大地からの中国史 史料に語らせよう (東方選書 64)

  • 東方書店 (2025年2月3日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (376ページ) / ISBN・EAN: 9784497225016

作品紹介・あらすじ

主食であるコメ・コムギの栽培から、コムギの加工食品である「餅(へい)」「麺」、農具の発展、お茶・野菜の栽培、養蚕のための桑の栽培、肥料まで、皇帝や官僚たちが動かす国家を、食糧・衣料の生産によって支えてきた農民の姿を史料から丹念に掘り起こす。
近代以前の農業は有機栽培であり、自然に存在する材料を使って作物を育て、人間や家畜の食糧・飼料とし、さらにその排泄物を作物に施して肥料にする。この自然と人間の循環関係を続ける営みは、いま注目されているSDGsの課題に正面から応えるもので、農業史研究はきわめて現代的な課題を追究する分野でもある。

感想・レビュー・書評

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  • 女子栄養大学図書館OPAC▼https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000075044

  • 1. 農業技術の発展
    - 中国農業の歴史は、主に黄河流域で発展してきた。
    - 畑作農業は、コムギやアワの栽培を通じて歴史的に重要な役割を果たしている。
    - 農業における技術革新が、作業効率を向上させ、収穫量を増加させた。

    2. 農書の重要性
    - 農業に関する数多くの歴史的文献(例:『斉民要術』や『沈氏農書』)が、農業技術の発展を記録している。
    - これらの文献は、農業の実践や経営の秘訣を後世に伝える重要な資料である。

    3. 地域特性と農業
    - 地域ごとに異なる気候や土壌条件が、農作物の栽培方法や種類に影響を与える。
    - 例えば、華北の乾燥地域では、アワやコムギが主要な作物として栽培されている。

    4. 農業の社会的側面
    - 農業は、社会の基盤を形成する重要な要素であり、農業従事者は歴史を通じて社会の大多数を占めてきた。
    - 農家の生活様式や文化は、地域社会の発展に大きな影響を与えた。

    5. 農業経営の実態
    - 大規模な農業経営や小規模農家の事例が紹介され、農業経営の多様性が明らかになった。
    - 経営戦略や労働力の活用方法が、農家の生計に直接的な影響を与える。

    6. 農業の未来
    - 農業技術の進歩が続く中で、持続可能性や環境保護が重要なテーマとして浮上している。
    - 新しい農業技術や管理方法が、食料安全保障や資源の有効活用に寄与する可能性がある。

    7. 農業における文化的視点
    - 農業は単なる生産活動ではなく、地域文化や伝統とも密接に関連している。
    - 農作物の栽培や収穫に関する習慣や祭りが、地域社会のアイデンティティを形成する要素となっている。

    8. 研究と文献の重要性
    - 農業に関する研究は、過去の実践を理解し、未来の農業政策や技術の改善に役立つ。
    - さまざまな資料を通して、農業の歴史と発展を総合的に把握することが重要である。

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著者プロフィール

1948年仙台生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程中退。奈良大学専任講師、埼玉大学教養学部助教授を経て上智大学文学部教授。京都大学博士(農学)。<br>専門は中国前近代社会経済史。<br><br>著書:『陳ふ農書の研究』(農山漁村文化協会)、『唐宋変革期農業社会史研究』(汲古書院)。共著:『主張する〈愚民〉たち』(角川書店)、『「名公書判清明集」(懲悪門・人品門・人倫門)訳注稿』(汲古書院扱い)など。

「2005年 『唐宋時代の家族・婚姻・女性』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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