世界一わかりやすい 教える技術

著者 :
  • 永岡書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784522436387

感想・レビュー・書評

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  • 教える技術は訓練しなければ身につかない。
    教える前にできるようになって欲しい具体的なゴールを決める。
    教えるゴールは、行動になるように言い換える。

    教えるルール
    1.熱意よりも具体的な指示
    2.教えたかどうかは、教えられる側が学んだかどうかで考える。
    3.結果が思わしくないのは、全て教える側の責任。
    4.上手に教えたいならば、コミュニケーション力を上げる。
    5.教える時は相手をよく観察して、相手の状況をつかむ。
    6.相手にとってちょうどいい知識を与える。
    7.教えたことを練習させて、結果をフィードバックする。
    8.できるようになって欲しい具体的なゴールを決める。
    9.相手の心は変えられないが、行動は変えられる。
    10.ゴールは必ず行動として設定する。

    運動スキルの教え方
    これはタイピングなども含む。
    *誰でもできる優しいステップから教える。
    *できるようになったら少しずつハードルを上げる。
    *相手をよく観察して、行動直後にできた。できなかった。という情報だけをフィードバックする。
    *できなかった時は、叱るのではなく、どこが難しかったか聞く。
    *練習の後にご褒美を用意する。
    *時々はサプライズをあげて、やる気を持続させる。
    *教えられる人が自立するまでは、教える人が責任を持つ。

    認知スキルは3つに分けられる。
    記憶すること。
    問題を解決すること。
    話したり書いたりすること。

    集中学習よりも分散学習の方が効果的。

    どうして分からないんだ。ほど無意味な質問はない。
    解き方のパターンを習得させて、問題解決を教える。

    態度スキルとは自分の気持ちをコントロールできるようになること。

    今やりたくない。と、今やらないと後で困る。という対立を葛藤という。
    この葛藤状態におちいった時に、ただ悩むのではなく、少しでも手をつけるか、諦めて他のことをするのかという決断をできるかどうかが態度スキル。

    やる気、意志力は筋肉と同じで使うと疲れ、減る。

    意志力を節約するには、行動の習慣化が良い。

    習慣化のステップ。
    1.段取りとペース配分を計画する。
    2.逐一記録し、無理があれば計画を修正する。
    3.振り返りをして、次の機会のためにまとめておく。

    意志力は決断の場面で使う。

    ネガティブ感情は、そこに問題があるということ。

    教える側は教える相手に自分が期待をしていることを言葉にする。

    対話により、相手に気づかせ、ストーリーを作る。
    相手のストーリーは質問で引き出す。
    相手の強みをたくさん言葉にする。

  • なんか図解で分かり易く説明するとか、そんな具体的なテクニックを求めていたが、もっと大枠のもの。コーチングする人が共有すべき前提知識のようなもの。

    教えるには「運動スキル(身体)」「認知スキル(知識)」「態度スキル(意思)」のバランスが大切。

    とはいえ、実践的なヒントは少ない。
    ~教える相手はどんな話し方をするのかを観察して、聴覚型なのか視覚型なのかを判断し、その人のタイプに合わせた方法で教えるといい~
    とあるが、一々こんなこと判断していられるだろうか。

  • よくあるタイトルの本だか、
    あながち言い過ぎでも無いかもしれない。
    マンガも含めて平易な言葉で、
    とても分かりやすく、かつ、実践的な内容だった。
    ストンと腹落ちしました。

  • ・教える人と教えられる人は対等
    ・教えることは自分も深く学ぶこと
    既に実践できていたことの再確認と、これで良かったのだという自信に繋がった。
    それに加えて、無意識にやっていたものの教えることは「感情コントロール」が必要になるということを再認識できたので良かった。
    「教えたがりは煙たい人」とばっさり言い切ってくれたところはとても気持ちがいい。
    事例のエピソードは漫画になっているので、人物像を想像したり、想定される状況について考える必要がないので解説に集中できて私には読みやすい構成になっていた。
    初めてリーダーになった人、リーダーを目指している人は自己の振り返りのために一読してもいいと思う。

  • *読んでからレビューを書くまで時間が経っているためあやふやな部分があります。

    人を教えるということについて、教えることを大きく3つのタイプに分け
    そのそれぞれの教え方を書いている。
    ここに書いてあることを実践すれば必ずしもうまく教えられるというものでもないが、”教える”という抽象的なものをうまく説明されていてわかりやすかったし、
    読み返すときも章の最後のまとめを見返すだけでも十分読み返せるのでその点もよかった。
    特に態度スキルの部分についての説明は教えるということ以外に自分自身の振り返りにも通じるものがあると思う。

  • 新人の指導者向け

  • 教え方をわかりやすくまとめています。入門書として最適。

  • 教師や講師と呼ばれる立場ではなく、新任係長が部下・プロジェクトメンバーに対して仕事を教える場面を元に、教え方が説明されている。
    教えるとはどういうことか、運動・認知・態度の各スキル別の教え方のコンセプトとハウツー、教えることの効用のように、身につける・向上させるスキル別の教え方の技術が簡潔に示されている。
    類型に即した内容は基本原理だと思うが、現実での適用では受け手の状況も踏まえた応用が必要だと感じる。
    18-163

  • 「いちばんやさしい教える技術」の抜き書き版です。

    内容はほぼ同じで、よりマンガが多くなり、雑誌感覚で読めるようになりました。

    熱血係長が、キレイだけでいま一つぱっとしない美人女性部下にあわせた指導をしたら、喜ばれて抱きつかれる、というオヤジっぽいオチは余計ですが・・・。

    ひととひととが関わり合う中には、いろんな教え方や学び方があって、それにあわせていくことで自分も学べる、という点は「いちばんやさしい~」と共通しています。

    日常的に本を読んでいる人には「いちばんやさしい~」をお薦めします。

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著者プロフィール

向後 千春(こうご・ちはる)
1958年生まれ。早稲田大学人間科学学術院教授。博士(教育学)(東京学芸大学)。
専門は教育工学(特に,eラーニング,インストラクショナルデザイン),教育心理学(特に,教授法,生涯学習,作文教育),アドラー心理学(その実践と実証研究)。
著書に『人生の迷いが消える アドラー心理学のススメ』『アドラー“実践”講義』(技術評論社, 2016, 2014),『コミックでわかるアドラー心理学』(中経出版, 2014),『上手な教え方の教科書 入門インストラクショナルデザイン』(技術評論社, 2015),『教師のための教える技術』(明治図書出版, 2014),『200字の法則 伝わる文章を書く技術』『いちばんやさしい教える技術』(永岡書店, 2014, 2012),『統計学がわかる』『統計学がわかる【回帰分析・因子分析編】』(技術評論社, 2007, 2008)など。

「2016年 『18歳からの「大人の学び」基礎講座』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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