図解はじめてのCMMI(SM)とプロセス改善

著者 :
  • 日刊工業新聞社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784526057168

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  • ダメなモノづくり組織は、プロセス改善や、個人のスキル改善を行い、これによってモノづくりのレベルを上げるべきである。そのときに、CMMIをメジャーとして使えば、この改善活動を可視化しやすく、勢い改善活動にも拍車がかかると思われる。しかし、ダメな組織がその重い腰を上げて(おそらく外圧により、いやいやながらやることが多い)改善活動を始めると、CMMIを指向してしまうためうまくいかない。ということで、ダメな組織はいつまでたってもダメなのだが、この本を読むとほとほとそう思う。

  • CMMI仕様を転記しただけのような解説書が多い中で、本書は定義された内容を崩さず、本質的なところをコンパクトにまとめています。貴重な「読みやすい」CMMI本。

  • 改善をしている人が、はじめてCMMIに接したときに、いくつかの違和感を覚えるとお聞きしています。
    成熟度を上げることは組織の腐敗を意味する場合があるので、必ずしも改善ではないこともあるとお聞きしています。
    成熟度を上げて組織を腐らせることがないように改善するとよいかもしれません。

    改善をする人にとって、「プロセス改善」は違和感があるかもしれません。
    「プロセス改善」のモデルを説明する人で、製品ごとの作り込みを飛ばす場合があるようです。
    あるいは、指標にQCDのCが不足している場合があるモデルもあるとお聞きしています。
    ADAを使い、プロジェクトマネージメントしていても、納期に間に合わないプロジェクトの遅れの原因が、組織的な支援がないことだという知見基づいて作られたモデルである場合には、違う目的の改善に使えるとは限りません。
    怪我をしている人に、胃薬を飲ませるような治療にならないでしょうか。
    そういう点に答えるのが「はじめての」趣旨なのでしょう。

    事業体制(プロジェクト体制)が異なる組織で、異なる開発環境で、異なる開発対象を、異なる期間で、異なる人員で作業している場合、作業手順は全く異なり、用語もかなり異なるように思います。ある特定の開発環境、開発対象、開発期間、開発人員に最適化した用語体系を、他の用語体系に移植するのは並大抵ではないと思います。
    それは、日本とアメリカ、日本語と英語という違いだけではないと思います。
    CMMも様々な種類が作られ、CMMIになったように、言葉を合わせようとするだけでは、文化の違いが十分反映できないかもしれません。
    違うモデルを作ってから飜訳をしはじめるのはどうでしょう。

    文化の違いの大きな点として,仕立て(tailoring)と着付け(fitting)があります。そこまで切り込んだ書籍はなかなか見つかりません。

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