戦略プロフェッショナル―シェア逆転の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)

著者 :
  • 日本経済新聞社
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レビュー : 365
  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532191450

作品紹介・あらすじ

日本企業に欠けているのは戦略を実戦展開できる指導者だ。新しい競争のルールを創り出し、市場シェアの大逆転を起こした36歳の変革リーダーの実話をもとに、改革プロセスを具体的に描く迫真のケースストーリー。ベスト&ロングセラーテキストの文庫化・最新版。

感想・レビュー・書評

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  • 三枝3部作の第1弾。
    企業変革をテーマとしたビジネス小説?

    いわゆる経営戦略の本やビジネス書などで出てくる
    ・会社の強み・弱みの分析や
    ・市場分析
    ・プロダクトポートフォリオ
    ・プロダクトライフサイクル
    ・セグメント分け
    ・絞り(選択)と集中
    ・リーダシップ
    ・組織の活性化
    などなど、言葉としては聴いたり理解していたようなものを、実際にどのように使って企業変革を成し遂げたか、そのプロセスが語られている小説仕立てのビジネス書です。
    さらに、それが実話を基に描かれているとのことで、とてもリアル。特に、そのスピード感が凄い。
    要所要所で「戦略ノート」という形でまとめとフォローが入っていたり、登場人物の独白という形で、そのとき何を考えていたのかを語らせたりと、とてもわかりやすいです。
    所謂ケーススタディが書かれているものと違って、実際に主人公が何に悩み、どう決断したのか、また、回りの人間もどのように考えていたのか、といったところまでを再現しているので、臨場感があります。

    経営者ってそういう視点で物事考えているのね。っていうのが理解できる本です。

    あとがきによれば、この主人公は三枝さんその人ということで、よりリアル感が伝わります。

    このような本が10年以上前に書かれていて、今でも読まれているロングセラーって言うのも理解できます。

    これは、必読!!

  • freeeの会計事務所向けセールスチームが変革を起こしていった過程がまさに瓜二つの状況だった。

    ・まずはマーケットの全体と自社のポジショニング・差別化要素・競合が模倣してくるまでの時間を明らかにする。
    ・それを元に目標を立て、それを実行するためのマーケットセグメントを切る。捨てることが戦略の本質である。
    ・そして自社製品の価値を顧客視点で経済合理的に考え、販売方法を根本から見直す。必ずしも物販の形である必要はなく、パラレルに時間軸を使う。
    ・戦略実行フェーズでは進捗管理を極力シンプルに、かつ共通言語化することで、リソースの分散をいち早く察知できるようにする。

    こうして会社全体のリソースを一つに束ね、特定セグメントに集中投下する。常にマーケットを戦地に見立てて、トンボの視点で戦況を捉え、アリの視点で実行を支える。こんな仕事を早く自分が中心になって進められるようにしたい。

  • 3度目位の再読。
    前ほど感動はなかったが、やはりわかるのとできるのとでは大きな違い。と反省させられ学ばされる1冊です。
    シンプルであること。シンプルの中の本質を捕まえる重要性。顧客・競合の重要性。もう一度真剣に考えてみさせる1冊です。
    また、使うフレームワークもシンプルでしゃぶりつくす感があります。マトリックスのつくり方は非常に参考になりますし、プロダクト・ライフサイクルについても深く勉強できます。
    フレームワークコレクターになる前(後)に是非読んでみてください。 


    【付箋ポイント】


    会社の大小にかかわらず、攻めの経営をする時の最も貴重な経営資源の1つは、経営トップの時間である。P72

    粗利益が低い原因は1つしかない。コストに比べて、十分に高い価格がつけられないからだ。
    なぜ価格をたかくつけられないかと言えば、単純な話で、お客の認めてくれる価値がそれだけしかないからだ。そんな
    事業は、コストを画期的に下げられる見通しがない限り、構造的に魅力のない事業である可能性が強い。
    だから、、なけなしの経営資源を粗利益率のひくいプロジェクトに注ぎこんでしまうのは絶対に要注意なのである。P73

