか忘れてしまったが、読み始めてなかなか奥深いと感じた。
清朝、そう色々と問題が多かった清国末期の実話なのだが、男尊女卑というかそこまでするのかと思うものだ。
身を粉にして旦那をたて要職に就かせるだけでなくその後も支え続ける。そんなこと…と、思う事ばかり。
才女、性格も良くて本当に善人だ、ならもっと自分を大切にしたら良いのに。時代が違えばもっと活躍できたのは才女の方だと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
清末の動乱期にいきた3世代の女性達の姿を残された史料と、そこで語られたこと・語られなかったことをもとにした確度の高い推測を交えて描き出した一冊。
https://historia-bookreport.hatenablog.jp/entry/2025/01/16/122023 -
【本学OPACへのリンク☟】
https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/729338 -
華流ドラマに出てくる士大夫の結婚生活について理解できた。
結婚後は家の経営管理(教育含む)を任された女性の姿は「風と共に去りぬ」に描かれた理想の貴婦人増に重なる。 -
女児の誕生を喜び、妻方居住婚を頻繁におこなった、常州の家族の物語。男性たちが勉強や仕事で家をあけている間、親戚を世話し、刺繍でお金を稼いで家計をやりくりしたのは女性たちであった。