まず、ルールを破れ―すぐれたマネジャーはここが違う

制作 : Marcus Buckingham  Curt Coffman  宮本 喜一 
  • 日本経済新聞社
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レビュー : 81
  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532148676

作品紹介・あらすじ

すぐれたマネジャーだけが知っている革命的な考え方とは何か?それらを実践するためには、部下の一人ひとりとどう接すればよいのか?8万人のマネジャーと100万人の従業員のインタビュー調査から導き出された世界中の傑出したマネジャーに共通する常識破りの考え方とは-全米ベストセラー、待望の邦訳。

感想・レビュー・書評

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  • すぐれたマネージャーとはどういうマネージャーかといった内容の本。
    但し、理論やノウハウを説いたものではない。
    あくまでも100万人の従業員、8万人のマネージャーを調査した結果から
    すぐれたマネージャー像を導き出している。

    マーカス・バッキンガムの本は好きで、出版しているものはほとんど
    読んでいる。おそらく最初に読んだのがこの本。
    なぜ、好きかといえば、自分の考えるマネージャー像というものを
    うまく表現してくれているからだと思う。

    本書の中でもマネージャーは触媒にたとえられる。
    従業員の才能と顧客・会社の要求をつなげる役目として。
    この辺はちょっと考えが違うんだけど、そういうのは抜きにしても
    何度でも読み返したい内容ではある。

    本書の内容は単純で、まず、マネージャーの重要性を説き、
    すぐれたマネージャーが実践するべき4つのカギを提示する。
    その後は4つのカギごとに一章が振り分けられ、最後に、
    この4つのカギを使いこなすための実践ガイドがくる。

    4つのカギにふれる前に、本書の基本テーマを要約した文章を引用。
    「人はそんなに変わりようがない。
    足りないものを植えつけようとして時間を無駄にするな。
    そのなかにあるものを引き出す努力をしろ。
    これこそ本当に難しい。」

    ここで、弱みではなく強みに注力しろといっているが、
    そもそも強みとは何か?
    本書では、経験でも、知識でも、意志の強さでもなく、「才能」だと言う。

    注意が必要なのはここで言う才能とは、職業の遂行能力ではなく、
    その人の本質的なものだということ。
    たとえば、会計士の才能は「几帳面さに対するこだわり」と言ったような。

    本書の才能の定義は
    「生産性の向上に役立つ考え方や感じ方、あるいは行動の習慣的
    パターン」。
    習慣的というのが面白い。
    人は、メンタル・フィルターのようなものを持っているため、
    ある特定の刺激には意識を集中するが、それ以外のものは無意識の
    うちに捨て去るという。
    つまり、才能とは、人よりすぐれているといったものではなく、
    自分でも意識しないで集中してしまえることを指す。

    そういった才能の定義に基づき、マネージャーが取り組むべき4つの
    カギが以下の通り。
    ・人を選ぶ
    ・要求を設定する
    ・動機づけをする
    ・育てる。

    これだけだと、普通のマネージャー本と変わらないが、
    本書では、すぐれたマネージャーは以下のように実施すると説く。
    ・才能で人を選ぶ(経験や知識、意志の強さでは選ばない)
    ・成果を適切に定義する(適切な手順を定義するのではない)
    ・部下の強みを活かすことに専念する(弱点に注目するのではない)
    ・部下の強みに適した場所を探し当てる(単に梯子を継ぎ足すのではない)

    補足すれば、成果を適切に定義するというのは、ゴールは明確にするが
    手段はメンバーが自分なりの道筋を見つけるようにしむけるということ。
    強みに適した場所を探し当てるというのは、ありきたりなキャリアパス
    ではなく、誰もが英雄になれる場所を提供するということ。

    これら4つのカギこそが、タイトルのルールを破るという意味になっている。

    現状を振り返ってみれば、4つのカギがいかに適切に
    実施されていないかがわかる。
    わかりやすい「才能」をもった人は稀なので、実質「才能」は無視され、
    その結果として「弱点」の克服という徒労に明け暮れ、「生産性」は
    発揮されずに終わる。
    日本の生産性が低いといわれるのは会議の多さより、こちらではないかと
    思ったりもする。

    とにかく、読むたびにいろいろと考えさせられる。
    実際すべての人にその「才能」が活かせる職場を提供できることは
    実質不可能に近い。
    もちろん、本書でもそのことにはふれており、弱点の対策案や、
    才能の見つけ方、さらには職場や会社の変え方にも言及はしている。

    でも、結局は自身で考えていかなくてはいけない部分だと思う。
    ただ、「適材適所」を目指すなら、まず、「才能」の見極めをしていくことは
    やってみたいし、「弱点」の対策案については提案できるようになりたい。

    この手の内容は本からでは学べないという考えもあるが、本書については
    膨大な調査の結果としてだけでも読む価値は十分にあると思う。

  • (K) できないことを必至になってできるように指導することよりも、本人が持っている才能を引き出すマネジメントをした方が組織として成果が出るということを説いた本。よくスキルチェンジということを口にするが、スキルと才能は違うわけで、異なるスキルが要求される仕事でも、適応できる才能を持っていれば上手くやっていけるはず。そう思うと、個々人が持っている才能にフォーカスして組織を作っていくというのは大切だということはわかるが、その才能を見抜くのはそう容易ではない。本書は、それをガイドしてくれる。今自分が組織に対してやっていることにムダはないかを見直す良いきっかけを与えてくれる本である。