    プロダクト・ポートフォリオについて
    自分の事業が負け戦をしていれば、その事業の位置づけはポートフォリオチャートの上で右へ右へと動いていきます。
    逆につよくなっていれば、左へと動いていきます。 P93

    個々の社員は真面目なのに、全体としてなんとなく士気の低い企業はよくある。会社がそうなってしまった原因は、必ず社内のあちこちにうずまいている。
    「お客様」と「競争相手」に対する意識が薄く、もっぱら自分たちの都合がまかり通っていることが多い。 P96

    今あなたが内容の似ている2つの投資先候補のうちから、一つだけを選ばなければならにとしよう。1社は社長の評価がA、技術がB。もう一方は社長の評価がBで技術がAだとする。
    もちろん程度問題ではあるが、一般論としては社長評価がAの方に投資する方が懸命だと多くのベンチャー・キャピタリストはいう。
    社長がAなら、彼は自分の会社の技術がBであることを理解する。だからそれなりの対策や戦略を組むだろう。P102

    競合企業よりマシなら、とりあえずは勝っていることになる。競争とは相対的なものだからだ。
    あなたが経営の状況を見て、それが「相対的」にお粗末なのか、それともマシなのかを判断するには、なにかの「基準」がいる。だから今会社が競争上のどんなポジションにいるのか、まず仮説をたてるとよい。実際に会社のなかをのぞくと、初めの仮説通りのこともあれば、それとは違う現象に出くわすこともある。そのズレを生み出した原因が何かを社内で探っていくと、その会社の抱えている問題が早い時点で浮かび上がってくるのだ。これは戦略コンサルタントの人たちがよく使う手だ。 P104

    事業や製品がプロダクト・ライフサイクルの段階を進むにつれて、市場
    での競争の携帯が変化していき、そこで競合に打ち勝つカギも移行していくからだ。
    P105

    ベンチャー企業に、第二のヒット商品が出にくいと言われる現象は、この再投資サイクルをうまく回すことが、経営的にかなりの難題だからである。
    再投資サイクルを効果的に回すためにも、「絞り」と「集中」が不可欠だ。社長が新しいもの好きで、開発方針が定まらず、次から次へと新しい話に乗り換えてA(初期段階)あたりをグルグル回っていると、資金源になっていた既存ビジネスがかれてくるのと並行して、会社全体も枯れていく。 P112

    独善的なワンマン社長はどこにでもいるが、ルート1企業のワンマン社長は組織作りがうまのに対して、ルート3企業のワンマンはたとえ決断がはやくても、衆知を集められるずに気まぐれにやることが多くて、その結果「絞り」と「集中」の決定が的外れになる。それをいさめる人がいないから、ワンパターンで同じ誤りを繰り返す。 P116

    事業戦略の問題を解いていく時には、初めから大上段に構えず、何か一つ、おかしいとひっかかった問題からスタートして、なぜ、なぜ、とチェックを広げていくのが一番効率がよいだろうと広川は思っていた。
    価格問題はそんなとっかかりとしては最適であった。そこには、売り手、買い手、競合の三者の思惑が正直に凝集して現れる。 P125

    「そのデータなしに、どうして250円の価格を決めることができたんだ。価格は相手が受けるメリットで決まるものだ、こちらのコストではない。」
    コスト1円でも、相手にメリットがあれば1万円でも売れる。コスト1万円でも、相手にメリットがなければ1円でも引き取ってくれない。価格決めは、客のロジックを読むゲームである。 P128

    数字が割り切れなければあまりが出てもいいし、例えば新技術開発などの場合には中身のよくわからないブラック・ボックスは無理して中を開けることもないのだが、それを全て論理的にやろうとすると、口達者な人ばかりが勝ってしまう。
    経営者はいつも何かが見えない状態で方針をきめなければならない。もし時間がたってだれが見ても結論は明らかだというところまで待つのなら、その社長はいなくてもいいということになる。つまり社長がリーダーシップを発揮するためには、どうしてもカンで決めていく部分がかなり多いのである。 P165

