経済ってそういうことだったのか会議

  • 日本経済新聞社
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レビュー : 98
  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532148249

作品紹介・あらすじ

あの竹中平蔵と、あの佐藤雅彦がこの地球の経済をやさしくするどく解き明かす、新・経済の入門書。

感想・レビュー・書評

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  • ホリエモンさんがお勧めしてた本で、留学前にちょっと読んだんだけど返却しちゃってて、帰ってきた今みた手に取った。
    すごくわかりやすい経済。経済って聞くだけで、数字と同じで、そっと遠ざけてしまうけれども、経済って共同体の生き方のことで、ひいてはみんながどうよりよく暮らしていくかってこと。
    いろいろむずかしいこともわかりやすく説明されててなるほどなるほど。けど、やっぱり昔の生活に戻って、時間がかかるけれどひとつひとつ丁寧に手作りして、価値を交換して、って生きてくのが共同体としての理想形なんじゃないかなって思ってしまう。実際それやったらやっぱり不公平で理想なんかじゃないのかもしれないけれども。

  • 日本を極端に批判するでもなく、かと言って「御安心を」なんて甘言を弄するでもない、とても読みやすい本でした。

    面白かったのは税についてのお話。
    株主の見えにくい日本の企業形態では、「店長が居ないコンビニで気楽に働くアルバイト」の如く、ある程度自由に振舞ってしまう。
    会社の金を、譬えそれが無駄であれ、気楽に遣っちゃうっていう。
    加えて年末調整まで会社がやってくれるのは日本くらいで、サラリーマンは最寄りの税務署の場所すら知らずに職を退く。
    「何もしなくても安心国、ニッポン」にいるなら、やっぱり自ら興味を持って学ぶしかないですね。

    あとはよく言われていることですが、日本の競争力の乏しさ。
    海外では競争力を付けさせたい場合、方法としては単純に「競争させる」らしいです。
    日本では「補助を与えて強くする」…うーん、何か物足りない。
    髭剃りメーカーのジレットなんか、5年で半分の製品が変わるらしいです。
    日本が完全にダメだと主張してはいませんが、海外と比べるとこんな違いがありますよ、と投げかける本。
    10年前の刊行ですが、現代も全く通じる内容です。

  • 経済の知識が中学生レベルだったので、友人に薦められて読んだ。
    何となくわかっているようでわかっていない経済に関する事柄を、身近でユニークな具体例を用いて解説している。
    欄外にある用語解説や、ところどころに登場する佐藤さんの一コマ漫画も、記憶に残りやすくて理解を助けてくれる。

  • 勉強になった。
    本筋とは関係ないところだが、教育的に気になったところがあった。

    p.339
    その当時、学校にはまだ宿直という制度がありまして、毎月その先生が宿直当番のときには、おかきとコーラを持って友達と一緒に先生を訪ねていったんです。すると先生がいろいろ教えてくれるんですね。そして、若いうちに法律とか経済とか、まさに共同体のあり方の根本を規定するような学問をちゃんと勉強したらいいじゃないかと言ってくれた。それで、どうも経済学にはマルクス経済学と近代経済学というのがあって、近代経済学の中山伊知郎というすごい先生が一橋大学というところにいるらしいことがわかった。私は、たったそれだけの理由で一橋大学の経済学部を受けようと決めたんです。

  • 堀江貴文
    2010-05-15 12:31:28
    マクロ経済とか勉強したこともないし、生半可な知識しかないけれども。
    テーマ:政治・経済
    【激震2010 民主党政権下の日本】金融政策に無関心な経営者たち…ミクロの成功体験が落とし穴に

    高橋洋一さんは、先日「朝まで生テレビ」でご一緒させていただいた。私のマクロ経済の知識は竹中平蔵さんの本やら経済雑誌などでついた知識でしかないから、大学で本格的な経済学を学ばれた方達には及びもつかないし、批判のしようもないが、たぶんこの記事は私なんかとちょっとした論戦になったことを前提に書かれたものだと思う。

    彼の言う事は至極もっともだけれども、別に私は金融政策に無関心というわけではない。しかし、車の両輪であるということも否定するわけではない。が、これまでもマクロ経済周りの対策は色々練られてきたわけだし、必ずしも経済学者の思い通りにデフレを克服したり不況から回復しているわけでもない。彼らに言わせればそれはまだまだ不十分だということになるんだろうが、そもそも私の悪い頭ではその辺がピンとこないのだ。じゃあ、日銀とかには頭のいい経済に明るい人が集まっているのに、なんで高橋さんのような頭のいい人の考える政策を実行しないんだろうなあ?と思ってしまうんだ。

