戦略の本質 (日経ビジネス人文庫)

  • 日本経済新聞出版社
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レビュー : 72
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532194628

作品紹介・あらすじ

日本の組織が苦手とする、相手の強みを弱みに変える逆転の戦略。これを実現するには強力なリーダーシップが必要だ。著名な現代の戦史を戦略論、組織論のアプローチで分析し、何が勝利の条件かを明らかにする意欲作。

感想・レビュー・書評

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  • 前作「失敗の本質」に比べると浅い気がする。

    戦略の事例としては第四次中東戦争の「大国は敗者の言うことになど耳を貸さない→とはいえ全面戦争ではアラブはイスラエルに勝てない→局地戦なら勝ち逃げできるかも→そのために...」の論理展開が面白かった(結果は大違いだがある意味真珠湾攻撃も...)。

    バトルオブブリテンとスターリングラードの事例はたしかに勝者側の戦略も重要だったが、それ以上にヒトラーの失策に救われた感が大きく、むしろ「失敗の本質」に入っていた方がしっくりくる。

    この世代の特徴なのか毛沢東賛美が少し鼻につく。文革前までならそれもありかもしれないが。

  • リーダー論が繰り広げられる思っていたら、思いっきり軍事オタクな話が展開していた。

  • 戦略とはいったい何か? 第二次世界大戦を日本が経験して学んだ事は、今現在に活かされているのか? 本質的に日本は戦略という意味を理解し、その戦争(第二次世界大戦)に戦略が無かったことが敗戦に結びつき、全ての戦争には欠くこと出来ないものとして理解しているのか? 戦略とは、義を持ったリーダーが広い認識と最大限の情熱を持って明確な目的に望むことである。

  • 肝心の戦略論については正直良く分からなかった。ただ戦史は歴史として読んでいて楽しかった。

  • 確か、なんかの雑誌で、ローソンの新浪社長が勧めてた『失敗の本質』。その続編。


    前作は、主に日本軍の失敗を分析していたが、今度は日本軍に限らず、第二次世界大戦以降の戦いで、不利と言われていながらも逆転を成し得た戦いをピックアップし分析した本。
    単に歴史の勉強にもなるし、それ以上に軍隊を越えた組織論に展開しているので、とても示唆に富む内容。

    また最後に纏めている戦略論も面白い。昔読んだ『孫子』に通ずるものがあると思う。


    第4時中東戦争と朝鮮戦争の分析が印象的だった。何と無く教科書やテレビで話は知ってるけど、そういうものからは表面的な部分しか見れないが、その裏には色んな事情や思惑があるわけで、同じ人間と同じ人間から成る組織が辿った道程からは時代が変わっても学べるモノが多分にあると思う。
    歴史を学ぶ意義を感じられる良い本だと思う。

    まぁ、同じとカテゴライズするのもおこがましいけどね。苦笑

  • 105円購入2012-10-22

  • 是非知っておくべき、現在に影響を多大な与えている近現代の著名な戦争(逆転劇ケース)について、詳細に学ぶことができます。,防衛大の先生が共著されており、戦史マニアにはたまらない内容ではないでしょうか。,これだけでも、かなりおなか一杯になりますが、さらに、各ケーススタディから、実生活・ビジネスに活用可能なマクロ的、ミクロ的な多くの教訓を読み取ることも可能です。,,過剰なまでの修辞にあふれた文体がやや読みにくくさせていたり、戦略を体系的に集約しようとしている力の入った終章もやや発散している感じは少々あります。,,◆印象に残ったケーススタディ,「スターリングラード攻防戦」,軍事的合理性を次第に一方が失っていき、一方が取り戻していく。泥沼の市街戦の果てに、露軍逆包囲による独軍の全滅…。,映画の元ネタが、やっと理解できました。,,「第4次中東戦争」,政治的レベルから技術レベルまでの全てに渡って、仕掛け工夫を凝らしたエジプトの限定戦争戦略。,サダトは、その後暗殺されてしまうのです…。,,「バトルオブブリテン」,チャーチルvsヒトラー。チャーチルの政治ビジョンがなければ、歴史は変わっていたかもしれません。,,「仁川上陸作戦」,2chのFlashで、この作戦はよく知っていました。,マッカーサーは、上陸作戦実行まで内部説得に相当苦労していたことが、意外でしたね。しかし、その成功のあとに歯止めがはずれた彼は、朝鮮半島逆制覇、中国軍参戦、核兵器使用進言、失脚と転げ落ちていきます…。,,◆印象的なワード,「大戦略」「縦深性」「多層性」etc.,,,小宮さんの読書力養成講座の通読レベル2の推薦本です。読了まで、時間がかかりました…。

