台湾文学この百年 (東方選書 32)

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  • 東方書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784497985477

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  • 1998年刊。

    日清戦争後、台湾が日本の植民地となった1895年から、太平洋戦争での日本の敗戦、戦後の国民党の専制支配、1987年の戒厳令解除、96年の総統の直接選挙までがちょうど「この百年」の期間にあたる。

    日本統治下では日本語を、国民党支配下では北京語を「国語」として強制された。「台湾は曲折に富む近代を体験し、その体験をバネとして豊かな文学を紡ぎだしてきた。20世紀100年という時空において、台湾文学は台湾人の情念と論理を時に日本語で時に北京語で語ることにより成熟してきたといえよう」(P.11「序」より)

  • 台湾には今まで文化というものがなかったことは僕も認めます。
    しかし問題は文化があるとか、ないとかということじゃなくて、文化がないからこそ、我々が文化を創り上げようとするところにあるのです。
    台湾の歴史は16世紀以来、移民と殖民の歴史である。明代から清代にかけて、大陸から中国人がやってきたり、オランダ、スペインも殖民し19世紀末には日本の植民地になると最盛期には日本人の数は40万に達した。

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著者プロフィール

(名古屋外国語大学教授・東京大学名誉教授)
現代中国語圏の文学と映画。著作:『中国語圏文学史』『魯迅と日本文学 漱石・鷗外から清張・春樹まで』『魯迅と世界文学』『中国映画 百年を描く、百年を読む』など。翻訳:魯迅『故郷/ 阿Q 正伝』、張愛玲『傾城の恋/ 封鎖』莫言『酒国』李昂『海峡を渡る幽霊』董啓章『地図集』( 共訳) ほか。

「2021年 『囚われて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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