稲盛和夫の実学―経営と会計

著者 :
  • 日本経済新聞社
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レビュー : 304
  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532190064

作品紹介・あらすじ

バブル経済に踊らされ、不良資産の山を築いた経営者は何をしていたのか。儲けとは、値決めとは、お金とは、実は何なのか。身近なたとえ話からキャッシュベース、採算向上、透明な経営など七つの原則を説き明かす。ゼロから経営の原理と会計を学んだ著者の会心作。

感想・レビュー・書評

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  • 京セラ創業者で名経営者として知られる稲盛和夫氏が独自に学び、つくりあげた「会計の原則」を解説。本書は、稲盛氏の考える経営の要諦、原理原則を会計的視点から表現したものだとしている。
    会計学というよりは、、「一対一対応の原則」など、会計の前提となる原理原則的、哲学的な考え方が紹介されている感じであるが、バブルにも踊らせずに着実に会社を成長させてきた稲盛氏が編み出した考え方だけあって、説得的であり、経営者にとって実践的な内容になっていると感じた。

  • 稲森さんの経営に対する考え方と経営手法がわかりやすく書かれている。特に第2章の誠和塾での経営問答はリアリティがあり経営者がどのように考えるべきかが良くわかった。
    【ポイント抜粋】常識にとらわれず本質を見極め正しい判断を積み重ねる、売上を最大に経費を最小に、値決めは経営である(商売というのは値段を安くすれば誰でも売れる。それでは経営はできない。お客様が納得し喜んで買ってくれる最大限の値段。それよりも低かったらいくらでも注文が取れるが、それ以上高ければ注文が逃げるという。このギリギリの一点で注文が取れるようにしなければならない。自分で自由に使えるお金キャッシュがリアルタイムで把握できていなければ激変する経営環境の中で会社を経営していくことはできない。土俵の真ん中で相撲を取る。自己資金を十分に持てるように=自己資本比率を高く、減価償却プラス税引後利益で返せる範囲のお金でしか設備投資をしてはならない、モノまたはお金と伝票が必ず1対1の対応を保つ、予算制度はいらない要るお金はその都度稟議を出せ、厳しいチェックでパーフェクトをめざす95%は達成できたので今回は許してくださいという考え方は認めていない、経営の拠り所で一番大切なのは「人の心」、売上はあらゆる知恵と工夫を使って増やす一方、経費は常に徹底して切り詰めるのが経営の原則である、客先から対価を得られる完璧な製品にしか価値を認めないというアメーバ経営、アメーバ経営では原価がずっと同じことはありえないと考えつねにあらゆる工夫をしてコストダウンをするようにしている、トップが何を考え何を目指しているかを正確に社員に伝えること、固定費の増加には非常に警戒、人員の増加中でも特に関節人員の増加には厳しくチェック、まずは経営者としてこうありたいという数字を持つこと、経営目標とは経営者の意思そのもの、目標は何かいったい何をやりたいのかそのために何をどうすればいいのか何度も何度も頭の中でシュミレーションをすればやがて商機のありどころがみえてくる。本来メーカでは付加価値や利益を生み出すところは製造である。製造では要求された数量と原価を達成できれば良いというのは間違い、《つまりアメーバ経営のように製造部門が真のプロフィットセンターであるべき》

  • 「売上を最大に、経費を最小に」という普遍的な
    原則を実現するためのルールを分かりやすく解説している書籍である。

    原則にそって徹底的に細かいことを守れるかという視点、複雑な会計をいかにシンプルに理解させることが重要か(バナナ、夜泣きうどんなど非常に分かりやすい例え)かという2点に大きな学びがあった。

    何かに応用するという内容ではなく、どこまで浸透させることができるかということが重要じゃないかと思います。


    原則
    1.キャッシュベースで経営する
    -会計上の利益と手元のキャッシュとの間に介在するものを出来る限りなくす
    -内部留保を厚くし、自己資本比率を高める
    2.一対一の対応を貫く
    -モノ・お金の動きと伝票の対応は常に一致
    3.筋肉質の経営に徹する
    -在庫品を残さないようにする=棚卸しをしなければ資産と見なされ税金が掛かる
    -固定費の増加に警戒し、投機的利益は追わない
    -一升買いの法則:いる分だけ購入する方が長期的に見て合理的
    4.完璧主義を貫く
    -100%達成を必達にする
    5.ダブルチェックによって会社と人を守る
    -入出金:お金を出し入れする人と、入出金伝票を起こす人を必ず分ける
    6.採算の向上を支える
    -時間当たり採算表:総生産を指標とすることでどれだけ貢献しているのかを把握する(アメーバ経営とのシナジー)
    7.透明な経営を行う

  • 実情に合わせて形を変え、対応できることが会計学のいいところなのではないかと思わせてくれました。いま学んでいる会計学が、いったいこの先なんの役に立つのか、どのように活用していけるのか、今のうちから考えながら勉強していくことが必要だなと。最終的には実務で使えるようにならないといけないんだ、という意識を置きながら勉強することで日々の勉強から得られるものも変わってくるのではないでしょうか。

    もう少し内容面に関しての話。本書は経営や会計の技術についての本というより、稲盛さんの経営哲学が軸になっていると思います。経営と会計のことを話しのきっかけにしつつ、彼自身の考え方、理念を訴えている印象。拙著「アメーバ経営」のほうも読みたくなりました。

  • 図が少ないまでも、
    文章で経理とかの初心者にとってもよくわかるよう
    簡単な例を上げて書かれていて、
    非常に読みやすいしわかりやすいと思いました。

    稲盛さんの人柄が出てる感じですね。

  • 京セラ・第二電電(現・KDDI)創業者で現JAL会長の稲盛和夫氏の有名な本です。会計を通じた、経営についての思想・哲学が書かれています。

  • 経営×会計の入門書。
    抽象論、精神論多し。

  • 100%主義!
    在庫が資本であれば,売れない在庫を抱えるつらさが分かる。
    経理や税制について学ぶことは実生活における教養として価値がある。

  • 「中古品で我慢する」という考え方に非常に共感しました。特にフリマアプリ等が流行している今の時代においては良い考え方なのではないでしょうか。
    また一対一対応の原則という会計の基礎的な部分の重要性を学ぶことができました。

  • 「京セラが如何に健全な会計を行っているか」が書かれた本。例え会計学上では常識の事柄であっても、自分の信念や会社の実情に合っていなければ常識から外れたことをする、というのは勇気があってかっこいいし本質的だと感じた。

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著者プロフィール

1932年、鹿児島生まれ。鹿児島大学工学部卒業。59年、京都セラミック株式会社(現・京セラ)を設立。社長、会長を経て、97年より名誉会長。また、84年に第二電電(現KDDI)を設立、会長に就任。2001年より最高顧問。10年には日本航空会長に就任。代表取締役会長、名誉会長を経て、15年より名誉顧問。1984年には稲盛財団を設立し、「京都賞」を創設。毎年、人類社会の進歩発展に功績のあった人々を顕彰している。
著書に『生き方』『京セラフィロソフィ』(ともに小社)、『働き方』(三笠書房)、『考え方』(大和書房)など、多数。

稲盛和夫オフィシャルホームページ 
https://www.kyocera.co.jp/inamori/

「2019年 『心。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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