稲盛和夫の実学: 経営と会計

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532147051

感想・レビュー・書評

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  • 1.会計についてしっかり勉強したくて、理論と実践の両方を読もうと思い、この本に辿り着きました。

    2.「会計なくして経営なし」という一言にまとめられると思います。経営者になる以上、資金繰りは必須の課題であり、生命線になってきます。
    元々零細企業の技術屋だった著者は、若くして経営に携わり、京セラという一流企業に成長させました。
    このような一流の経営者が会計に対してどんな考えでいるのか、お金をとにかく投資に回すという考えではないやり方が書かれています。

    3.実践で得た言葉なので、説得力がありました。
    あくまでも、質素倹約を重視する姿勢を保つことが、大事だということが身にしみてわかりました。

  • 稲盛氏の場合、ほんとうに実学かと。部門経営にいたるまでの経緯はどのようなものだったのであろうか。
    アメーバー経営にて月1度PL(損益計算書)を作ってみるのもいいのでは。

  • 会社経営の原理原則が平易な言葉で語られている名著。「キャッシュベースで経営する、一対一の対応を貫く、筋肉質の経営に徹する、完璧主義を貫く、ダブルチェックによって会社と人を守る、採算の向上を支える、透明な経営を行う」無借金経営よりレバレッジを効かせる経営の方が評価され場合もあるが、私はここで語られる話の方が受け入れやすい。売価還元原価法を採用する理屈だけちょっと理解が追いつかなかった。

  • ・土俵の真ん中で相撲を取る
    ⇒土壇場で解決するのではなく、万全の体制で臨む。土俵際の勝負ではダメだ。

  • 財務の基礎を自力で確立されたのはスゴいです。

  • 理想的な道具の使い方をしていてびっくり。世の中にある数多の会社でこれだけ清く正しい会計の使い方をしている会社はいかほどあるのだろうか。
    公正価値だの包括利益概念だのどんどん複雑化してる昨今の会計の中で大切なのは「何がその本質なのか」ということを改めて気づかされた。

    しかし、経営者達は会計のことはわからなくても数字の不整合はすぐに見つけるから本当に感心する。

  • 京セラの企業の会計について
    会計が経営にとっていかに大切か
    社長、従業員が会社の数字をわかっていなければだめ

  • 本書は稲盛氏の経営者として会計に何を求めているかという点につきます。

    ■キャッシュベースで経営する【キャッシュベース経営の原則】
    これは発生主義による損益ではなくキャッシュフローで経営をするということです。
    損益でみているだけだと、お金の動きが分からないものです。
    損益では儲かったお金が、何にお金が使われていて、
    どれくらいの収支があるのか分からないという問題点があります。
    勘定合って銭合わずというふうな問題が生じてしまいます。

    そこでキャッシュフロー経営をとり入れることで現預金の収支こそが、企業の本来の利益であることを理解し
    今後の経営判断に大きな影響を及ぼすことになるということです。

    ■一対一の対応を貫く【一対一の対応の原則】
    経営活動においては、必ずモノとお金が動きます。
    その際にモノまたはお金と伝票が必ず一対一の対応を保たなりません。
    一見当たり前であるが、実際には様々な理由で守られていないのが現実です。
    たとえば伝票だけが先に処理されて品物は後で届けられる。これとは逆に、モノはとりあえず届けられたが伝票は翌日発行されるといったことが頻繁に行われています。
    このようなことが許されていてしまうと、数字はどうにでも操作できてしまいます。

    稲盛氏はこのような数字操作が許されてしまうと社員の感覚が麻痺し、
    社内の管理は形だけのものとなり、組織のモラルを大きく低下させてしまうといっています。
    一対一の対応の原則はプリミティブな手法に見えるが、社内のモラルを高めると同時に、
    社内の数字を信頼できるものにすることができる。

    本書は、稲盛氏が経営者として正しい判断をするために会計をどう扱うべきかという点に重きが置かれています。
    現在、経営再建中の日本航空もこのような稲盛哲学を根付かせてほしいですね。

  • 会計実務に関する内容を期待して読むような本ではないが、それでも「起業した人・しようとする人」に真っ先に読んでいただきたい会計本である。
    マーケティングや営業に関する本は世にたくさんあるが、会計の本としてこれほどに経営者向けに書かれた本はまずないと思われる。
    「経営者だけではなく社員全員が会社の実態を把握するために、会計・経理とはどうあるべきか」
    「なぜここまで会計・経理にこだわるのか」
    その答えは、この本を読み進めていくうちに必ずや出てくることであろう。

  • 3/5

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著者プロフィール

1932年鹿児島県生まれ。鹿児島大学工学部卒業。59年、京都セラミック株式会社(現京セラ)を設立。社長、会長を経て、97年より名誉会長に就任。84年、第二電電(現KDDI)を設立し、会長に就任。2001年より最高顧問、2010年には日本航空会長に就任する。代表取締役会長、名誉会長を経て、15年より名誉顧問となる。84年、稲盛財団を設立し、「京都賞」を創設。毎年、人類社会の進歩発展に功績のあった人々を顕彰している。2022年8月逝去。その他著書に、『稲盛和夫の実学』『アメーバ経営』『稲盛和夫のガキの自叙伝』『高収益企業のつくり方』『人を生かす』『従業員をやる気にさせる7つのカギ』『成功への情熱』『生き方』等がある。

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