税務調査官の着眼力 顧問税理士や社長にも教えてあげよう

  • 中央経済社 (2015年5月26日発売)
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本 ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784502151811

感想・レビュー・書評

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  • 今となっては、税金に携わっていないが、税務調査官の着眼点がわかり興味深い。

  • 近いうちにうちの会社に税務調査が入ることになったので、どういうやりとりがされるんだろ?というのと、税務調査に詳しく?なるまたとない機会かなと思い借りてみた。
    調査官と経理部長のやりとりに解説が挟まるような形で、とても読みやすく、税務調査の場に立ち会って解説してもらっているよう。やりとりの根拠や内容など知らない事も多く勉強になりました。。

  • ====2016/07/30 佐藤匠===========
    【概要】
    税務調査官が調査をするときにどこに着眼するのかを
    具体的なケースをもとに紹介しているもの。

    【評価】
    50点

    【共有したい内容】
    数値と実際の事業の乖離を税務調査官が把握するポイントは、実はかなり身近にあるということ。

    例として挙げられていたのは、トイレの清掃が行き届いていることや社内の清掃の状態と実際の売上高を比べる等の例である。

    実態と外面は整合するから、いくら数値をよくしていても中身はごまかせないということ。

    ただし、着眼点を示してあること自体はいいのだが、実際に否認されるという事実に対して、根拠条文が明確にン記載していないので、正直実務と乖離しているのではという税務署側に有益な考えを読み取れる。
    実際の税務調査においては、
    税務署側が否認のために、明確な根拠となる条文等の事実を明示させることは当たり前。

    そういった根拠の記載なく、すぐ否認されるという答えにたどり着くケース紹介が多く、税務の知識があるメンバーが読むと物足りないと感じた。

    【読んだ方がいい人】
    税務調査のイメージもない初心者
    ※どこに目を付けるのかというイメージはわくため。
     ただし、それが本当に否認されるかどうかは鵜呑みにしない方がいいと感じた。

    【悪いところ】
    上述の通り、明確な条文等の根拠の明示がなく、安易に否認という結論に持っている箇所が多い点。


    【どういう時に役に立つか】
    初めの税務調査を迎える前のタイミング

    【自由記述】
    元税務署側の人間で、税務署よりの人間もいれば、民間側の人間もいるのだなと本を読んで感じた。

    大村さんは、どちらかというと節税という視点から、攻めた経費処理をする元税務調査官である一方、当該著者は、どちらかというと民間側の恐怖心をあおるだけのような書き方だと感じた。

    いずれも共通しているのは、経費処理について、明確な条文を記載したうえで、論理的に経費処理を書いているとは言えない点である。

    この点からも、税務はグレーの箇所が多く、人によって考え方が変わることから、自分で経費処理を実施するときは、少なくともロジックを立てて対抗できる準備をしておくことがより重要と感じた。
    そして、このロジックは、税法に明確に基づくのがいいと感じた。


    ーーーーー山下2017/01/22ーーーーー
    【概要】
     税務調査で指摘される個所を対話形式で説明した本
    【評価】
     点数
    【共有したい内容】
    ・寄付金の支払いとは、その寄付金を実際に支払った日のことを言うので、手形の振り出しやクレジットのサインは現実の支払いには該当しない。
    ・定款の営業目的に入っていない営業行為をして損失を出した場合は、役員個人の営業行為であり法人の営業ではないと判断される可能性がある。
    ・首を切れない社員を関連会社に出向として押しつける場合。
    押し付けるために出向料を請求せず、出向先からの費用負担がない場合には出向先への労働力の無償提供、寄付となり、損金算入限度額の規制の対象になる。
    ・議事録の必要性
    議事録がなければ重要な決定がされていないとの判断になる。役員報酬の決定などがされていなかったと否認される。
    ・60万円以上が資本的支出ではない。
    修繕費と資本的支出は区分が明らかでない場合には60万の判断になるが、そもそもは修理改良の内容で区分される。何千万、何億でも修繕費は修繕費となる。
    【読んだ方がいい人】
    税務調査に興味がある人
    クライアントと直接対峙する人
    【どういう時に役に立つか】
    税務調査のイメージをつかむのに役立つ
    【自由記述】
    対話形式で書いてあり、調査官に質問されても安易に認めず論点をずらさず反論することが重要であると知ることができる。一つ一つの論点はそこまで真新しいものではないが、どんな会話からあげあしをとられ不利な状況に陥るのかがイメージでき、税務調査の対応に役立つ。

  • 法人税調査でよく問題となりやすいところを調査官と会社担当者との会話形式で解説。交際費と情報提供料の相違、架空人件費の調査ポイント、外注費が給与課税と認定された場合のトリプルパンチ課税、修繕費と資本的支出の区分など会社側の間違いを挙げるだけでなく、調査官もよく理解せずに無理な課税をしていることも解説しているので、どちらの立場にも配慮した構成となっている。税理士などの職業専門家も調査の勘所を理解する上で本書を通読されることをお勧めする。
    P156
    調査官が「60万円」を超していると言うので、経理部長も「取得価額の10%以下」であると反論したのですが、ここで重要なのは、根本的に修繕費なのか資本的支出なのかという判断です。経理部長は10%という数値を出してしまいましたが、その数値以前に、修繕費なのか資本的支出なのかの判断がなされなければなりません。くどいですが、何億円であっても修繕費は修繕費です。修理改良のために要した費用の額のうちに、修繕費であるか資本的支出であるかの区分が明らかでない金額がある場合に、60万円や10%の区分金額が設けられているのです。
    「取得価額の10%以下」と言って調査官を納得させたのは良かったかもしれませんが、このようなことがあると、社内では、「取得価額の10%以下」が修繕費になるという考えが優先してしまい、本来の、修繕費と資本的支出の区分が忘れられてしまいますので注意が必要です。

  • こいつは勉強になる!

  • 事例が多く、わかりやすい。仕事に役に立ちそう

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