浜中刑事の妄想と檄運 (本格ミステリー・ワールド・スペシャル)

著者 :
  • 南雲堂
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本棚登録 : 85
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784523265283

作品紹介・あらすじ

村の駐在所勤務を夢見る浜中康平は強運で事件を次々と解決する群馬県警捜査一課り切り札。駐在所での日々を妄想し、手柄をたてることを望まない彼は容疑者の境遇に同情をし、その言葉を信じるとき、事件の小さな綻びに遭遇する。

感想・レビュー・書評

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  • 海老原シリーズの登場人物であった浜中刑事のラッキーパンチ型倒述ミステリ。
    元愛人を妻の犯行に見せかけて殺す男、妻の復讐に燃える男。どちらもメイントリックはアリバイ崩し。昭和60年代が舞台なので、成立するような気もしますが、なかなか手の込んだトリック。
    海老原シリーズのようなケレン味、ぶっ飛び大トリックは一切ありませんが、どんでん返しのある倒述は珍しく難しい。トリックも落ち着いて考えると結構派手なんだけど、何故か地味に感じる不思議さ。

  • 浜中刑事のシリーズは好き。強運で手がかりをみつけちゃうご都合主義的なものもあるけど、浜中刑事のお人好しな部分とか、相棒の夏木さんとかいい味出してる。
    「浜中刑事の悲運」の方はある種ハッピーエンドで終わるけど、真犯人にも家族がいるんだよなと憂う考え方がいい。

  • 主人公の善なる行いが、まわりまわって事件解決に役立つ。主人公としては出世したくないのだから、そんな情けは人の為ならずはいらないんだろうけど、刑事としての素質もいい相棒もいるからどんどん出世しちゃうんだろうなあ。続編も読む予定。

  • 04月-24。3.0点。
    群馬県警の刑事。本人は駐在所希望だが、事件解決能力があり刑事に。中編2編。

    「やさしさ」故に聴取相手を安心させるような感じ。結構面白い。次作も期待。

  • 【収録作品】浜中刑事の強運/浜中刑事の非運 
     浜中刑事のキャラはいい。夏木刑事とのコンビものをこれからも読みたい。

  • 倒叙トリック2本立て。

    解説でいろいろ触れられていたように
    南雲堂の本格ミステリーワールドスペシャルという
    シリーズっぽさがないことに、最初は戸惑いがあったが
    これはこれで悪くないと思う。

    読みやすいし、キャラもいい。
    広く受け入れられやすい作品に
    仕上がっているように思う。

  • 小島正樹に期待する奇想なミステリーではなかったのですが、それでも面白かった。
    読みやすいし、引き込まれる。
    そして、倒叙ものにもかかわらずミステリーの驚きを提供してくれる。
    違った雰囲気の小島正樹がいた。
    そういう作品です。

  • 浜中くんのスピンオフってやつ?
    強運にて出世街道まっしぐら!?

  • 妄想がやばい。

  • 古畑任三郎みたいに、犯人による殺害があってから、あとから解決編をやる小説だった。
    なんか、浜中刑事や先輩刑事の夏木さんが、犯人を追い詰めていくのがドキドキしたな。



    群馬県のとある市で、若い女の遺体が見つかった。臨場したのは、花形部署ではなく鄙びた田舎の駐在所に異動したいのに、なぜか事件を解決に導いてしまう浜中刑事と先輩の夏木刑事だ。
    浜中の提案で、女が昔働いていた西洋骨董店の店長に話を聞きに行くが…


    2話ある小説で、最初の話はちょっと犯人にイラッとした。自己中的なかんじだったし。
    だが、2話目が少し悲しい話だった。亡くなった妻が、無実の罪をかぶって死んでいき、残された家族は地獄を見る。その復讐の話だったが、それを追い詰めていく浜中さんは、辛かっただろうな。


    シリーズ化されているなら、今後も読みたいな。


    2015.10.18 読了

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著者プロフィール

埼玉県生まれ。2005年、島田荘司氏との共著により『天に還る舟』(南雲堂)を上梓。2008年、『十三回忌』(原書房)で単独デビューを果たす。2015年、『扼殺のロンド』(双葉社)で第6回「駅の中の本屋さんが選んだエキナカ書店大賞」を受賞。スケールの大きなトリックと、どんでん返しを得意とする。趣味はリバーカヤックと散歩。ビールが大好物!主な著書に『怨み籠の密室』(双葉社)、『ブラッド・ブレイン1~3』(講談社)、『モノクローム・レクイエム』(徳間書店)、『愚者の決断——浜中刑事の杞憂』(南雲堂)など。

「2022年 『仮面の復讐者 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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