人間はこんなものを食べてきた: 小泉武夫の食文化ワンダーランド

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532192150

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  • 新書文庫

  • 読了。

    【電子書籍】&【購入本】
    人間はこんなものを食べてきた 小泉武夫の食文化ワンダーランド / 小泉武夫

    中古で買って積んであった本だが、あ安い!と思ってKindleで電子書籍ポチってしまったもの。
    実質2つあるということです...

    食にまつわるエトセトラ。
    食べ物に関する人類史のような文化史のような人間学のような雑学集のような。
    いろいろです。
    エトセトラです。

    キビヤック、ホンオフェ、シュールストレミング。
    臭いもの話もあります。
    作者が発酵学者のようなので保存としての発酵からアルコール発酵などの一般的歴史なんかも考察されてたりします。

    熟鮨とか今なら食えるんじゃないかと思わなくもないが、いやどうだろう...。

    サクサク読める知識本ですね。
    面白かったです。

  • 「より美味しく。そして、より長く食べられるようにする」事にヒトは知恵を振り絞ってきた。

    例えばかつお節。
    三枚におろして燻して日に干して、さらにカビの吸水力を用いて最終的にあのカチカチになるそうな。

    かつお節になったらもう、きゅうりにやっこにお好み焼きにと名脇役っぷりをみせつけ、かつ賞味期限なんてあってないようなもの。

    その方法を確立するのにどんだけの時間と犠牲が生じた事か、そして最初にカビを使ったやつはどんだけ馬鹿にされたか(笑)…
    そしてヒトはそれを知恵として現代に繋げてきたわけで、その事実にはもう素直に感動せざるをえない。
    ご先祖様、ありがとう!

    また、作者が数十年前に果実酒を作った話や(違法)、各国のすごい食べ物(缶詰爆発の危険があるため輸入禁止)を食べるくだりなんかもとても面白い。

    しかし日本の自給率への危惧や、将来的な人口爆発への懸念からの食物貧窮には個人的には少し疑問。
    その辺りの答えは今後、自分なりに探してみたい。

  • 食について、おもに文化の誕生的な側面と微生物学的な側面から書いている。特に、カビによる脱水効果や炭のアルカリ作用など、意外であった。

  • 「人間はこんなものを食べてきた」5

    著者 小泉武夫
    出版 日経ビジネス人文庫

    p99より引用
    “チャンピオンと言うよりは、これはもう別格で、
    その名をシュールストレミングという。”

    発酵学者である著者による、
    食に関するエッセイをまとめた一冊。
    過去に他社から刊行された物を、
    改題し文庫化したもの。
    著者の専門である発酵食品についてから、
    この先の大きな問題である食糧危機についてまで書かれています。

    上記の引用は、
    世界一臭い缶詰についての一文。
    この著者の作品にはたびたび登場する、
    おなじみの一品です。
    しかし何度読んでもこの缶詰について読むたびに、
    驚きと笑いがこみ上げてきます。
    誰にでもおすすめ。

    ーーーーー


  • 農学博士の著者、発酵食品が大好物。
    発酵博士と呼んでもいい。
    「究極熟鮓」「アザラシの漬物」「エイのさしみ?ホンオ・フェ」
    「臭缶詰の王様シュールストレミング」を紹介。
    臭さの表現が面白い。

  • 8月9日読了。小泉武夫氏による、主に微生物の働きによる古今東西・世界各地の食の面白話いろいろ。食について知ろうとすると、微生物の働きについて知ることは欠かせない。が、知れば知るほど実に不思議で面白い、微生物とそれを利用する人類の英知よ・・・!また人間の好奇心と、それを受け入れてまだまだ未知の領域を残す、この世界の不思議さはきっと一生かけても知り尽くすことはできないのだろうな。

  • 輸入禁止の世界一臭い缶詰シュールストレンミングの話にすごく興味があった。面白かった。
    世の中にはすごいものがあるんだなあ・・・。
    人間の知恵って素晴らしいとしみじみ思った。そして、日本の食料自給率をあげるために自分にできることはなんだろうと悩んだ。
    何かしたい。

  • 食べ物のコラム集を読んでいるようで、一気に読み進める。食の習慣やルーツ、歴史などがわかりやすく書かれている。

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著者プロフィール

小泉武夫(こいずみ・たけお):1943年、福島県の造り酒屋に生まれる。東京農業大学名誉教授。専門は醸造学・発酵学・食文化論。専門的な話を、分かりやすく伝える達人。また食の未来を中心に、日本が抱える多くの大問題に挑んでいることから、「箸(★正字)を持った憂国の士」と評される。140冊を超える著作があり、小説も『猟師の肉は腐らない』、『魚は粗がいちばん旨い』など、専門的な知識に裏付けられた独自の作品が多数ある。


「2023年 『熊の肉には飴があう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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