    金融政策も結構だが、今一番力を入れるべきは、高橋さんの記事にも書いてある通り企業家のマインドを高めるために規制緩和などを行うように政府に働きかけることなんじゃないかと思う。

    もうひとつ、高橋さんの書いているように、金融政策などが絵空事のように思えるのは事実である。多くの国民にとってもそうだろう。私なんかよっぽど関心があるほうだ。でもグローバル経済の中での日本的な観点での説明があまり聞かれないのはどうしてなんだろう?デフレや不況は明らかにグローバル経済や情報革命の影響を受けているはずだ。その辺も含めてどう解決していくのかの視点がぼやけているような気がしているのもなんとなく納得いかないところかもしれない。

    なんか、竹中さんの本みたいに、マクロとミクロの経済学とかを一緒に分かりやすく説明して今後の対策とかを高橋さんに私が質問したら、生徒に話すみたいに丁寧に答えてくれてそれを本にまとめたりしたら面白いなあとか思ってしまった。

    と思ったら、こんな本がでてた。

  • 経済の本質が、対話の中であぶりだされていく本

    目次
    <blockquote>第1章 お金の正体―貨幣と信用
    第2章 経済のあやしい主役―株の話
    第3章 払うのか、取られるのか―税金の話
    第4章 なにがアメリカをそうさせる―アメリカ経済
    第5章 お金が国境をなくす―円・ドル・ユーロ
    第6章 強いアジア、弱いアジア―アジア経済の裏表
    第7章 いまを取るか、未来を取るか―投資と消費
    第8章 お金儲けはクリエイティブな仕事―起業とビジネス
    第9章 人間とは「労働力」なのか―労働と失業
    終章 競争か共存か
    </blockquote>
    面構えからしてそうなのですが、広告の世界に生きる人が少しでも関わると、本というのは物凄いポップなモノになります。そして中身に堅さが消えます。
    だからといって甘い文章が並ぶわけでもなく、読者が少しくらい頭が良くても歯ごたえのある文章を出してくるあたりは、凄いと同時に、おもしろかった。夢中で読んだ。
    実際は空いた時間に読んでいたのだけど、こういう本は環境に制限が無ければ、おそらく一気に最後まで読んだだろうなー。そういう本。

    調子はまさに「世界一受けたい授業」、ただTVのそれと違って広がりは無く、ただただ話が前に進む。章を追うように、普通に読めばかなりすっきりする。
    そういう意味では良本。おそらく殆どの人にとっては良本。

    かといってテーマはつながりつつも重い。
    経済の根源である貨幣とは……から始まり、税金と投資、消費、そして労働と失業へ行く。それと平行して外国経済、アメリカ経済とアジア経済、それに間に為替を挟む。特にユーロの話題がメイン。そして起業の話も入ってくる。
    ここまでくると殆ど話題になっているんだけど、体系的ではない。
    それがちょっと漏れとかあるんちゃう?みたいな感じなんだけども、流れの良い本というのは、そんな不足感すらひっくり返しちゃうんだな……。

    税金の話は興味深かった。税収入で大きい所得税は所得の程度で税額が変わるんだけども、
    <blockquote>ところが、所得を長い目で見て消費と一致するということをもし認めたとしても、所得ってやっぱり把握しにくいんです。国が、この人いくら儲けたかというのを完全に把握することは不可能です。
    (中略)
    でも彼女、お金使いますから、お金使ったらわかるんですよ。消費の方がわかりやすいんです。そういうこともあって各国は消費税の方に行くんですね。
    </blockquote>
    消費税論争が槍玉に挙げられやすいのは、税をとりやすくしたいという思惑がある……というのはある意味ショックだった。ちゃんと計算されているようで、やっぱり完全には売りだというのがわかってはいるんですね……しかしその究極は消費税の大幅増加な訳で、いいことだとは思えないですけど……。

