婚活戦略 商品化する男女と市場の力学

  • 中央経済社 (2021年10月15日発売)
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本 ・本 (144ページ) / ISBN・EAN: 9784502400919

作品紹介・あらすじ

婚活が隆盛する今でも未婚化・晩婚化が止まらないのはなぜなのか。悲喜こもごもの実体験を踏まえ、婚活での男女の力学を俯瞰し、参加者やサービス企業への提言をまとめた。

感想・レビュー・書評

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  • 40代、高収入、高学歴の男性が実際に経験した”婚活”から考えたイマドキの男女の結婚という市場リポート

    いや~なんというか…
    大学の先生だからかもしれないけど…
    論文を読んでる感じで…固い文章と内容
    あとは、もうなんというか…
    行間からにじむ恨み節というかグチというか…

    筆者は女性が男性を選んでる(イケメン、高収入的な基準で…)的に思ってるけど、女性からしたら、年齢で男性からバサバサ切られていくツラさとかわかってないよね~

    つまり、逆もしかり~よってこと。
    それに女性には子供を産めるか埋めないかというタイムリミットがあるんだから精神的にもキツいったらありゃしないのよ。筆者は知らんと思うけど…

    自分で「イケメンじゃないから~」なんて言ってるけど
    そんな嘆くほどではないしふつうなんじゃないかな?
    あと、筋トレとか釣りとかバイクの趣味が女性ウケしないから~って思ってるかもですが、趣味の世界なんて人それぞれだし気にしなくていいと思う。

    私の友人は自分の彼氏が筋トレしている姿に一目ぼれしたって言ってたし、彼氏のバイクに乗る姿がイイ!っていう人もいたよ~。

    バッグを買わされそうになった話もお気の毒とは思うけどそんな悪徳な女性ばかりじゃないよ~

    釣りでいうと、今回は釣る場所が間違ってたのよ~
    川釣りの準備で海釣りに行っただけ。
    それだけだと思う。

    筆者の高橋さんに素敵な伴侶が見つかりますように~

  • 44歳から2年半にわたり婚活に挑んだ、経営学を専門とする男性大学准教授である著者が、婚活に関する先行研究を踏まえつつ、自身の婚活経験をオートエスノグラフィーという方法論により深く掘り下げることで、婚活を分析し、今まさに婚活に取り組んでいる・取り組もうとしている人々や婚活総合サービス業者に向けて提案を行っている。
    かつて男性として婚活に取り組んでいた身として、著者の実体験をふんだんに盛り込んだ本書は、とても興味深い内容であり、膝を打ちながら読み進めた。
    オートエスノグラフィーという学問的手法にのっとっているとはいえ、サンプルは著者だけであり、その体験に基づく分析に(特に女性の立場から見て)普遍性があるのかという疑問はなきにしもあらずだが、婚活市場における非人格化されたデータ化による「商品化」、そしてそれに伴う人生を取り戻すショッピングとしての女性の婚活と商品として陳列棚に並び続けるしかない男性の婚活という対比といった著者の洞察は、現在の婚活(市場)の構造的問題点を鋭く突く部分があるように感じた。
    著者の示す「(容姿に恵まれない)男性は婚活市場の外に出てみよう」といった婚活戦略も、あまり希望のない結論ではあるが一理あると思ったし、婚活総合サービス業への①婚活女性の視点からの婚活男性の陳列棚の再設計、②マッチングの申込みは女性のみの権利とするという2つの提案も、かなりドラスティックであり、①は人権上の問題もありそうなのであまり現実味はなさそうだが、成婚率上昇に向けた効果はあるのではないかと思った。

  • 婚活とは何か、男性心理女性心理、行動方針や残酷さが記載されていた。

    筆者は43の男性で大学准教授なのもあり、
    整理されており婚活を知らない人からしても読みやすいものではあった。

    婚活についてある程度知見のある自分からするとほぼ全てが既知の知識であったが、改めてその構造を再確認出来るものであった。

    婚活初心者やおっさんにおすすめの一冊であり、
    恋愛市場/婚活市場にそれなりに知見のある方は読まなくていい一冊でもある

  • 同著者のマッチングアプリの本の前作。アカデミックに書かれている

  • 私は、結婚28年になる主婦。娘も2人います。
    なんで、こんな本を読むのでしょうね…。
    最近、家庭不和のネット記事なども読んでいます。
    う~ん、娘たちが年ごろなので、彼女たちの恋愛や結婚を心配しているからなのかな?



