みんなの皮膚外用薬(第2版)

  • 南江堂 (2024年4月11日発売)
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本 ・本 (216ページ) / ISBN・EAN: 9784524204632

作品紹介・あらすじ

皮膚科診療に携わるあらゆる職種の読者(「みんな」)に贈る待望の改訂版.Ⅰ章「皮膚外用薬のキホン」,Ⅱ章「皮膚外用薬の上手な使い方」と2章立ての構成で,各薬剤の特徴と使い方から疾患への応用まで網羅.掲載薬剤一覧(写真付き)や参照箇所の表示,重要事項の色字表記や全編にわたる箇条書きなど,利便性を追求しながらも,とにかくどんどん読み進められる.新規薬剤の追加や最新情報へのアップデート,解説やコラムもさらに充実し,ますますわかりやすく!

【書評】
「すべての診療科の外来で心強い一冊:いつ読むの? 今でしょ! 誰が読むの? みんなでしょ!」

 皮膚外用薬は,皮膚科に限らず,どの診療科の医療現場においても頻繁に使用される治療デバイスの一つである.どの診療科の医師でも,皮膚外用薬に関する適切な情報を把握・理解したうえで,適切に使用することが求められる.

 そこで本書の出番である.私は本書の編集者である常深先生のファンを自任する一人であるが,先生はとくに若手の皮膚科医を対象にした執筆・講演内容のわかりやすさという点において,秀逸な存在といっても過言ではない.常深先生は皮膚真菌症や皮脂欠乏症,アトピー性皮膚炎や乾癬といった,いわゆるcommon diseaseを専門領域とし,著書や講演では最先端の研究内容も含めつつ,実臨床経験に基づいた解説を行っており,明日からの診療に即役立つ.

 本書では,わが国で使用されているすべての皮膚外用薬について,Ⅰ章で剤形の特徴および外用療法と薬剤ごとの使い方を述べ,Ⅱ章で各疾患の治療が詳しく解説されており,いわゆる縦糸と横糸の構成となっている.織りなす布はいつか誰かの傷をかばうのだ.そして参照すべき頁を明示することで,Ⅰ章とⅡ章をリンクさせる工夫がなされており,常深先生の心遣いが感じ取れる.若手の皮膚科医にとって名前を聞いたことはあるが,実際に使用したことはないといういわゆる「昭和の薬」も網羅されている.実際の医療現場では,現在頻用されている薬でなかなか改善しない際に,意外に「昭和の薬」が奏効するという症例を経験することもある.具体的な使用例をすぐ確認できるのはありがたい.

 また,常深先生は本書のなかで,処方する医師と使用する患者さんだけではなく,調剤や説明を行う薬剤師,実際に患者さんに塗布する看護師など,外用薬に関係する人たち「みんな」を読者対象にしたと記しているが,その思いはしっかりと届いているであろう.皮膚科外来における患者さんからの質問・相談内容は,皮膚外用薬に関すること(使用方法や成分の確認など)が大半を占めるので,説明に対する患者さんの反応によっては,患者さんへ本書の購入を勧めたりしている.
 さあ! 「みんな」への思いが詰まった本書.いつ読むの? 今でしょ! 誰が読むの? みんなでしょ!

臨床雑誌内科134巻4号(2024年10月号)より転載(抜粋・改編)
評者●久保秀通(久保皮膚科 院長)

感想・レビュー・書評

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  • WR650に配架

  • 主要な軟膏について、特性と使い方が網羅されている。ドレッシング材に関する項目もあればうれしいと感じた。

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著者プロフィール

編集 常深祐一郎(埼玉医科大学皮膚科教授)

「2020年 『エビデンスに基づくQ&Aでわかる皮膚感染症治療』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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