    アメリカの「フロンティア理論」も面白いと思った。
    <blockquote>西部という白地地域があったからこそ、そこを開拓する人の「インセンティブ」を重視する必要があった。
    </blockquote>
    アメリカは歴史が浅く、開拓をベースとした発展を遂げた。西漸運動ですね。
    結局海があると勢いは収まるんですが、それはハワイに行き、そして日本に到達した。
    それがペリーの来航であり、太平洋戦争でもあったりするわけです。
    今は戦争なんて簡単にするわけにいかないですけどね。
    土地が無ければ別の分野でフロンティアを作ってしまう、アメリカってそんな国なんだ……と思った。アメリカ観というのかな。それが変わった。

    外国が出ると、やはり為替がでるけど、流石に深く、「通貨主権」のあたりに話が入る。
    あーでもまぁ、これは基本だとは思うんで、メモだと思ってくださいw

    対してアジア、これはヨーロッパともアメリカとも違う世界観なのだと。
    いろんな層が積み重なり、多元であると著者(講師側)は語る。
    この「アジアはこういう風に成り立ってる」的な言い回しは、ある意味ではレッテルなんですけどねー、それでもあたってる感じがする。

    他にも失業の「統計に出てこない隠れた数字」の話とか、こういう類の話を親父から聞かされたりした自分は、ものすごい面白くて、なんというか、初めて知ってびっくりし、そして次に覚えてしまおうと思った。

    そんなこんなで、読みきってしまった。ま……もうちょと深堀りします。

    ▽関連書籍
    ・<a href="http://mediamarker.net/u/kotaro/?asin=4093713618" target="_blank">新・日本経済入門―マンガで21世紀の経済がわかる!!</a>
    ・<a href="http://mediamarker.net/u/kotaro/?asin=4569634737" target="_blank">[図解]仕事に使える経済学</a>
    ・<a href="http://mediamarker.net/u/kotaro/?asin=4522410212" target="_blank">身近なギモンで経済のしくみがわかる本―いまから間に合う経済のべんきょう (永岡書店ナットクシリーズ) </a>

  • 比較的平易な言葉で語られた対談集。
    対談集には読みにくいものもあるが、
    本作は読み易くて良い。

  • 経済の仕組みをざっくり理解する上では良い本だと思うが、この後の竹中さんを知っているとなんとも複雑・・・。
    文中で、エグジットストラテジー(出口戦略)=「何をいつやめるか」
    という言葉がとても印象に残った。人生においても、重要なことだと思う。

  • 経済って当たり前に回ってるけど、仕組みって実はよくわからない。経済学って何?資本主義ってなんかシビアで利益最優先って感じだけど実際どうなの?
    そんな素朴な疑問を対談形式で解き明かす本書。

    国内外の比較にはへぇ~ってなったし、新聞で目にする経済が身近に思えて面白かった。

    「税金」の章と各国経済の章、「円・ドル・ユーロ」の章が特に興味深かった。
    サラリーマンが年末調整まで他人任せにしてる主要国は日本だけらしい。年末調整とか税金支払いが億劫で正社員になりたいと思う私はちょっと考えさせられたなあ。税金についていかにめんどくさく思ってるかが如実に表れてるよね。

    示唆に富む実際の人物や企業のエピソードもいくつも出てきて面白かった。
    カネボウの資生堂に対する戦略=どれだけ差があっても「真っ向から喧嘩すると急に対等になる」とか。

    私も私なりの目線で世の中を見なければ。
    そして世の中がどうなったら良くなるのか、自分なりに考えてなくては。
    それが「エコノミクス」だと本書は教えてくるたわけだし。

  • 2017/01/11 読了

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著者プロフィール

1954年、静岡県生まれ。東京大学教育学部卒。慶應義塾大学教授を経て、現在、東京藝術大学大学院映像研究科教授。主な著書に『経済ってそういうことだったのか会議』(竹中平蔵氏との共著・日本経済新聞社)、『新しい分かり方』(中央公論新社)、『考えの整頓』(暮しの手帖社)、『差分』(美術出版社)、『毎月新聞』(中公文庫)ほか多数。また、ゲームソフト『I.Q』(ソニー・コンピュータエンタテインメント)や、慶應義塾大学佐藤雅彦研究室の時代から手がけている、NHK教育テレビ『ピタゴラスイッチ』『‪0655/2355』『考えるカラス』など、分野を越えた独自の活動を続けている。2011年に芸術選奨受賞、2013年に紫綬褒章受章、2014年にカンヌ国際映画祭短編部門招待上映。‬‬‬

「2017年 『行動経済学まんが ヘンテコノミクス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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