- Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
- / ISBN・EAN: 9784526056659
感想・レビュー・書評
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原価計算と聞くと経理担当者や原価計算担当者だけの仕事であると思いがちです。しかし本来原価計算・原価管理とは、全社をあげて取り組むべき活動であるはずです。
本書がターゲットとしている読者としては、経理担当者・原価管理担当者のみならず、経営者を始めとして設計者・購買担当者・製造担当者・営業担当者・管理部門など、企業のあらゆる関係者を想定しています。
まず最初に「原価管理に関して陥りやすいワナ」として原価管理の失敗事例をあげて、きちんと目的をもって原価計算・原価管理を行うことの重要性に気付かせてくれます。
次に、自社で生産している製品の原価タイプ(組立費が中心/設備償却費が中心/材料費が中心/部品費が中心/開発費が中心)ごとに、効率的な原価計算の具体的な例による解説があります。原価タイプごとに重点的に管理すべきデータを絞ることでメリハリのある管理を行うことがポイントです。
原価管理を行う目的は、企業によって様々でしょう。この目的を見失わないことも重要です。本書では、原価管理を行う目的とそれに対する主な手法を以下のとおり整理しています。
・目標原価を達成する→コストダウン管理
・赤字製品を撲滅する→製品別利益管理
・正式な見積で赤字受注を撲滅する→原価見積
・開発段階からのコストダウン→原価企画
・短期的に利益をあげる→生涯利益管理
・無駄な設備投資をゼロにする→投資回収管理
今一度、自社が「何のために」原価管理を行っているのかを振り返ってみると良いかも知れません詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「原価計算だけで満足してないか」という題名に引かれて購入したが、当たり前の事ばかりだし、そのコストダウン活動をするために苦労するのに、具体性が一切ない。
典型的な机上の空論を振りかざすコンサルタントが書いた本という感じで残念。
ただし、個人事業で工場をやっている方などには初めて聞くこともあるのかも…。
したがって、ある程度の会社組織として成り立っている会社にいる人にはお薦めしない…。 -
内容(「MARC」データベースより)
陥りやすい原価管理のワナや、原価管理レベルアップのポイント、目的別の原価管理手法、原価管理導入のプロセスなどを詳しく紹介。経理担当者や原価管理担当者のみならず、幅広い企業人に役立つ書。
目次
序章 この本を読んでほしい方
第1章 原価管理のワナ(原価管理の失敗事例集)
第2章 自社のタイプをチェックする(受注生産と見込生産)
第3章 自社の原価管理レベルをチェックする
第4章 まずは製品別の原価集計から(原価管理レベルを1から2に上げるためのポイント)
第5章 原価集計から原価管理にレベルアップ(原価管理レベルを2から3以上に上げるためのポイント)
第6章 目的別の原価管理手法(原価管理を何のために使うかを確認し、そのための手法を理解する)
第7章 企業タイプ別の「原価管理の導入ポイントと導入プロセス」