    「結果がいい線まで行っても、それが当初の目標とか計画から外れていれば、それは失敗だと。つまり本人だけが失敗の疑似体験をしているわけです。」
    「意欲的な経営者なら、確かにそういう擬似的失敗はたくさんありますね」
    「そういう経営者は結果に不満だから、なぜだろうってあれこれ追求します。だから、いやでも因果律のデータベースが増えるんです。」
    「しかし三枝さん、そのためには目標とか計画がはっきりしていないとダメですね。」
    「まさにそこがポイントなんです。失敗の疑似体験をする為の前提は、しっかりしたプランニングです」 P170

    カンは本来、経験の蓄積から出てくるものだが、しかし筋道を立てて考えるやり方(プランニング)を繰り返すことでカンの体得が加速され、ただ経験に頼るだけの人よりもはるかにカンの冴えた経営者が出来上がるのである。
    つまりカンと論理的なプランニングは、互いに矛盾するものではなく、相性のいい補完関係というわけだ。 P171

    社内にプランニングを定着させようと思うなら、まずは社長自身が自分の考え方や事業の枠組み、将来の方針などを明るく語り、何年間かそれにこだわり続けることが必要です。それに対応して各部門にプランを立てさせ、しつこくフォローすることが必要です。 P174

    新しい戦略への順応は、それまでの価値観の混乱から始まる。 P182

    企業の経営改善には「戦略」が必要だ。
    そして、それを実行に移すための具体的「プログラム」が必要だ。
    社内のだれもが理解できる「単純な目標」と、その実現を支援してやるための一連の「プログラム」を打ち出すことによって、「目標と現実のギャップ」に橋が架かる。 P188

    組織作りは上からいじるのが鉄則だ。 P191

    広川がこの四ヶ月間にたどってきた戦略検討のプロセス P215
    ①仕事の優先順位
    ②全市場の俯瞰
    ③戦略製品の抽出
    ④製品の差別化能力の確認
    ⑤価格と利益構造のチェック
    ⑥戦略ロジックの策定
    ⑦組織の弱み強み
    ⑧市場ターゲットの絞り
    ⑨戦略展開の時間軸
    ⑩価値観の「混乱化」
    ⑪新戦略と実行プログラム


    「実績によるプランニング」、つまり過去の実績や経験に基づいて将来の売上や予測を立てるのは、「勝者の論理」である。それなのに、負けているものが過去と同じ発想で将来の予測を立てたところで、大した変化を起こすことができないのは明らかではないか。
    そこでもう一つのやり方が必要になる。「目標先行のプランニング」だ。まず先に目標を設定する。とりあえず、それが実現可能か不可能かを横に置いておいて、「これくらやらないとまずい」という数字を先に出してしまうやり方だ。」例えば、競合はこれくらいやるだろうから、我々も最低これぐらい売らねば成功とは言えない」という」ふうに考えるのだ。P219

    打ち出された目標と組織の力量にはギャップがある。そういう目標のだしかたのだから当たり前だ。
    そのギャップを埋めるための新しい戦略を開発することが「目標先行のプランイング」の一番大切なところだ。目標の数字をだすことよりも、その方がそもそもの目的だったのだとさえ断言できる。 
    そして出てきた戦略がそれで行けると思えば、目標をそのまま確定する。戦略の切れ味がわるそうだと思えば、さらに強力な戦略を考案するように仕向けるか、もし時間がなくなればその時点で目標を下げて、行動を開始するかのどちらかだ。こうした戦略開発をやりきる体制が整っていないのなら、この手法は悪感情を残すだけでなんの益にもならない P224

