ラスト・オブ・カンプフグルッペ (III)

  • 大日本絵画 (2012年10月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (420ページ) / ISBN・EAN: 9784499230971

感想・レビュー・書評

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  •  クノップの「ドキュメント・ヒトラー暗殺計画」にあるように「続」で取り上げたベーゼラーガー兄弟は7月20日事件の関係者だという事は一言も書いていないので、ムーアヘッドの「ヒトラー暗殺」に書かれているようにフーベルト・ランツ将軍も関係者だと触れないのは著者が「総統」暗殺の関係者には関心がないのだろうか?またランツ将軍はこの本で書かれている武装解除したイタリア軍将兵の虐殺について継続裁判で有罪判決を受けた事も書かれていない。
     ドデカネス諸島に「真の平和が訪れたのは、ギリシャ国民総選挙が実施された1947年のこと」?軍事政権の崩壊後に王政廃止を決めた1974年の国民投票は知っているが、1947年と言えば王国政府とギリシャ共産党が戦ったギリシャ内戦の真っ最中なのに?当時のドデカネス諸島はイタリア領だったので戦後、ギリシャ領になったのは1947年に連合国側とイタリア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、フィンランドとの間に結ばれたパリ条約だ。
     有名なラウル・ヒルバーグの「ヨーロッパ・ユダヤ人の絶滅」とゲッツ・アリーの「ヒトラーの国民国家」で書かれているように師団長ウルリヒ・クレーマン将軍とロードス突撃師団はロードス島のユダヤ人をアウシュヴィッツへ送り、残された財産を管理していたのだが、ただの一言も書かれていない。この事実はロードス突撃師団を書くには絶対に落としてはいけないのだが、著者は違うようだ。
     たまたま「ヨーロッパ・ユダヤ人の絶滅」と「ヒトラーの国民国家」は読んでいたので、この本にあるような「国防軍神話」を卒業した「思い出の本」だ。
     ロードス突撃師団と一緒に出てくる第22歩兵師団にはディートリヒ・フォン・コルティッツ将軍が聯隊長として勤務していたが、ビーヴァーの「ノルマンディー上陸作戦1944」に引用された盗聴記録にはウクライナでユダヤ人虐殺という「最悪の仕事」を実行したとある。「ヒトラーの特殊部隊 ブランデンブルク隊」には「ブランデンブルク部隊は「ユダヤ人問題の最終的解決」とは関係ない!」と主張したいが為に偶然、第22歩兵師団が何をしたのかに言及している。さて第22歩兵師団がこのシリーズの単行本で取り上げた際に「最悪の仕事」には言及しているだろうか?著者は「ヒトラーの特殊部隊 ブランデンブルク隊」を使ってブランデンブルク部隊を書いているので「知りませんでした」は済まない。そこに「ホロコースト全証言」73頁にあるフィリップ・フォン・ベーゼラーガー男爵の回想は一緒に収録すべきだ。

  • WW2末期のドイツ軍を中心に、戦史に登場しづらいマイナーな戦場や、貧弱な装備の部隊が粘り強く奮闘する姿を調査したシリーズの3作目。
    ワルシャワ蜂起にページが割かれているため、このシリーズでは珍しく、連合国側のポーランド国内軍が紹介されている。
    細かくデータに当たっている半面、ちょっと生々しさがないのがこのシリーズなのだけれど、鹵獲したパンター戦車の奮戦などは例外的に涙ぐましい。

    また、ハルツ山地のドイツ第11軍の戦闘は、個性的な面構えの歴戦の指揮官、奮戦するケーニヒスティーガー、寄せ集めの集成部隊”戦闘団(カンプグルッペ)”、後方で新兵訓練の途中むりやり戦場に張り付けられた補充大隊、とまさにドイツ末期戦の道具立てがそろった戦い。
    この状況でも心を折らずに戦い続けられるドイツ軍とは、いったい何者なのか。
    圧倒的な数的劣位に立ち向かう重戦車。
    僕が見たいドイツ軍は、ハリウッドのドイツ軍じゃなくてこういうドイツ軍なんだよ!

    なお、政治的な問題には触れないパウル・カレルシステムで書かれています。そういうものなんです。

  • 今度は、あまり知られていない西部戦線の戦いであるが、あまり知られていなかった。ルール包囲後の弱小第11軍ドイツ国内の戦いが興味深かった。また、よく見るチェコ快速師団の実態。ドイツの奏効列車。また、ロードス島での知られざる戦い、また、ワルシャワ蜂起鎮圧のときのドイツ軍の実態など、興味深かったです。パウルヘッセ中尉は、ルール包囲後の崩壊するドイツ国内の戦いで、心が痛む犠牲的な戦いをしたが、感動的であったが、それに対して、鉄十字章も与えられなかったが、立派な戦いであった。

  • 第2次大戦中のドイツ軍部隊やドイツ側について戦った枢軸軍部隊などの知られざる戦いの記録をとりまとめた書籍(2012/10発行)。

    過去シリーズの2作ほどマイナーな戦闘は取り上げておらず、「1943年エーゲ海浮かぶ、ロードス島とドデカネス諸島を巡る戦い」「ワルシャワ蜂起」「1942年11月のツーロン港フランス艦隊の接収作戦」など、大戦中期頃のエピソードが今回はメインとなっています。
    そのためか、過去シリーズの2作ほど魅力を感じず、今一つのように思いました。

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