    43歳で婚活を始め、2年半でやめた筆者の体験を基にした論文?
    研究に没頭して、趣味も充実させていた独身の著者。経済学者として大学で教鞭をとり、年収1000万円以上…婚活市場では有利とされるスペックですが、経験した婚活市場の難しさを書いた本。自己分析としては、自分はイケメンじゃないから、女性に選ばれなかった…と。はたしてそうなのかな?
    経済学者の目線で、難しく分析しているかな。

    たまたまマッチングした2人の女性が酷すぎる。

    ■1人目
    若い幼稚園教諭は、マッチングの後、ランチ行くのに、いきなり高いイタリアンに行き、2万円のコースを食べる。でも、愛想よくするでもなく、ランチの後は、高いブランドショップで、20万円のバッグを買わそうとするが、逃げた。
    え~っと…初対面で、2万円のランチをおごらせようとした段階で、逃げるべきでは?結婚を前提に考えるのであれば、年収1000万円の自分だとしても、普段いかないような高い店は、入店拒否しても…。ケチと思われたくない、男のプライドなのかな。

    その前の段階の、婚活パーティーの一巡目ですべての女性に「いいね」して、二巡目で「いいね」が一致した女性に機械的にマッチングの申込をする。
    この戦略を、何度か試したら、もう少しましな人に出会っているような…まあ、出会った人が衝撃的過ぎて、ショックで立ち直れないのはわかりますが…。


    ■2人目
    彼女の趣味に合わせ、、2カ月ほどデートを繰り返し、結婚を見据えた交際を申し込んだ。
    彼女は、彼が大切にしてくれることで、自意識過剰になって、もっと条件が良い人と巡り会えるかもと思った。挙句の果てに、彼の若い同僚を紹介して欲しいと。
    酷い女です。ひっぱたいて良いのでは?身の程知らずにもほどがあります。
    著者が優しいジェントルマンだから、貴女を優しくエスコートしてくれていたのに…。

    自分が一番若くなるような年齢設定の婚活パーティーに参加するのは、戦略的にベストなのではないでしょうか?これも、何回か参加すれば、もう少しましな人と出会えそうですが…。


    婚活市場は、
    「陳列棚に並べられたバッグでしかない」
    そうかもしれないと思いました。

    清潔感と相手の気持ちに共感する…
    テクニックの問題なのかなぁ…。

    なんか気持ち悪いですね。婚活のアドバイスって…。



    結婚だけが人生ではないですが、どうせやるなら徹底的に、欲しいものを取りに行きましょう!
    と言うことで、下記の本をお勧めします。
    『ブスのマーケティング戦略』
    https://booklog.jp/item/1/4866510951

  • 話題になってた本。婚活をアカデミックな観点で考察し、オートエスノグラフィーの手法で描いた本。

    自分が婚活をうっすら考えていること、そして男性側であることからなかなかに読むのが辛い場面もある。
    が、本格的に婚活をやる前に知れて良かったし、読み物としても面白かった。

  • インスタでよく見る婚活愚痴アカウントをまじめに論文調にしました、って感じ。

    筆者が大学教授だから、という前置きが何度も出てくるので、意識に刷り込まれているのもあるけど、
    なんだか筆致が固くて、けど婚活市場へのグチがあふれてて、あんまり参考になる部分はないです。

    筆者に良い人が見つかりますように。
    そして私も。

  • 蚊帳の外から婚活市場の狂騒を覗いてみたく。
    市場経済に連なるシステム下での最適化を目論むプレイヤーの行動としては、いくらかグロテスクでありながら一貫したものが存在しているのだなぁと。

  • 婚活女性は、男性の19%の年収400万以上を争っている。
    婚活パーティーの多さは、女性の「もっと良い人がいるかもしれない症候群」を生み出している。
    男性は陳列棚に並んで、女性に選ばれるのを待つ。
    婚活サービスによるデータ化の弊害。女性は自分を開示しない。
    結婚は、スペックが合わなければ成立しない、という結婚情報サービス会社の戦略の上に成り立っている。

    男性にとって結婚はリスクを伴う通過儀礼。アメリカでは結婚カウンセラーへの支払いがあると、クレジットカードが止められる、というジョークがある。
    結婚した男性は、結婚というリスクを背負う覚悟をしたという意味で、信頼される。
    女性は、人生を取り戻すことを意味する。結婚から得られる効用が大きいからこそ、相手にこだわる。人生を取り戻すショッピングとしての婚活。

    男性は婚活市場の外で、恋愛によって経済の壁を突破する、必要がある。
    婚活するなら相対優位に着目する。

  • 学術書の体裁が取られているが、第3、4章の著者自身の婚活の実体験が一番の読みどころ。
    高収入だが、容姿に恵まれない男性の、43歳からの婚活体験記。ここでは男性の年収と女性の若さが100万円=1歳差で交換可能な価値とされているという。
    婚活総合サービス企業に「清潔感」を教えてもらう姿に笑えたり、あまりに目的意識がはっきりした女の人の割り切りに戦慄したりする。
    果たして著者は結婚できるのか。

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著者プロフィール

1974年生まれ。1999年神戸大学大学院経営学研究科博士課程前期課程修了。2002年神戸大学大学院経営学研究科博士課程後期課程修了。博士(経営学)。沖縄大学法経学部専任講師(2002―2004年)、滋賀大学経済学部准教授(2004―2009年)を経て、現在、首都大学東京大学院経営学研究科准教授(2009年―)。企業家研究、ソーシャルイノベーション論を専攻。2009年、日本ベンチャー学会清成忠男賞本賞受賞。

「2018年 『ソーシャル・イノベーションを理論化する』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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