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- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784502279614
作品紹介・あらすじ
旧版『事例で学ぶ会社法実務〈会社の計算編〉』の内容に、税理士や公認会計士のための仕訳例を多数追加。Q&A形式で、会社法・商業登記実務と会社の計算実務双方がわかる!
感想・レビュー・書評
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本書では会社計算規則に関するQ&Aが豊富に掲載されている。会社計算規則は専門家でも苦手意識を持つことが多い分野なだけに腰を据えて勉強するのが辛いところだが、本書のようにQA方式であると勉強もやりやすかった。
P201
3. 合併差損と抱き合わせ株式消滅損
抱き合わせ株式消滅損は、損益計算書の特別損失の問題であり、決算期に、当期純利益、当期純損失を通じて、貸借対照表のその他利益剰余金に計上されるものです。兄弟会社間の合併における合併差損益など、いわゆる資本取引の差損益とは相違します。
旧商法では、このように考えられており、合併消城会社が債務超過でなければ簡易合併も可能でしたが、会社法では、上記のとおり合併直後に「貸借対照表の作成があったもの」(施行規則195条)としたため、あたかも臨時決算を経たかのように、損益計算書上の損失も一種の合併差損と認めました。ここがポイントです。
なお、この抱き合わせ株式消滅益が大量に生じたため、分配可能額に余裕を生じたと勘違いし、分配可能額を超えて自己株式の取得をしてしまった上場会社がありました。抱き合わせ株式消滅損益は、損益計算書の損益であり、期中に剰余金を増額させるものではないことに、再度、ご注意ください(本書56頁参照)。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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