君の館で惨劇を (本格M.W.S.)

著者 :
  • 南雲堂
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本棚登録 : 42
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784523265054

作品紹介・あらすじ

セレブから秘密裏に依頼をうけ、難解な事件を解き明かすダーク探偵。ワトソン役として指名された売れない本格作家三神悠也は大富豪・天綬在正の館へ招かれる。ミステリー・マニアが集うその館には黒死卿から脅迫状が届き、乱歩と正史の作品を基にした連続密室殺人事件がおこる。土蔵に転がる血みどろの死体!宙を舞い、足跡を残さずに消えさる怪人!赤い乱歩の密室と白い正史の密室が意味するものは。

感想・レビュー・書評

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  • 江戸川乱歩や横溝正史を読んでいないので
    ピンとこない場面もあったけど
    全体的には面白かったし
    最後は マジかーって感じでした

  • (ミステリー・ワールド・スペシャル)

  • ミステリマニアの集う館に殺人予告状が届き、正体不明の名探偵が呼ばれる。そこで起こる血みどろの惨劇…
    というクラシックな設定だが、乱歩や正史への壮大なオマージュでありつつ、犯人ばかりか探偵、関係者ほとんどがミステリを楽しむためなら人命を何とも思わないという現実感が希薄な雰囲気。ミステリの蘊蓄が多いので、少なくとも乱歩は正史の代表作は既読でないと楽しめないかも。
    作中に登場するミステリをテーマにした絵画の美術館や、事件の舞台となるミステリテーマパークのような館はぜひ行ってみたいと思う。しかし内容はあまりにも荒唐無稽。『神国崩壊』などはそこが良かったのだが、この動機でこの犯罪計画はちょっとついていけなかった…

  • 図書館タイトル借り。カバー中にはこんな記述が…。
    「セレブから秘密裏に依頼をうけ、難解な事件を解き明かすダーク探偵。
    ワトソン役として指名された売れない本格作家三神悠也は大富豪・天綬在正の館へ招かれる。
    ミステリー・マニアが集うその館には黒死卿からの脅迫状が届き、乱歩と正史の作品を基にした連続殺人事件がおこる。
    土蔵に転がる血みどろの死体!
    宙を舞い、足跡を残さずに消えさる怪人!!
    赤い乱歩の密室と白い正史の密室が意味するものは?」

    ……ねー、これ読んで触手の動かないミステリー好きいたらお目にかかりたいわー!
    ってぐらい期待大で読んだのに…。
    えっ?そんな事で事件起きたの?
    ミステリーマニアの大富豪なら、それでもいいの?
    みたいな…。
    ダーク探偵はいけすかない奴で感情移入できないし。
    いや、そもそも乱歩や正史、他のミステリー作家作品について頼っている部分が多過ぎて、最後の謎解きからエンディングまでのとってつけた感…(´;ω;`)

    失敗でした…orz

    ただ架空の画家、幻城戯賀(げんじょうぎが)の作品は観てみたい!

  • 挫折…


    2013.1.7

  • 知っている話がたくさん出てきて、そのたびに思い出すのに疲れた。最後の方はかなり流し読み。ただつまらなかったわけではない。犯人当てと言うよりも雰囲気を楽しんでいれは十分読める。伏線はあったけれどもあまりに大がかりて機械的すぎる密室はあまり好みでないので辛い評価になってしまった。ちょっと期待と違ったと言うのもあるかな。

  • 国内の本格ミステリ、とくに江戸川乱歩、横溝正史が好きなひとはぜひ。胸焼けがするぐらい関連したものが出てきます。ぜひぜひ。胸焼けしたけれど楽しめた。なんだったらもっと色々出して、もっとやっちゃってもいいんじゃぐらい。歌野、二階堂、島荘、三津田さんらも出てくる。いいぞもっとやれ。

  • 正史の密室がほんとに機械的トリックで、いきなりこんな装置見せられてもなぁ
    乱歩の密室は良い!  この雰囲気嫌いじゃない

  • 本格ミステリーを自覚的にいろいろな作品を出して書く作品です。
    これは、僕の意識の問題なのかもしれないですが、ニヤニヤ出来ない。
    だからといって本格ミステリーが読めなくなったわけではない。

  • 横溝正史、江戸川乱歩、高木彬光、鮎川哲也、等々・・・。
    ミステリの名場面を描く画家・幻城戯画の個人美術館を訪れた、売れないミステリ作家・三神悠也はそこでダーク探偵の噂を聞く。
    いわく、セレブから秘密裏に依頼を受け、難解な事件を解き明かす。
    その際、必ずミステリ作家を同行し、その推理譚を作品として発表することができるらしい。
    そしてひょんなことからダーク探偵にワトソン役として指名された三神は大富豪・天綬在正の屋敷へ招かれる。
    そこはミステリーマニアによるマニアのための館。
    そんな館で乱歩と正史の作品を基にした連続密室殺人事件がおこる・・・。

    という、思わず食指が動いてしまったこの作品。初・獅子宮さん。
    これはまた、非常に読者を選びそうな作品。
    好きなミステリ作品・作家さんが扱われている方なら、楽しめるかな。

    横溝好きとしては、冒頭の美術館のところだけでもうじゅうぶん。
    というか、その絵をかなり見たい気にさせられます。
    これらの絵の解釈は、そのまま獅子宮さんの作品たちの解釈でもあるのかな?
    ここが一番楽しめました。

    ダーク探偵が出てきてからは、パロディっぽくなっちゃったかなぁ。
    というか、麻耶さんのメルカトルを思い出しましたよ。
    犯人たちの思想も相容れず、大技もイマイチ頭の中で描ききれず。
    図がほしかったですね・・・。

    獅子宮さんの他の作品よりも、扱われている作品を読みたくなる、という作品。
    これは横溝祭り、開催か?

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著者プロフィール

奈良県生まれ。龍谷大学卒。1990年「小田原の織社」(別名義)で第29回オール讀物推理小説新人賞を受賞。2003年「神国崩壊」』で第10回創元推理短編賞を受賞。著書は『砂楼に登りし者たち』『神国崩壊』『天命龍綺 大陸の魔宮殿』『君の館で惨劇を』

「2013年 『卑弥呼の密室』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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