事業承継とバイアウト (日本企業のバイアウト)

  • 中央経済社 (2011年3月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (436ページ) / ISBN・EAN: 9784502683206

感想・レビュー・書評

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  • 2011年と古い本ではあるが、PE勃興期での投資案件の例が、投資theoryと実際の社長からの目線で書かれている稀有な本。PEに対する誤解や疑念がある中で、どのように投資先を説得していくかは学びあり
    ・自らの資産も担保に入れるほど会社を思うオーナーだからこそ、権限の譲渡が難しい
    ・PEは企業に対して貴重な時間を提供(期間限定の所有)。その間に、企業再生でも将来の株主探しでも資本政策でも計画的に行える
    ・投資後6か月間は人はいじりにくい。(誰が有能かを見極めるのに時間かかる)
    ・PE投資は「会社の民主化」に寄与する。オーナーのものから、引き継ぐマネジメントが事業を運営できる仕組みや組織を創るお手伝い
    ・コストカットと言わず、マッスルプロジェクトと題して前向きに。3億円はマッスルスリー

  • バイアウトファンドを活用する経営者を対象とした三部作の1つ。
    要点は、p.21にすべてある。短いがそのとおりだと思う。

  • 投資家から集めた資金を主に未上場の企業に投資し、その企業の経営に深く関与して事業価値を高めた後に、株式公開やM&A(企業の合併・買収)により投資を回収する「バイアウト」。日本ではまだM&A全体において、この投資手法の比率は大きくないものの、バブル経済崩壊後はかつて企業を支える機能を果たしていた「銀行」という存在に代わる新たなリスク資金供給の担い手としての機能を果たすようになりつつあり、企業のガバナンスにおいて有効な経営行動のひとつとして注目されている。

    バイアウトの市場と実務を専門的に書いてある書籍は日本に少なく、特に、経営課題を抱えた企業や成長意欲のある企業に対して、バイアウト・ファンドが各種ソリューションを提供している実態を詳細に収めた本書は大変貴重だ。「事業再編」「事業継承」「事業再生」とそれぞれのケースに応じて、バイアウトの手法や市場動向に関する論文、事例紹介、経営者インタビュー、座談会が豊富に盛り込まれ、バイアウトの実態がより明確になっている。M&Aや投資ファンドに関心のある方をはじめ、金融業界を志望する学生にも役立つ。

    編者である日本バイアウト研究所 代表取締役を務める杉浦慶一氏は、東洋大学経営学部・大学院経営学研究科博士後期課程を修了し、日本のバイアウト分野研究の第一人者として活躍。「日本において、バイアウト・ファンドの機能の正しい理解が進み、日本企業によるバイアウト・ファンド活用の促進につながれば」と語っている。

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著者プロフィール

 日本におけるM&Aおよびバイアウトの専門研究機関。学術的な視点も兼ね備えた完全独立系のシンクタンクとして、中立的な立場から日本のバイアウト市場の調査・分析を行い、バイアウトに関する出版物の刊行・販売、セミナー・カンファレンスの企画・開催、同分野に関する調査の受託を行っている。具体的には日本のバイアウト市場の統計データを定期的に作成し、専門誌『日本バイアウト市場年鑑』の刊行、Japan Buy-out Deal Conferenceなどのカンファレンスの開催、各種の調査の受託などを手がけている。

「2023年 『続・事業承継とバイアウト―ロールアップ編―』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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