- Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532169442
作品紹介・あらすじ
美しくない日本の私たち、近現代史に自画像が映る。明治から平成まで、社会を一色に染めた"熱風"のような狂騒、ブーム、抗えない空気…いつか来た道を辿り、集団での愚行を繰り返さないために、歴史を正視することは自虐ではない。
感想・レビュー・書評
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日本の近現代の暗部を描く、という謳い文句の本。
なのですが、読んだ感じで言うと、ちょっと感情的かなあ、と思いました。露悪方向で。
乾いた歴史の事実を見せるよりも、初めから、それがいかにセンセーショナルに「悪事」であるか、ということを訴えることに酔っているような。
無論、ひとつひとつは当然褒められたことではなく(関東大震災の朝鮮人ほかの虐殺など)、それは暗部ではあるのだけど、それをすごく掘り下げた「へー」度があるかというと、正直そうでもない。
申し訳ないけれど、パッケージで持ち上げている程度の浅さを若干感じました。
要は新聞コラムの積み上げなので、読み易いのは良いことなのだけど。
この本で持って「歴史」とは、と言われても、ちょっと軽いかな、という感想。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
記者の新聞連載をまとめた本ってそんなに面白くないし、実際、最初のほうはイマイチだったが、時代が下るにつれ、よりリアルに、具体的になっていったせいか、次第に止まらなくなって、一気に読んでしまった。終章の新聞が戦争に駆り立てた章が最も手厳しいが、全体にメディアのしでかしたことについて身がすくむ思いがする。代々木公園のワシントンハイツ、三池争議を率いた学者向坂逸郎、マッカーサーへの50万通のファンレター、地方改良運動、抹殺された北朝などのエピソードが強く印象に残る。
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「明治」「大正」「昭和」「平成」と時代別に1項目8ページくらいで書かれているので、少しずつ読んでいくのに最適でした。
教科書に取り上げられているようなものやその時代にあった出来事・事件など、様々なものが取り上げられていて面白かったです。