安保徹 最強の免疫学 病気は自分で治せる! すべてがわかる!いちばんやさしい免疫学の本

  • 永岡書店 (2004年6月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784522422106

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  •        安保徹著 永岡書店
          

    脳が命令しなくても心臓や消化器官などを動かしている「自律神経」がストレスを受けうると真っ先にバランスを崩す。

    「交換神経の緊張」と「副交感神経の過剰反応」
    私たちの日々の生理現象は、交感神経と副交感神経の二つの神経が刻々と変わる状況に応じてそのモチベーションを発揮し、上がったりさがったりするバランスで成り立っている。(略)ストレスがかかったときのくずれ方は、どちらか一方に“極端”に傾くと思ってください。

    「血液の白血球であるリンパ球の状態」が免疫力を決定する

    血液は液体成分の血漿と、細胞である赤血球や白血球、血小板でできています。

    白血球のしくみ
        マクロファージ約5% 
         ↓      ↓
      貪食能を引き継ぐ 処理機能を引き継ぐ(免疫機能)
      顆粒球約60%   リンパ球約35%   
       ↓
       B細胞
       T細胞
       胸腺外文化T細胞
       NK細胞(好きなことをすると活性化、癌細胞なども
       攻撃)
      
    リンパ球と顆粒球の量は、ストレスにも敏感に対応して変わり、きづいていないだけで、気圧や気温など自然界の影響にも敏感

    リンパ球が作る抵抗体が「抗体」で、カゼのウイルスなどの病原体が「抗原」となり、抗体を作って抗原をやっつけるこの働きを「抗原抗体反応」といいます。

    リンパ球の抗原抗体反応
    異物(抗原)は入り込むとマクロファージは抗原の性質を調べる
           ↓
         指令 リンパ球
            マクロファージからの指令をリンパ球が受け取る
                ↓
            異物をとらえる接着分子を出して「抗体」をつくる
                   ↓   
               マクロファージ          
               異物を処理する


    細菌を食べるが、毒をまき散らす顆粒球
    リンパ球のようにいちいち抵抗体を作らない即決型で、いきなり侵入してきた異物を食べてしまう (略)
    顆粒球が食べこぼした小型の細菌をリンパ球が抗原抗体反応でやっつけるようになっており、これが私たちの体に備わっている大まかな「自己防衛システム」

    体に炎症が起きたときに増えるのが顆粒球であり、そして細菌を食べた顆粒球はすぐに死んでしまう。(まとめ)膿は顆粒球の死骸。顆粒球は膿だけではなく、臓器や血管の粘膜上に活性酸素という毒をまき散らす。顆粒球は大きな細菌を食べてくれる働きはするが、撒き散らされた活性酸素が組織や細胞を破壊する原因になり、病気の発生になる。
    顆粒球はスタートラインでは自己防衛反応でありながらも、エンディングは免疫と逆行、だから免疫の主役にはなれない。
    そんな顆粒球を支配する器官が、活動時に優位になる交感神経。


    司令塔・マクロファージ
    マクロファージが持つ受容体は、交感神経の受容体であるアドレナリン受容体と、副交感神経の受容体であるアセチルコリン受容体の両方。だから、マクロファージは、休息時も活動時も働きます。

    免疫が高い状態とは、リンパ球が減らない状態で、かつ顆粒球が増えすぎない状態。
    そのリンパ球と顆粒球をコントロールしているのがそれぞれ自律神経の副交感神経と交感神経だから、自律神経のバランスがいいことが免疫力があることにもなる。

    「晴れの高気圧だと顆粒球が増え、雨の低気圧だとリンパ球が増える」

    免疫力向上に役立つ食品たち
    玄米、漬物、みそ、納豆、ヨーグルトなどの発酵食品やマメ、ゴマ、小エビ。また免疫力を高める成分が発見されたキノコ類、海藻類。
    酢やレモンなど酸味や苦味の強いものは、排泄しようとして副交感神経反射を促すために、免疫力を高めるのに役立つ。

    呼吸はすうときが交感神経優位で、吐くときが副交感神経優位になるので、呼吸の仕方によっては自律神経もコントロールすることができるのです。
    免疫のことを考えると、交感神経が優位になる口呼吸ではなく、副交感神経が優位になる鼻呼吸にした方が有効です。

  • 白血球についての説明が非常に分かりやすかった。

  • 医薬翻訳者めざして34冊目(のべ36冊目)。脳(科学)へ進む前に、免疫学の復習として取り入れる。とてもわかりやすく、字も大きい。こちらも腰を据えて取り組むというよりも、スキマ時間応用していく。→(終了後)とても勉強になることが書いてあり、思ったより書きとることが多く、時間もかけた。関心のある家族にさっそくプレゼントしてみた。

  • 明快な説明が、いわゆる好転反応と呼ばれている状態についての理解の助けになると思いました。

  • 免疫学を分かりやすく解いている。
    医療の本質領域でもあるような気がする。

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著者プロフィール

医学博士。新潟大学医学部教授。東北大学医学部卒業。米国アラバマ大学留学中の1980年に「ヒトNK細胞抗原CD57に対するモノクローナル抗体」を作製し、7番目の白血球の抗体の意で「Leu‐7」と名づける。1990年、胸腺外分化T細胞の発見により注目され、それ以来「古いリンパ球」を研究テーマとしている。

「年 『ナチュラルに高める免疫力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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