    良い戦略は、お父さんが家に帰って、夕食を食べながら子供に説明しても分かってもらえるくらいシンプルである。悪い戦略は、歴戦のビジネスマンに1日かけた説明会を開いても、まだもやもやしている。 P225

    プロダクト・ライフサイクルの上を先に進めば進むほど、その業界の新製品の説明は複雑になっていく。次第に競争企業同士の製品n優位差が縮まってくるから、僅かな差を説明するのに苦労するようになるのである。
    ~それだけ複雑化しているから1機種で獲得できる市場シェアはたかがしれている。
    この現象を逆手にとって、反対のことが言える。製品の説明がシンプルですむなら、その製品は市場を席巻できる可能性が大きい。同じように戦略がシンプルであるうちは、その市場を大きく押さえられる可能性がある。 P226

    「いちばん売れそうな客先が、経営的に見て、いちばん獲得したい客先とはかぎらないぜ」 例のカニバリゼーション(共食い)の話だろうか P233

    画期的な成果を収めるマーケティング戦略は、しばしば営業マンのそれまでの常識や習性に逆らう内容をもっている。
    新しい商品にたいするマーケティング戦略は、個々の営業マンが思いつないことを、営業のトップレベルで開発しなければならない。P234

    新しいセグメンテーションを創り出す企業が、勝ちを収める。
    しかし、市場をただ分割すればよいというものではない。
    セグメントする基準(セグメンテーション要素)は戦略目的に「完璧に」合致していないといけない。 P238

    私は普通の人間が頭のなかで扱える分類マトリックスは、せいぜい3*3の九コマが限界だと思っている。
    それ以上のことをやりたい時には、二段階方式がよい。P226

    私の経験ではセグメンテーションを成功するうえで最も大切なことは、それをしつこくフォローするシステムをもつことである。 P271

    効率のよい行動管理システムの第三のポイントは、管理チャートの数や種類を少なくすることだ。できれば一枚のシートで何もかもすむようにしたい。
    管理の悪い会社ほど書類の種類を増やす傾向がある。 P273

    旧タイプ品にとどめておくことに活路を見出そうとしたのかもしれない。
    しかしそれは、どうみても袋小路(デッドエンド)の戦略であった。
    その先には、かれらにどんな展開が待ち受けているというのだろうか。 P286

    ものすごく単純なセオリーに、ずっとこだわり続けるのがかれの特徴です。 P290

    開発は継続性の戦いですからね、新製品をひとつだけ花火みたいに打ち上げたってどうしようもないんです。
    別にダントツに引き離さなくてもいい。鼻の差でもいいから、常に開発競争の先頭にいるというのがカギですよね。 P292

    いつも「時間がない」という強迫観念に追いかけられていると、どうしても部下をせっつきたくなるんです。
    トップとしてのエゴを抑えて、少し低い目標でも我慢することが必要だということのようです。
    したからプランが上がってこないので、シビレを切らして命令を出すとトップダウンの続きになってしまいます。 P297

    会社を再建するときには、「元の路線に戻す」という発想を持ってはいけない。
    こちらが半分死んでいたあいだに、市場や競合はもう先に行ってるのだから、元の路線に戻ってもしょせんは追いつけないのである。今までのことをこねくり回すのをやめて、新しい戦略を探すほうが早道だと気づいて、すっきりした、 P310

  • 本書は若いうちに節目節目で読むべきものだと感じた。なので、社外の同期や、剣道部、研究会の後輩にも読んでもらえたらと思います。

    以下、感想。

    新人1ヶ月目の緊張が緩む、このGWに本書を読めたことは非常に有意義だった。本書はタイトルにある通り、「戦略におけるプロフェッショナルとは何か」を30代のビジネスマン向けに書かれたものであった。しかし1年目のこの時期に本書を読むことによって、「戦略」、「プロフェッショナル」という観点を持つことは、自分発信の仕事をしていく姿勢を持つことに非常に役に立つのではないかと感じた。

