金融マンのためのエクイティ・ファイナンス講座

山下章太

• 中央経済社 (2019年6月26日発売)

作品紹介・あらすじ

全ての会社が関係する資金調達手段にも関わらず、包括的な解説書が乏しいエクイティ・ファイナンスについて、企業のステージ、セル・バイ等立場の違いを踏まえ俯瞰的に解説。

感想・レビュー・書評

[mikamika151さんの感想 · 2020年2月15日]

プチ物語がついてて面白かった。証券の世界の人銀行と違って怖い笑
エクセルでの計算ツールが色々載っていて、実務に携わる人への入門書にはよさそう。私はもう少し哲学的なことが知りたかったのだけど…

[鴨田さんの感想 · 2020年1月18日]

具体的な現場の会話から始まるスタイルは読み易くてよいです。意味がまるで分からないと悔しい、という気持ちになるので、分かるまで読もうとします。

[カズさんの感想 · 2019年8月11日]

「金融マンのための…」シリーズ最新作。直接金融の手法がよくわからないし、分かりやすい本も見つからなかったので（バリュエ―ションやM&Aの本ばかりで）、何度かお世話になっているこのシリーズを購入。

感想。RSやPSのこと、ストックオプションの課題等は理解できたのは良かった。もう少し調達手法のことも知りたかった。

備忘録
・アーンアウト条項。M&Aの際に、株式譲渡時点では代金の一部のみを決済し、将来（例えば1年後）に予想していた利益と大きな乖離がないことを確認した上で、残金を決済。その間は残金をエスクロー口座に預託しておくとよい。

・事業計画をアグレッシブに作り過ぎると、計画達成のプレッシャーが重くなり、不正リスクが増すこともある。

・退職金型ストックオプション（１円ストックオプション）。例えば、退職後10日以内に権利行使し、株価ー１円の利益を得る様な設計。

・エクイティ・コミットメントライン。コミットメント型でエクイティ調達。

・ムービングストライク。例えば行使価格を株価×90％の様にすること。投資家側は損しないが、売り圧力が強まる。

・RS（リストリクテッド・ストック、特定譲渡制限付株式）。ストックオプションに代わる役職員へのインセンティブとして、例えば「一定期間退職しない」といった条件を付与。

・PS（パフォーマス・シェア）。業績条件に応じて付与される株数が変動する様な特定譲渡制限付株式。