マクロ経済学基礎講義 第2版

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  • 中央経済グループパブリッシング
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784502654909

作品紹介・あらすじ

マクロ経済学の初級テキストとして、できるかぎり標準的な内容を維持すると同時に、理論経済学におけるやや高度な研究成果も随所に取り入れて平易に解説した。本書をマスターした読者に、さらに上級の分野を学習するための橋渡しとして巻末に詳しい文献案内をレベル別、テーマ別にコメント付きで収録した。インフレーション・ターゲティングなど最近のトピックスを加えて内容を充実させた第2版。

感想・レビュー・書評

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  • マンキューのマクロ経済学といった「初級」の教科書よりは難しく、ある意味「基礎」詐欺的な教科書。定理の証明が厳密かつ丁寧なのが特徴の1つ。多くの初級の教科書だと、定理の前提条件があまりちゃんと書かれていないが、この教科書だと、それがしつこいぐらい書かれている。数式は多く出てくるが、若干の微積分の知識があれば困らない。この教科書で数式に慣れておけば、その後の中級・上級の教科書に進むときに苦手意識を持たずに済むかもしれない。210ページ前後とさほど分厚くはないが、普通の教科書では省かれているダイアモンド=サミュエルソンのOLGモデルまでちゃんと扱っている。

    また、多くの大学で使われるマクロ経済学の教科書では、ニューケインジアン的な立場から書かれているものが多いが、本書はそれらと比較してPK要素がかなり強い。例えば、第5章ではカレツキの危険逓増原理、第9章ではハロッド=ドーマーモデル、新古典派成長モデルと共にロビンソン、カルドア、パシネッティのポスト・ケインジアンの成長・分配モデルも扱っている。

    この教科書で勉強する人は、第1章~第4章、第6章~第7章をこなしてから、残りの章を片付けていけばいいと思う。第5章の「投資と消費」はOLGモデルまで出てきてやや発展的な内容で、第8章は、経済成長論自体がやや抽象的なので後回しでもいいだろう。2016年に第3版が出ているが、本屋で立ち読みした限り、開放経済の章が加筆されたのと新たにアベノミクスについての第9章が追加されている程度。第2版は中古が安いけど、その辺は好みで。章末問題も豊富。ちゃんと解いて理解すれば力はつくと思う。

  • 高校までの基礎的な数学で簡潔に記述されており読み易い。入門テキストとしては良い。

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