    私は大学時代、マーケティングの研究会に所属していたこともあり、本書の中に登場した経営戦略・マーケティングの専門用語に“音”としては慣れ親しんでいた。実際、研究会においてはケーススタディとして、本書で扱われたようなケースを疑似体験したこともあった。しかし、学生として実務の現実味を肌で感じていない状態であったために、実際にそれらの概念が通用するのかどうかについては、不明瞭なままでいた。

    私はこの1カ月間で、研修という限られた機会ではあったが、数字、競合他社、顧客、SWOTなどに対し、大学時代と比べより身近なものに感じるようになった。その上で今回、本書を読むことで大学時代の経験が少しずつ実務につながっていくことを感じることができた。

    本書にも書かれていたが、戦略プロフェッショナルになるためには「論理性」と「熱い心」が必要である。私はまだ「論理性」において未熟者である。しかし、ここの強化はさることながら、より忘れてはいけないことは、現在1年目としてもっている「熱い心」を今後40年間近く持ち続けることではないか。

    以上

  • <要約>
    この本は、プロフェッショナルを育てるためのケーススタディをまとめたものである。
    広川洋一という主人公が第一製鉄という会社から新日本メディカルに出向したことから始まる。そして、プロテック事業部という社の中で立て直しが急務な事業部のテコ入れに奔走する。
    広川は戦略理論を用いて課題解決に乗り出していき、新たな方針を策定すると、その1年後に目標を大幅に超える成績を残した。

    <気づき>
    この本を読んで学んだことは大きく3つです。
    まず、仕事はただこなしていくのではなく、自ら考えて動ける人間になること。
    次に、戦略はシンプルに、かつ、狙いをセグメントすることで全体のエネルギーを集中させること。
    そして、戦略に必要なものは知識だけでなく、それを実行するリーダーシップであること。

    この3点を通して、私は、プロフェッショナルとは何かを学びました。
    プロフェッショナルとは、自ら考え生産していく人間で、それは自然界でいう弱肉強食と同義であるとのことです。プロフェッショナルな人間は、様々な戦略を用いて、かつ、その戦略を実践していく人間です。

    このような戦略を立てる際に気を付けることは、複雑に考えるのではなく、できるだけシンプルにすることです。そして、立てた戦略を必ず実行していく強いリーダーシップも併せ持つことが必要であると感じました。
    なぜなら、いくら立派な戦略も実践していかなければ机上の空論だからです。

    私は、この本を読み、自分が経営者、または、経営の判断をする立場としての疑似体験ができたように思います。
    また、この本では、実際のケースが書かれており、今まで経営者の視点で立ってはいない主人公が試行錯誤をくり返し、取り組む姿を自分だったらどうするか、もし急に自分が経営判断をする立場になったとして、ただがむしゃらに取り組むのではなく、戦略という武器と強い意志を併せ持つことの大切さを学びました。

    そして、将来のことではなく現時点で私自身の目線を経営者のステージまで引き上げる必要性を改めて感じました。
    なぜなら、この本に書いてあることは今まで私自身が気にしてこなかったことで、かつ、経営者の方々が気にしていることだと分かったからです。

    最後に、この本がそのきっかけになったことは自分にとっての最大の気づきでした。

  • 落ちぶれた企業を立て直す戦略とは…。著者の実話を元にしたストーリーを挟みつつ、分かりやすく順序だてて、戦略のたてかたが書かれている。
    とてもリアルで面白く、さくさく読めた。要点がまとめられており、頭の整理をしながら、読み進められる。また、自分でも考えながら、立ち止まりつつ読むことで、さらに楽しめる。

    明快で的確な戦略が大切。仕事に生かせる思考方法だと思う。なかなかプロジェクトがうまくいかない場合は、立ち止まってこの本を開いて頭をやわらかくして考えたい。仕事だけでなく、人間関係だとか色々な場面で応用できそう。

