亜米利加ニモ負ケズ

  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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本棚登録 : 74
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532167752

作品紹介・あらすじ

「日本人」のあなたのルーツは、日本語のどこにある?「アメリカン」の意味は、これからどこへ広がる?生活の根っこをさぐり、ユーモアの種を大胆にまくこの一冊から、本物の「対等な日米関係」が始まる!最新エッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • 大卒後に日本に来たという著者の日本語の堪能さ、日本文学への造詣に脱帽。ラムネは高浜虚子の時代から夏の季語というし、碍子は宮沢賢治の「春と修羅」に堂々と登場するという!読み方が分からない字はとりあえずホトトギスと読めば当たって感心されることもこともという話には笑った。「時鳥、不如帰、杜鵑、子規…」。そして200回以上も青森に行ったのに、津軽弁を一向に話しすることできないが、ただ一つ「め」のみはという章は笑えるというよりも、「うーん」と唸った!

  • 「台湾ラーメン」の「アメリカン」がインパクトありすぎて、そこに意識を引っ張られてしまいました。

    アーサーさんのものの見方、感じ方がおもしろく、最後まで興味深く読みました。

  • 社会
    ことば

  • 「アメリカにないアメリカン」「泥にはまって」「粗茶ですが」「わらしべ流」の四章。2006年1月から2010年11月、新聞や雑誌などの媒体に掲載されたエッセイ集。時期的には自民党から2009年の民主党政権に変わった頃。時系列に並んでいるわけではないけれど当時の崖っぷちの雰囲気を思い出しつつ、少なくともこの頃はまだ東日本大震災の前なんだな‥とこの間に失ったもののあまりの大きさに打ちのめされそうになる。でも、嘆いてばかりではいられない。
    エッセイには書かれた時の空気感や著者の問題意識などが色濃く反映される。日本語と英語の違いから視点を変えて考える、アーサーさんのものの見方は参考になることばかりだ。

  • 亜米利加にも負けず アーサービナード 日本経済新聞出版社

    この本で青人草という言葉を知った
    ネイティブ縄文人として世界に関わっていこうと
    改めて思わされたのがこの本から学べたことだ

    自然の力に打ちのめされることなく学び取って
    視野を広げ意識を研ぎ澄まして真理を嗅ぎ分け
    精神を真球に膨らませて行く
    自分という個体を部分とする更なる全体を理解し
    部分にフィードバックさせてつながる
    出合いによる切磋琢磨が愉しく遊べるということだ

  • 思想っていうのは、別に気張ったものである必要はなくて、日常の中の「ふと思ったこと」でいいんだな…と思わされる

  • アメリカ出身で
    日本語で詩や随筆を
    綴る稀有な作家の面白い
    視点が随所に散りばめられて
    います。
    「ここが変だよ日本人」という
    ようなステレオタイプな見方
    が一番ツマラナイんじゃな〜い?
    ということを教えられているような…
    それはそうとアメリカにも
    「雨にもまけず…」があったとは
    「もったいない」の視点や
    擬態語に於けるセンスのよさは
    もはや日本人の域を超えています。
    本当に面白い本でした。

  •  軽ーく楽しく読めたけど、色々考えさせられる部分も沢山あった。
     しかし、外国の人がこれだけ難しくて美しい日本語を操っていて、日本文化に詳しいのを目の当たりにすると、自省せざるを得ないなぁ。
     普段、英語くらい話せないとね、とか思いがちだけど、まずは日本語。

  • 著者のいつもの軽妙でありながら、どこか批判的な視点も忘れない姿勢はここでもキープされていて、日本語による考察も深まってきている感がある。読んでいて根っからの文学者なのだな、と感じることしきり。それが日本語であろうと、英語であろうと。
    残念なのは、本の装丁が重厚になりすぎてしまっているように思えることで、もう少し軽装の方が内容にマッチするのでは?と思う。
    しかしビナード氏のエッセイは、これからどう変貌していくのか、既に次の発刊を楽しみにしている。

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著者プロフィール

詩人。1967年、米国ミシガン州に生まれる。高校時代から詩を書き、ニューヨーク州の大学で英米文学を学ぶ。卒論の際、日本語に出合い、魅了されて来日。日本語での詩作も始める。『釣り上げては』で中原中也賞、『日本語ぽこりぽこり』で講談社エッセイ賞を受賞。2022年春、宮沢賢治の英訳『やまなし Mountain Stream』を出版。

「2022年 『ハナミズキ A Hundred Years』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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