松林図屏風

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532196400

感想・レビュー・書評

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  • そんなにいいとは思えなかった

  • ★★★★☆

    同じく長谷川等伯を扱った安部龍太郎の小説『等伯(上下巻)』が面白かったので関連作品を探していたところ、本作が目に留まった。

    2作を比べてみると、『等伯』がハリウッドのビッグバジェット映画とするなら、本作はヨーロッパの映画賞受賞映画といった趣き。

    『等伯』は長谷川等伯の時代の波に翻弄される波瀾万丈な人生をテンポの良い読みやすい文章でトラマチックに描き出している。

    それに対して本作は、長谷川等伯の内面に起きるさざ波を筆者自身が追体験する気持ちで筆を振るったという印象。

    エンターテイメントとしては安部版に分があるが、松林図屏風を代表とする実際の等伯作品から受ける印象に近いのは本作の方だ。

    2作を読み比べてみてわかったのは、長谷川等伯という人は本当に謎が多い人なのだなということ。

    ここでいう謎とは、意味の分かりかねる言動が多いということではなく、単純に現存する資料が少ないということ。

    思えば世は戦国時代。

    織田信長に関するものですら一級の資料は信長公記くらいしかないのだから、一介の絵師に関する資料などたかが知れている。

    ただ、それはそれ、わからない部分は作家の自由裁量の領域でもあるわけだ。

    本作と『等伯』とでは、能登時代の等伯に関してや、妻や後妻のこと、息子の数や、息子の一人である久藏の死、狩野永徳との関係など、さまざまな相違点がある。

    おそらく後に書かれた『等伯』の方が資料的整合性は取れているのだろうが、それは小説としての面白さに比例しない。

    むしろ僕ら読者は、正しさより、残された数々の作品に等伯の真実を観る。

    長谷川等伯の大河ドラマとして描かれた『等伯』よりも、その時代や周囲の人間との関係性のなかから長谷川等伯という人物を浮かび上がらせようとした本作の方が、僕の考える等伯像にはやや近いように思う。

  • 視点がよく(しかもけっこう唐突に)切り替わるので、そこがなかなか慣れずにいましたが、クライマックスへの盛り上がりは素晴らしかった。
    なんだかとても感慨深い読後感です。

    長谷川等伯の絵は好きなのですが、美術の世界ではその人となりや人生は二の次になりがち。
    今作のお陰で、等伯もやはり生きた人だったのだと(頭で考えると当たり前なのですが)一気に親近感を抱きました。

    今改めて、等伯の作品に触れたい。
    家にある等伯展の図録をじっくりと見返したいと思います。

  • 久蔵の死の部分を読んで、そうきたか…と思った。日本画好きで長谷川等伯もよく知っている自分としては読んでいて凄く楽しかった。

  • 画家ないし絵描きの生涯は、大概ドラマチックで、波乱に富んでいる。妥協しないその性格が、感動的な作品を残し、時には悲劇的な一生を歩ませることになる。
    芸術家として、典型的なのは、次男の久蔵である。金ではなく、いい作品にこだわる姿勢が、有名な桜図を残す。私は、京都のある寺院だ、等伯の楓図と久蔵の桜図を見て、感動した。さらに、本の題名にもなっている松林図屏風は、まさに等伯の究極の作品だ。自分の生きた証として、芸術作品を残すことが出来る彼らが羨ましくもある。

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著者プロフィール

萩耿介
1962年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部ドイツ文学科卒。2008年『松林図屏風』で第2回日経小説大賞受賞。著書に『炎の帝』『イモータル』(中央公論新社刊)の他、『覚悟の眼』『極悪 五右衛門伝』などがある。

「2022年 『食われる国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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