  • マーカス・バッキンガムの最初の本。

    「叩いて伸ばす」が自分の教育信念だったが、そのような考え自体が古いらしい。
    新世代が中間管理職を占めるにつれ、「上官役としてのマネジャー」の姿は次第に消えつつある。

    『まず、ルールを破れ!』というタイトルは、この自分の考え方自体を破れ!と直球で述べている。

    「個人個人の才能をほめて伸ばす」コーチになれと…

    がんばるしかない。
    固定観念を壊すしかない。

    ***

    ギャラップがインタビューしたマネジャーたちは、従業員の進歩は、彼らの弱みを補強するのではなく、彼らの本来の強みに焦点を合わせることによってはっきりと現れる、と口をそろえて認めていた。
    この調査から、管理者の意識が、従業員を役割に当てはめるというより、従業員のためにふさわしい立場を見つける方向へ変化していることがわかる。
    「コーチ役としてのマネジャー」という表現が、バッキンガムとコフマンの発見をもっとも的確に形容している

    健全なキャリアを積むためのエネルギーは、売り物になる経験を数多く積むことではなく、すでに備わっている才能を発見することから生まれる

    従業員に本来携わっている才能とそれにふさわしい仕事を結びつければ、目覚しい成果が生まれる

    才能は公平に分配されているわけではないが、誰もが特有の技術や能力を持っている。従業員の可能性を最大限に引き出そうとするなら、マネジャーも変化しなくてはいけないのだ

  • ・部下の才能にフォーカスする
    ・でも一方で、成長するとは誰かを真似るところから始まる気がする

  • Vol.372 すぐれたマネジャーが考えていることはいったい何か?
    https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532148677/withup-22/ref=nosim

  • 人材観は、人はそんなに変わりようがなく、足りないものを植えつけるのは時間の無駄。努力、考える、人づきあいの3カテゴリの才能を元に人材を選び、強みを活かす職務につける。

  • ★5
    Library

  • "コンサルタント会社が優れたマネージャーについて、研究したもの。示唆に富んだ気づきを得ることができる。参考になったところを転記する。

    強みを見つけるインタビュー
    Q1.これまでの仕事上の経験で何が一番楽しかったか。なぜこの会社に入ったのか(新入社員でない場合)この会社で仕事を続けたいと思う理由は何か
    Q2.どんなところが自分の強みだと思うか
    Q3.弱点についてはどうか
    Q4.現在の職務での目標は何か
    Q5.どのくらいの頻度で自分の仕事内容を私と話し合いたいと思うか。あなたは自分からどう感じているのかを言い出す人か。それとも聞いてもらいたい人か。
    Q6.私に伝えておきたい個人的な目標、あるいは必ずこうするというようなことがあるか。
    Q7.あなたがこれまでに受けた最高の誉めか言葉は何か。誉められるほどうまくいった原因は何か。
    Q8.過去本当に生産的なパートナー、または教育的な指導者に恵まれたことがあるか。
    Q9.あなたの将来の目標、キャリアの目標は何か。特に身につけたいと思っている技能はあるか。経験してみたい具体的な課題や仕事は何か。マネージャーはどのように力を貸せばよいか。
    Q10.このほか、互いの協力関係をよくする上でも、いま相談しておきたいと思うことがあるか。

    パフォーマンス計画面接
    A.どんな行動をとったか
    B.どんなことを発見したか
    C.どんな協力関係を築いたか
    D.あなたが今一番力をいれていることは何か
    E.どんあ新しい発見をしようとしているか
    F.どんあ協力関係を新たに築きたいと考えているか

    努力する才能
    ・努力家
    ・肉体的活動
    ・スタミナ
    ・競争心
    ・欲求
    ・コンピテンシー
    ・信念
    ・ミッション
    ・サービス
    ・倫理観
    ・ビジョン

    考える才能
    ・集中
    ・規律
    ・調整役
    ・仕事の指導
    ・全体としてのまとまり
    ・責任
    ・概念
    ・パフォーマンス指導
    ・戦略的考察
    ・経営的考察
    ・問題解決
    ・公式化
    ・数量化
    ・創造性

    ひとづきあいの才能
    ・好意的につきあう
    ・他人への思いやり
    ・リレーター
    ・マルチリレーター
    ・対人関係
    ・個人に対する直観力
    ・開発者
    ・励まし
    ・チーム
    ・積極性
    ・説得力
    ・司令
    ・活性化
    ・勇気"

  • リーダーの本棚
    フィデリティ投信社長 チャック・マッケンジー氏
    日本経済新聞 朝刊 読書 (27ページ)
    2018/3/3 2:30

    社員の力を「才能」と「技能」と「知識」の3つに分け、「才能」は教えることができないと指摘します。要は配役の問題です。その人が持つ才能が生きる役職を見つけ、社内にないなら、社外に見つけさせるのです。
    部下が最大のパフォーマンスを出せる環境にあるかを問う質問が有用。
    文章はいたずらに長く、
    半分のページ数で語れるはず。

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