- Amazon.co.jp ・本 (603ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532161897
作品紹介・あらすじ
今世紀最高の外交史。リシュリュー、ビスマルクから現代まで、為政者達の思想を通して近現代外交の全貌を描く世界的話題作。
感想・レビュー・書評
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600ページを超える大作(のそれが上巻)であるが、今のヨーロッパでフランス・ドイツ・イギリスがどのような考えでこのような形になったかは、この中にすべて書いている。
とても勉強になる1冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今回感想を書くのは、キッシンジャー『外交』(上・下)の2冊です。今年の正月に読む予定で、既に感想を書いているはずなのですが、予定外の授業が入ったために感想を書くのが大幅に遅れました。
これらの本を読んで思ったのは、大学院在学中(修士課程に相当)に読むべき本であるが、なぜ読まなかったのかと後悔する。理由については特にないが、読まなかったことに対する後悔だけが残る。今後、キッシンジャーの文献を通して、冷戦期の米ソ関係の歴史のサーベイをしたいと思う。今後の研究の方針については日を改めて書きたい。 -
ナポレオン戦争後のヨーロッパから第二次世界大戦終了し冷戦が始まるところまでの外交史。非常に細かいところまで丁寧に為政者の視点から辿っているので、知識としてもリアルポリティークに沿った考え方という意味でも学ぶところが多々ある。
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【要約】
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【ノート】
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アメリカ外交だけに限らず、世界史の流れ全体を理解する上でも、もっとも素晴らしい好著ではないかと思う。世界史の教科書の分かりにくさ感も、この1冊で解決。
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かつては核武装を推進していた現実主義の重鎮4人が連名で、2007年1月4日付の米紙ウォールストリート・ジャーナルにテロとの戦いに核はマイナス材料でしかないので無くす方がいいという趣旨の論文を寄稿した。
共和党の元米国務長官ジョージ・シュルツ(90)、ヘンリー・キッシンジャー(88)
民主党の元国務長官ウィリアム・ペリー(83)
元上院軍事委員長サム・ナン(72) -
19世紀の欧州情勢は、今の、東アジア情勢に似ているという見方は新鮮。クリミア戦争に端を発する、ウイーン体制の崩壊、ビスマルクによるプロシアの統一、普仏戦争、そして第一次世界大戦へいたる枠組みの出現等、著者の指摘を通じ、リアルポリテークの世界を知らされます。東アジアのプロイセンとは、どこなのか?
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ベトナム戦争を終結させてノーベル平和賞を受賞し、米中国交正常化への道を開いた米ニクソン政権の国務長官、ヘンリー・キッシンジャーが著した欧米の外交史。
上巻はリシュリューやビスマルクから第二次世界大戦まで、欧州の外交を中心に述べ、それに新興国アメリカが絡んでくる、という図式です。
パワー・ポリティクスやバランス・オブ・パワーといった、国際問題では常識となっている用語が実際にどのように展開されてきたか?
一口にバランス・オブ・パワーと言っても、ドイツのビスマルク型と、イギリス型とでは違うものなんですねw
そして外交の目的が、「戦争を避ける」ことであり、その努力と失敗の原因について述べられています。
特に第一次世界大戦を引き起こした近代ドイツ帝国の描写は、現代の中華人民共和国とダブッて見えます(^O^;
親中派と言われるキッシンジャーですが、あるいは本書はその彼が、膨張する現代の中国に与えた警告でしょうか?
それにしても、注が多い割りには、その注が全部下巻の巻末に載せられてるのは、構成が悪いですね!
これじゃ上巻を読んでるうちは注を引けないから(>_<)
各章の最初に、翻訳者・岡崎久彦の簡単な解説が1ページ載ってます。
ニン、トン♪ -
もはや文学の香りが漂う。w
19世紀ヨーロッパに関する省察はスバラシイ。