第三の道: 効率と公正の新たな同盟
- 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (1999年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532147716
作品紹介・あらすじ
グローバリズム、市場主義と、社会の安定は両立できる。冷戦以降の欧米政治の基本理念となった考え方を初めて包括的に明らかにする待望の書。ブレア英首相に多大な影響を与えた現代社会学の泰斗ギデンズが放つ、21世紀社会への指針。
感想・レビュー・書評
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名著。
その後のイギリスの状況を見ると今からの好意的な評価は難しいけども、考えは簡潔かつ明快。
個人的には考えが非常に合った。
ただ、グローバリゼーションをポジティブに見過ぎている点は考える必要があるだろうけど。
でも最高評価。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
[出典]
経営リーダーのための社会システム論
宮台 真司, 野田 智義
P.174 アンソンニー・ギデンズ 「社会の構造化」からの発掘 -
社会民主主義の公正。新自由主義の効率を合わせ持つ立場。福祉国家(大きな政府)でもなく、自由競争(小さな政府)でもない。最下層の人が排除されてはいけないし、最上層の人が除外されてもいけない。ギデンズ『第三の道』1998
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この本は10年以上前の本になりますが、「社会民主主義」、「新自由主義」、「右派」と「左派」、「グローバリゼーション」、「個人主義」など政治経済を学ぶ上で重要なキーワードをとてもわかりやすくまとめてあります。この本を読むと、新聞を読んだ時、本を読んだ時など、それまで以前に理解しやすくなると思います。
志學館大学 : 教員 宗 建郎 -
イギリス・ブレア政権のブレーンとして「第三の道」を提唱。
1997年から2003年までLSEの学長。
2004年に労働党貴族院議員となる。英国ニュー・レイバーの中道左派の政策ブレーンとして活躍。ブレア政権の「第三の道」路線を支えた。 -
本書は世界的に有名なアンソニー・ギデンズという社会学者が書いた本で、ブレア政権の方針の軸となるような「第三の道」という考え方を体系的に記したものである。
「第三の道」といえば、簡単に言えば今特に経済の主流として新自由主義的イデオロギーと社会主義的イデオロギーという相反する考え方が有り、それをふまえて私たちが行くべき“道”についての模索である。この用語自体20世紀初頭から存在していたが、近年の動向(社会主義の崩壊、グローバリゼーションの進行など)を十分に考慮し、現代における「第三の道」についての提言を包括的におこなったのが本書である。
社会学者が書いた本では有るが、簡潔な言葉で分かりやすく書かれている上、一気に読めてしまう分量(約260P)である。気軽に読めるので、このような内容に興味が有るなら是非ご購読をお勧めします。
とても充実した内容であると思う。もちろん、全部納得いく内容かというと、そうではない。しかし彼の提言する意見というのは我々に新たな視点をもたらすという意味で、十分に読む価値のある本であるし、むしろこのような議論をする上では避けては通れない名著である。 -
おもしろくはない…
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なんか微妙だったなーーうーん、うん
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旧社会民主主義、新自由主義、そして第三の道。
旧社会民主主義:環境問題、グローバル化への視点を欠く、福祉国家の弊害
新自由主義:無限の経済発展、小さな政府、市場原理主義と保守主義の矛盾
5つのジレンマ
・グローバリゼーション:意思決定にグローバルな意味
・個人主義:社会的連帯を侵食しない
・左派と右派:社会民主主義は中道左派へ
・政治のあり方:下位政治の出現
・環境問題:環境配慮型の近代化、予防原則
グローバル時代に統治を適応させ、国家の権威を刷新する必要
地方分権、透明性、効率化、直接民主制、危機管理能力、上下双方向の民主化
政府と市民社会の協力関係、政府による市民社会の蘇生、新しい家族制度への適応
社会投資国家
平等を包含、不平等を排除
地域のイニシアチブを支援する形、ポジティブ・ウェルフェア(人的資本への投資)
コスモポリタン国家(敵ではなくリスクに直面)
国民が共有する価値観、国民にとって快適なアイデンティティーを必要とするが、両義性や文化的多様性をも進んで受け入れる用意がなくてはならない
国境を越える活動の増加→権力の上方拡大、下方拡大
→世界経済の規制、グローバルな不平等是正、環境リスクに必要
要約的なあとがき