    もう一度、全体を確認するように読みたい。読みやすくて、オススメできる本。


    日本企業に欠けているのは戦略を実戦展開できる 指導者だ。新しい競争のルールを創り出し、市場 シェアの大逆転を起こした36歳の変革リーダーの 実話をもとに、改革プロセスを具体的に描く迫真 のケースストーリー。ベスト&ロングセラーテキ ストの文庫化・最新版。

  • 本書は、企業における戦略的アプローチの実践を、物語調に示した指南書だ。

    この「戦略プロフェッショナル」の類書は?と聞かれれば、エリヤフ・ゴールドラット氏の「ザ・ゴール」を挙げたい。経営理論を、物語形式で伝えるところが、まさにそっくりだ。読み物語形式でありながら、技術理論をしっかりとカバーしており、興味をもって集中して読める良さがある。具体的にはたとえば、目標設定の話だとか、セグメンテーションの話、プライシングの話・・・などが登場するが、とてもわかりやすい。

    なお、「ザ・ゴール」の場合は、隅から隅まで小説の体をなしており、ともすればビジネス書と気がつかないほど、良く練り込まれたストーリーが秀逸だった。そんな「ザ・ゴール」と本書が異なるのは、ストーリーそのものがほぼ1つの”実話に基づいている”という点と、物語の章の合間合間に「戦略ノート」と呼ばれる解説が差し込まれている点だろう。実は、こうした著者の解説が意外に馬鹿にならない。物語と解説の両方があって初めてわれわれ読者の腹にストンと落ちる・・・そんな感じだ。

    まとめると本書は、”MBAで習う戦略論の数クラス分の授業を一冊に集約させた本”と言うことができる。すなわち、MBAで身につけるような戦略理論を、一人からでもスパっと学習できる・・・これこそが、本書最大の意議であるように思うのだ。そんな意議に共感できる人はぜひ。

    (書評全文はこちら↓)
    http://ryosuke-katsumata.blogspot.jp/2013/11/blog-post_9.html

  • PPMや、ライフサイクルに関して、
    改めて理解を深めるためによい本。
    実際のケースとともにそれらのツールをいかに使っていくのが良いのかを、頭でっかちにならずに考えることが出来る仕組みに仕上がっている。
    結局こういう本は、どこまで受け身にならずに読めるか。
    そこに尽きると思う。

  • 戦略立案における具体的な「道具の使いこなし方」だけでなく、目標を現場の最前線にいる人の腹にどうやって落とすかや、報告の仕組みを進捗管理の仕組みにも使うなど、立案した戦略を「実践」する上での工夫が随所に散りばめられている。このストーリーにある「論理性と熱き心の結合」がいままさに必要なのでは、と感じさせられる、20年経っても新鮮な内容だ。

  • 分析にしろ、戦略の立て方にしろ、その効果を学ぶだけでなく、実行面で実際にどういう苦しみがあるか、どういう障壁があるかを面白く読める。メーカーなどで実際にこういった内容を検討したことがある人は共感できる部分がかなりあるのでは。ただ、それを抜きにしても、面白い。

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著者プロフィール

株式会社ミスミグループ本社取締役会議長。
1967年一橋大学経済学部卒業。三井石油化学を経て、ボストン・コンサルティング・グループの国内採用第1号コンサルタントになる。スタンフォード大学でMBAを取得後、プロ経営者を目指し、30代で赤字会社2社の再建とベンチャーキャピタル会社の経営をそれぞれ社長として経験。40代から16年間、不振企業の再建支援を行う「事業再生専門家」として活動。2002年ミスミ(現ミスミグループ本社)社長CEOに、08年会長CEOに就任し、14年より現職。同社を社員340人の商社からグローバル1万人の国際企業に変身させた。一橋大学大学院客員教授も務める。著書に『戦略プロフェッショナル』『経営パワーの危機』『V字回復の経営』(いずれも日本経済新聞出版社)など。

「2016年 『ザ・会社改造』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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