魔法のラーメン発明物語

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532194567

作品紹介・あらすじ

無一文から再起し、世界初の即席めん「チキンラーメン」、世界初のカップめん「カップヌードル」を生み出した、日清食品創業者・安藤百福の不撓不屈の人生。インスタントラーメン発明50周年に合わせて文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 3月5日は日清食品ホールディングス株式会社が制定した安藤百福の日。「インスタントラーメンの父」と呼ばれる安藤百福氏が1910年3月5日に生誕したことに由来する。安藤氏は、世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」、世界初のカップめん「カップヌードル」などを発明した。 - 日本食糧新聞電子版
    https://news.nissyoku.co.jp/today/629349

    asahi.com:(青鉛筆)カップラーメンの上に銅像 発明50年を記念 大阪・池田 - この記事を手がかりに - NIE - 教育(2008年04月14日)
    https://www.asahi.com/edu/nie/kiji/point/TKY200804140136.html

    日清食品 安藤百福 失ったのは財産たけではないか|日刊ゲンダイDIGITAL(2020/11/23)
    https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/281318

    魔法のラーメン発明物語 | 日経BOOKプラス
    https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/2008/9784532194567/
    (単行本)
    https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/2002/9784532164102/

  • 安藤百福は日清食品の経営者だった方だ。安藤さんはチキンラーメンの、ということは、インスタントラーメンの発明者であり、また、それをカップヌードルに展開した方である。
    安藤さんは1910年生まれであり、戦前からの経営者だ。安藤さんが異質なのは、チキンラーメンの発明がずいぶんと歳をとってからのことだったということである。チキンラーメンの発売は、1958年のことであり、安藤さんは48歳になっていた。チキンラーメンの開発のために自宅に小さな小屋を建て、その小屋の中にキッチンをつくり実験を重ねていたものが、ようやく実を結んだものである。麺を油で熱することが発明の本質であり、この発明がなければチキンラーメンばかりではなく、インスタントラーメンそのものがなかったというような、考えてみると影響の大きな発明であった。
    カップヌードルの発売は1971年。それが爆発的に売れるようになるのは、1972年の浅間山荘事件で機動隊員がカップヌードルを食べていたからというのも面白い。当時私は九州の田舎に住んでいたが、カップヌードルをはじめて食べた時のことは覚えている。カップヌードルは、特別においしいものではない、というか、おいしいから食べるというものではなく、便利だから食べるというものであり、実際に、便利なものだな、と感じたことを覚えている。
    カップヌードルの発売年の1971年には、安藤さんは61歳。その後もしばらくは日清食品の経営に携わっておられたが、頃合いをみて後継者に引き継がれた。本書を読んで感じたのは、安藤さんが純粋に仕事が好きだった方だということだ。「食」の事業で大成功をされた方であるが、このような大成功をされなかったとしても、どこかで、創造的な仕事を続けておられた方だろうな、と感じた。

  • 朝ドラが面白いので拝読。
    チキンラーメンが完成し成功するまでの過程で、政治家や財政人との太いパイプで結ばれていることが分かり少し残念な気がした。
    (刑務所にはいっている期間も出所できたのは知り合いの陸軍の助けがあったり…。)
    それでも48歳からの挫折を経て成功するバイタリティは素晴らしいの一言。
    後半は麺の歴史を辿る中国の旅の記録で、それはそれでラーメン好きには面白く勉強になった。

  • 本人の声を通して聞くと本当の意味でのそこに到達するまでの厳しさがわかるが、どの方にしても想像以上な時点で私には到達できないのかと思ってしまった(笑)

    ここまでのモチベーションもだけど、人を引き寄せる力がやはりすごい。どうしたら会えるのか?と思える人ばかり。そんな方達とも同等に渡り合える人格者だからだろうけど。

    ただ手軽なラーメンとしか思ってなかったが次回食べる時には構造などチェックしながら食べてみようと思う。

  • メリヤス製造、幻灯機、軍用機部品製造、製塩業、信用組合理事長の職にも就く。その間に資材横流しの嫌疑で拘束されたり、脱税の疑いで収監されたり、信組破綻で自宅以外の財産を失ったりするも、その後、戦後の窮乏の時代にお湯があればすぐ食べられるラーメンの開発に没頭。
    魔法のラーメンといわれたチキンラーメンを開発し、カッブヌードルを生み出し、宇宙食まで手掛ける日清食品の創業者。
    朝ドラの「まんぷく」再放送で本書を手に取りましたが、番組をなぞるようでそれ以上の感慨、感動は残念ながら感じませんでしたが、大事業を起こす人物の熱量と行動力、執着力の凄さに想いを馳せました。

  • 不屈の精神力と探究心、とても真似できない。
    安東百福氏の発明に至る経緯などは朝ドラ「まんぷく」やカップヌードルミュージアムでもよく知られる。
    この本の白眉は、百福氏の晩年の中国〜ウルムチに至る麺ロード紀行ではないか。麺とは一体何なのか、その起源を90歳になっても仮説検証し続けたその生き様に、発明者としての翳りなど微塵もなかったのだろう。

  • 即席めんの開発に成功した時、私は48歳になっていた。遅い出発とよく言われるが、人生に遅すぎると言う事は無い。50歳でも60歳からでも新しい出発はある。

    取引とは、取ったり引いたりするもので、取りすぎて相手を殺してしまっては元も子もない。そんな商売の機微を若い時から身に付けていたように思う。

  • ラーメン好きは多いが、この人に勝る人はいないだろう。

    偉業を成し遂げた人は、やはり苦労と努力が突き抜けてる!

    この本から、安藤百福氏の挑戦に対する姿勢が学べ、何より文章から感じる謙虚さが成功の秘訣だったのではと思う。

    しかもチキンラーメンの成功時期が48歳と知り、更に勇気をもらえた。

    普段お世話になってるカップヌードルに、舌では気付かない旨味が加わった!

    まさに「魔法のラーメン」!

  • 日清食品創業者の安藤百福さんの自叙伝。

    インスタントラーメンが日本発祥だったことすら知らなかった(汗)が、日本を誇らしく思った。
    カップヌードルミュージアムへはもう少しコロナが落ち着いた頃にぜひ行きたい。

    沢山苦労されてきたからこその言葉から、「何か人の役に立てることはないか」を常に意識することや、年齢関係なく挑戦することの大切さを学んだ。

  • チキンラーメンを食べたくなった。
    人脈が凄い。
    この時代の人は書かれていない所で何をやっていたのか気になる。

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著者プロフィール

1910年生まれ。日清食品前会長。立命館大学専門部経済学科修了。1958年、チキンラーメンを開発し即席麺産業を創出。2007年没。

「2017年 『麺の歴史 ラーメンはどこから来たか 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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