- Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532195250
感想・レビュー・書評
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まさに官僚の王道をいく人物。知力、企画力、構想力、そして実行力を有する官僚が大量生産できる国になれば良いのに。戦国、江戸の歴史に主に触れているが、やはりモンゴル、チンギスハーン、ペーパーマネーのくだりをもっと突っ込んで勉強したい。13世紀のモンゴルと21世紀のアメリカの類似性を指摘するのは著者のオリジナルなのだろうか。ペーパーマネーの限界は80年で1971ニクソンショックから80年の2051あたりか。
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以前の仕事で著者の堺屋太一さんが話に出てきて、興味を持って読んでみた一冊。歴史に学べることは多くあると思うけど、他の人たちがどう活かしているのか興味深く読むことができました。日本はまだまだ国家レベルでも地域のレベルでも問題は山積みだけれど、どっちに向かうべきだという方向性は少しずつ見えてきている気もする。目の前にあることを俯瞰して、完全な正解でなくとも「こっちかな」という方向に進んで適宜軌道修正していけば、今いるところよりは近づける。そんな気はした一冊でした。
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途中から俄然面白くなりました。
3章の歴史を練る、本能寺の変についての記述のあたりから。。
初めて堺屋さんの本を読みましたが、ご本人の歴史の見方、語りにぐいぐい引きつけられました。
これからの社会がどうなっていくかは、多くの人が気になるテーマ。
自分自身の予測を磨くために、知識を持ち、そして自分の感性を磨かなくては。 -
橋下さんの登場でいま盛り上がっている維新の会のブレインといわれている堺屋さんが説く歴史の使い方。
歴史は人間が作り、その人間の本質が変わらない以上、形は変われど、本質的には同じようなことを繰り返す。ゆえ、先人の成功例・失敗例が実は今を生きる我々にも十分通じるノウハウとなる。
具体例として、豊臣政権下で事務次官的な位置にいた石田三成が大臣に相当する徳川家康に対抗する手法を堺屋さん自ら、経産省時代に行い、万博開催にこぎつけている。
この本は知識としての歴史を実用化する手法が説明されており、非常に参考になった。ただ、それぞれの歴史の本質をどのように引き出すのかという視点の記述が少なく感じた。自分なりに考えとしては、歴史の主人公になり切って考えることだと思う。つまり、石田三成なら三成をとりまく当時の状況を踏まえ、何をしたいのか、その為にどうするのか?と考えているはずなので、それを歴史とセットで推理する。すると問題の本質が見出せる。いわば歴史の境遇マーケティングであり、インサイト発掘である。
これらの視点を持ち、今後ともさまざまな歴史に接してみたい。 -
●100221
司馬遼太郎をはじめとした歴史小説は、経営者の座右の書としていつも紹介されるけれど、僕にはその意味がイマイチ分かっていなかった。
僕にとって、歴史はあくまで楽しむものに過ぎなかったのだ。
本書を読むことで、名経営者が歴史小説を読む意味が半分分かった。
きっと彼らは「歴史を生かす」ことが出来ているんだろう。
本書を読み、歴史小説を読み、歴史文献を読み、そしてまた本書を読む。
そんなことを繰り返しながら、歴史を生かす事ができる教養人に近づいていきたいと思った。