クレジットカードの知識 第2版

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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本棚登録 : 41
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532110864

作品紹介・あらすじ

身近な存在で、ますます発行枚数が増えているクレジットカードをあらゆる面から解説した入門書です。カードの機能から自己破産の問題まで、消費者にもわかりやすく読める内容です。割賦販売法改正、個人情報保護法など、関連する法律について詳しく解説しています。リテールを重視する銀行の戦略など、業界の新しい動きもよくわかります。

感想・レビュー・書評

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  • ○知識とはいっても、「このクレジットカードがお得!」というような本とは全く違うので要注意です。

    ○最近、クレジットカードに関心があって、大人として(本当か?)知っておかないとまずいよなという思いがあったのですが、どんな本を読めばいいのかわからず。とりあえず、某大手の古本屋に105円で出ていたのをみかけて購入。現在この本は3版が出ているからなのか、この手の本は人気がないのか(こちらは2版)。

    ○クレジットカードの仕組み(取引の形態)やその周囲にある法律の問題を取り上げるだけでなく、カードが持つ機能をカードの持ち主やカード会社、加盟店からみるなど、様々な視点から手短で分かりやすく取り上げているところもあるのがこの本の魅力です。用語も最低限に抑えられていて、カードや金融全般に関する基礎知識がなくても理解できるように書かれています。

    ・・・以下は感想文・・・

    ○この本では、「権利というのは一定限度の責任をとった上で主張すべきもの(p. 177)」だという指摘があります。クレジットカードのなりすましや不正利用に対して、その責任をすべてカード会社に課すのでは、カード会社にとっての負担が大きすぎます。たとえば、預金者保護法では不正利用に対して、被害者側の過失(カードに暗証番号を書いていたとか、生年月日を暗証番号にしていたとか)に応じて保証の割合が定められています。保護という観点から、権利という観点の必要さを感じさせます。

    ○また、縦割り行政の弊害に対して、統一消費者信用法という提言もされています。法令に基づく検査を行う官庁が異なるために、同じような検査を別々の官庁が二度行うという無駄があるのですね。ちょっと調べると、今(2013年)も変わっていないようですが。

    ○(疑問)ポイントサービスが良いカードを選びがちだけれど(事実、クレジットカードの利用拡大にはポイント制度の競争が大きく貢献している)、じつはカード会社としてはポイントの引き出しのために引当金を準備する必要があったり……、それってどうなの?(勉強不足)

  • 2011/9/27

  • 消費者視点より経営者視点がメインかな。
    私は、カード会社でバイトをしているため読んでみたが、仕事の内容について深く知ることができたと思う。

    この本を読んで、印象に残ったのは、日本と海外のカードでは、異なる点がたくさんあること。
    また日本のカードセキュリティに対する姿勢にも驚いた。
    公金の支払い手段化など成長の可能性がまだまだあるが、法律に大きく影響されることや手数料などのコストの問題など大変難しいビジネスであると教えられた。

  • 内容、文章は難しいが、歴史的背景、海外との比較がふんだんに盛り込まれていて、広い視点で業界を見ることが出来ると思う。

  • クレジットカード全般について記載された入門書。<BR>
    コンパクトにまとまっていて読みやすく良いです。<BR>
    <BR>
    1.クレジットカードの仕組み、業務<BR>
    ・信用調査、オーソリゼーション(販売承認)、債権回収<BR>
    どういった業務かを色々と。<BR>
    2.クレジットカードに関わる法律<BR>
    ・割賦販売法、貸金業規制法<BR>
    クレジットカードに関する法律は、ものに対する(分割払い、リボルビング払い)法律である「割賦販売法」、キャッシング部分に対する法律である「貸金業規制法」が存在します。<BR>
    これら法律には矛盾点もあり、また管轄庁も異なる(割賦販売法は経済産業省、貸金業規制法は金融庁)ため重複する管理コストが発生しています。<BR>
    こういった問題点を解消するためにも統一した法律「統一消費者信用法」が必要ではないかと提言しています。<BR>
    3.クレジットカード産業<BR>
    ・電子マネーとの共存<BR>
    暗証番号の入力が必要なデビットカードは導入から8年が経過したが欧米のようには流行っていないです。<BR>
    しかし、手軽な決済が可能な「Edy」や「Suica」といった電子マネーは日本の文化に適しているようで発行枚数が増えてきています(「Edy」は1620万枚(2006年3月時点)、「Suica」は1536万枚(2006年2月時点))。<BR>
    日本ではクレジットカードが本線で電子マネーが加わり、アメリカの水準並に非現金主義化していくのではと述べています。<BR>
    これは、電子マネーのオートチャージ(事前に設定した値以下に電子マネーが減ったらクレジットカードから自動的に電子マネーへチャージする機能)といった機能からも推し量れると思います。<BR>
    4.課題<BR>
    ・自己責任、カウンセリングと教育<BR>
    日本人は一般的に契約に関する認識が甘く、自己責任という意識が低いと言われています。<BR>
    クレジットカードの請求明細はきちんと確認するなどといったカード利用者の責任を全うすること、また、20万件以上も自己破産申立が存在する今日、多重債務者に対する教育、カウンセリングも重要ですと。<BR>

  • 基礎的な知識を与えてくれる一冊。

  • クレジットカードの知識がつきます。<br>
    必要かどうかはともかくとして。

  • とりあえず、ざっくり知るために。

  • 成人に1枚は必ずと言って良いほどまでに普及したクレジットカード。
    しかしその利用頻度は欧米と比べてかなり遅れている。
    本書は、クレジットカード普及の歴史、業界を構成する主要なプレイヤーなど、カードの仕組みそのものを紹介するとともに、わが国の生活習慣や、法制度がもたらすがもたらす上記の普及の問題についても深く分析されている。
    不正利用などに対する利用サイドとしての留意点にも言及されており、クレジットカードホルダーなら最低限の知識として1度は目を通しておきたい。

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