  • 結局戦略にはリーダーシップが必要であり誰がリーダーとなりどのような思考を持っているのか、目的を明確化しないと戦略は上手くいかない。

  • 本書は、戦史の事例にもとづいて戦略の本質を突き詰めたものであるが、それと同時に、リーダーシップの本質を洞察しようとしたものである。その意味で、逆転を成し遂げることのできる戦略的な視野を持ったリーダーの実践的な資質とは何か、この問題を考えるときのきっかけともなれば、本書の第一の目的は達せられることになるだろう。 p6
    [more]
    命題1 戦略は「弁証法」である
    命題2 戦略は真の「目的」の明確化である
    命題3 戦略は時間・空間・パワーの「場」の創造である
    命題4 戦略は「人」である
    命題5 戦略は「信頼」である
    命題6 戦略は「言葉」である
    命題7 戦略は「本質洞察」である
    命題8 戦略は「社会的に」創造される
    命題9 戦略は「義」である
    命題10 戦略は「賢慮」である

    【目次(一部抜粋)】
     序 なぜいま戦略なのか
         1 逆転できなかった日本軍
         2 なぜ逆転できなかったのか
         3 あらためて戦略の必要性を考える
     1.戦略論の系譜
         1 ナポレオン戦争と近代戦略論
         2 第一次大戦とリデルハート
         3 第二次大戦後の戦略論
         4 戦略の位相
     2.毛沢東の反「包囲討伐」戦 −矛盾のマネジメント
         アナリシス
           戦争の弁証法
           「人民」の軍隊と戦う意志
           「動く」根拠地
           組織の機動化
           情報活動
           毛沢東のレトリック
           「知」の方法論の共有
     3.バトル・オブ・ブリテン −守りの戦いを勝ち抜いたリーダーシップ
         アナリシス
           リーダーシップ
           守りの戦い
           ドイツの過誤
     4.スターリングラードの戦い −敵の長所をいかに殺すか
         アナリシス
           時間の転換 −方針の変更と兵力の分散
           エネルギーの転換 −戦略的持久と逆包囲
           強みを弱みに −市街地における近接戦闘法の開発
           視点の還流 −前線と司令部の対話
           二つの系列 −精巧な情報システムの構築
           政治指導者と軍事専門家
     5.朝鮮戦争 −軍事合理性の追求と限界
         アナリシス
           マッカーサーの軍事合理性の追求
           軍事合理性の限界
     6.第四次中東戦争 −サダトの限定戦争戦略
         アナリシス
           「アラブの大義」からの脱却
           戦争目的の確立
           全面戦争から限定戦争への転換
           親ソから親米への転換
     7.ベトナム戦争 −逆転をなしえなかった超大国

         アナリシス
           食い違う戦争目的
           「戦線なき戦争」の誤算
           裏目に出た戦略・技術
           存在しなかった「正義の戦争」
           軽視されたゲリラ戦の組織的学習
           マクナマラの反省
     8.逆転を可能にした戦略
         1 戦略の構造とメカニズム
         2 逆転を可能にした戦略
     終 戦略の本質とは何か −10の命題

  • 6つの近代戦争を事例として取り上げながら、戦略論、戦略の重要性とリーダーシップについて論じた書籍。戦争局面における個別具体的な話は理解が難しいが、戦略に昇華して論じる内容は、インサイトフルで、シンプルかつパワフルである。

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著者プロフィール

一橋大学名誉教授
1935年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、富士電機製造勤務を経て、カリフォルニア大学経営大学院(バークレー校)にてPh.D取得。著書に『失敗の本質』『戦略の本質』(各共著)など。

「2019年 『知略の本質 戦史に学ぶ逆転と勝利』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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