歴史からの発想: 停滞と拘束からいかに脱するか

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
3.35
  • (5)
  • (25)
  • (43)
  • (5)
  • (1)
本棚登録 : 287
感想 : 21
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532192167

作品紹介・あらすじ

超高度成長期「戦国時代」を題材に、「進歩と発展」の後に来る「停滞と拘束」からいかに脱するかを示唆した名著の復刊。巨大なる雑草・織田信長、不世出の補佐役・豊臣秀長、中国史に学ぶ「勝てる組織」-など、歴史と現代を鮮やかに斬り結んだ堺屋史観の傑作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 歴史を知る著者による示唆にとんだ内容です!ビジネスマンは一度読んで然るべし

  •  古い本であるが、とても役に立つ本である。戦国時代にはなぜあれだけ多くのリーダーが存在したのか?それは既成の秩序が崩壊していたことと、既成概念をぶち壊す新しい組織の目的

  • 日経ビジネス人文庫は過去に読んだことがあるけれど,それに比べて随分骨太な本(過去の本が悪いわけではない)。著者の堺屋太一氏は知ってはいたけれど,こんな歴史への眼差しがある方とは存じ上げなかった。
    単純に持ち上げるわけでもなく,貶めるわけでもない。どこまでも冷静で客観的。「勝てる組織」について書いているのに,最後では「それに属する人々に幸福をもたらすかどうかはわからない」と言い切ってしまうくらい。
    ここにはヒントは書かれているけれど,経緯だけではなく,最終的な答えすら書かれていない。自分でどうするかを考えることを促される。本書を読む価値のひとつに、歴史について書かれているのに現代の時代性を知るヒントがあることだろう。現代はまだ答えのある時代ではないのだから。

  • 歴史の評価について、傑作です。
    日本の戦国時代、モンゴル帝国、組織史の論評は他では見られない内容でした。

  • 戦国時代もいつの時代も、組織統治の本心は変わらないことを学べた。時間を置き、繰り返し読み直したい。"「俺はわかっているが、資金不足と社内事情でやれないことが多い」などと嘆いている経営者は、「勝てる組織」づくりに成功していない証拠である。"とのフレーズは大変考えさせられた。

  • 表題はすごいが、中身はしょぼい。何の結論もない。ただし、歴史上の人物の評論本としは、まずまず読める。

  • 日本史上では高度成長期だった戦国時代を、1467年の応仁の乱から秀吉治世まで、約400年後の成長期である、明治維新~現代に置き換えて検証。対外戦争を行った時期に違いはありますが、殖産興業や自由化など意外に共通点があり興味深い。このまま徳川政権のような停滞期に入るのをどう防ぐか、といった警鐘でもあります。
    その他の織田信長、豊臣秀長、石田三成の章は、「~に学ぶ」的なありがちさで今一つ。

  • 超高度成長期「戦国時代」を題材に、「進歩と発展」の後に来る「停滞と拘束」からいかに脱するかを示唆した名著の復刊。巨大なる雑草・織田信長、不世出の補佐役・豊臣秀長、中国史に学ぶ「勝てる組織」等々、歴史から現代に活かすべき知恵を提示する。

    第1章 知の宝庫「戦国」を読む
    第2章 日本史に学ぶ「組織」と「人間学」
    第3章 中国史―万古不変の知恵

  • 主に戦国時代の武将達が勝ち得た理由を組織論の立場から述べた本。中学生ぐらいまでの薄い歴史しか学んでいないが、最近のNHKの大河ドラマでもクローズアップされる参謀の重要さも本書では特に述べていた。

  • 読書録「歴史からの発想」3

    著者 堺屋太一
    出版 日経ビジネス人文庫

    P86より引用
    “信長は社会の諸勢力を一つの実力集団としてしか見なかったの
    である。”

     目次から抜粋引用
    “知の宝庫「戦国」を読む
     日本史に学ぶ「組織」と「人間学」
     中国史ーー万古不変の知恵”

     元官僚で作家である著者による、歴史の中から現代の状況に役
    立つ教訓を紹介する一冊。
     日本の戦国時代から近代中国まで、偉人たちの軍事・政治・経
    済での成果を取り上げて書かれています。

     上記の引用は、織田信長について書かれた項での一文。
    何か一つしっかりとした基準を持っていれば、いざという時に判
    断に迷わなくて良いのかもしれません。
     歴史からのと題されていますが、日本なら十六世紀戦国、中国
    ならモンゴル大帝国と、狭い範囲を例にあげているようです。
    同じ著者で同じシリーズが出ていたらいいなと思いますが、巻末
    の同社からの著作紹介では見当たりません。同署は過去に他社か
    ら出版された物の文庫化なので、もっとシリーズ化されていても
    いいように思います。

    ーーーーー

全21件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

堺屋太一

一九三五年、大阪府生まれ。東京大学経済学部卒業。通商産業省(現経済産業省)に入省し、日本万国博覧会を企画、開催したほか、沖縄海洋博覧会や「サンシャイン計画」を推進した。在職中の七五年、『油断!』で作家デビュー。七八年に退官し、執筆、講演、イベントプロデュースを行う。予測小説の分野を拓き、経済、文明評論、歴史小説など多くの作品を発表。「団塊の世代」という言葉を生んだ同名作をはじめ、『峠の群像』『知価革命』など多くの作品がベストセラーとなった。一九九八年から二〇〇〇年まで小渕恵三、森喜朗内閣で経済企画庁長官、二〇一三年から安倍晋三内閣の内閣官房参与を務めた。一九年、没。

「2022年 『組織の盛衰 決定版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

堺屋太一の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
J・モーティマー...
クリス・アンダー...
小山 龍介
ロバート キヨサ...
宮部みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×