あきらめない 働く女性に贈る愛と勇気のメッセージ (日経ビジネス人文庫)

著者 :
  • 日本経済新聞出版
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本棚登録 : 258
レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532197490

作品紹介・あらすじ

霞ケ関を上り詰めた「働く女性の希望の星」が、虚偽公文書作成の容疑で逮捕。164日間の勾留の後、無罪を獲得。彼女が決してくじけなかったのはなぜか。すべての働く女性にエールを贈る感動作を文庫化。勾留生活を支えた149冊の本リスト付き。

感想・レビュー・書評

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  • 「ロールモデルになりたい」と思ってくれていた女性がいたということに勇気づけられた。私が働いていた職場は全国数か所に支社があるにも関わらず、女性管理職は1%程度で、自分が昇進したときにロールモデルとなる人もおらず、困惑したからだ。その時に、「自分が後輩たちのロールモデルとなる」と思えなかったのは、やはり仕事がそれほど好きではなかったからかもしれない。
    ぼやき回想はこの辺にして、この本を読んで、また働きたいなあと思ったし、働く上での部下や上司との人間関係について、こういう風にすればあの時もう少しうまくやれたかもしれない。と思うことがたくさんあった。
    子育てや家事より仕事を優先することに対する罪悪感がほとんど書かれていないことに好感を持った。問題が発生したときにすぐできることを書き出して対処し、それ以外の想像に関しては起こってないことで悩みすぎないというのがいいなと思った。真似してみたい。

  • 虚偽有印公文書作成・行使の冤罪に巻き込まれた村木さんの本。そのときのことが書いてあるのを期待して読んでみたら、それだけではなくキャリアウーマンとしての村木さんが歩いてきた道がけっこうしっかり順を追って書いてあり、そこがとてもよかった。思っていたのとは違う、それ以上の本だった。
    なぜいい本だと思うのかといえば、村木さんが仕事と家庭に誠実に向き合い、試行錯誤しながら前向きに両立してきた人だからだ。自分にとっては事件を機に知った名前だが、それ以前から人々がより働きやすく生きやすくなるようにと仕事に向き合い、内外の仲間との自主的な勉強会などにも加わり、家族とも助け合いながら、自然体で無理なく生きてきたことが書かれている。
    村木さんはとりたててすごいところのない自分だからこそ、厚労省での仕事などでも後輩たちにとって、普通の人でもやれるんだと思えるロールモデルを担うつもりでいたという。そういう面がこの本のなかにもけっこう感じられ、自分にとっても仕事をしたり社会人として生きていくうえで金言と感じられる箇所がいくつかあった。
    そんなこんなでいい本だったんだけど、ちょっと教訓めいた書きぶりが散見されて……。たぶんこれって、編集者が「日経ウーマン」っぽく手を入れたんだろうな。あと、今までのところ文庫本が出ていないのなぜだろう、いい本なのに。

  • 出産して育休取得し1年半のブランク。復職前に読むことができて良かった。勇気をもらった。

    育児と仕事の両立に、どこまでも不安を感じていたけれど、
    村木さんの生き方とシンプルな言葉が、心の活力剤のように沁みた。

    「とにかく目の前のことを真摯にやること」
    「問題の根幹(物事の一番大切なところ)を見ること」
    「大変なこと、つらいことは後の自分の力になること」
    「一見関係の無いような様々な事柄が、実は相互に関係していること」
    「辛いときは、いっそ潔く寝てしまうこと」

    冤罪での逮捕、勾留という心身ともに追い込まれた状態で、
    冷静にぶれない心をもてる強さ。
    そして、その強さは、今までの仕事や育児、生きてきた中で身に付いたものであるということ。

    これから自分もきっと直面するであろう様々な困難、
    仕事でのあれこれ、子どものこと、家族のこと、
    そのときは本当に辛くて逃げ出したいと思っても、
    きっとそれは自分の糧になる。

    今までも、なんとなく思っていたことではあるけれど、
    そういう信念で、村木さんはこのように「生きて」きたのだという、
    まさにロールモデルを見たようだった。

    正直に真正面から向き合う強さだけは忘れずにいたい。

    50代が楽しみ。

  • 育児と仕事の両立で悩む女性に読んでもらいたい一冊。働く女性が少なかった時代、キャリアを積み重ねてきた著者の努力と苦労などを読み、今は恵まれているなと感じた。まだまだ、働く女性には厳しい時代ではあるが、人知れず制度や法律を整えている方々に感謝しないといけない。
    冤罪事件を通して、ご家族との繋がりや愛情の深さには、思わず涙しそうになった。娘さんからのコメントも掲載されており、東京地検特捜部の家宅捜査の対応について、面白くまとめられていたので思わずクスッと笑ってしまった。

  • 村木厚子さんシリーズ。半生について他の本よりもソフトに書かれている。
    逮捕以降周囲からの多くの応援を「それだけおかしいことを検察はやったんだ、おかしな事件なんだ」と書いていて、それもあるかもしれないけど、村木さんのことをみんなが好きだから応援したんだと思う。

  • 後半の逮捕・勾留の記述が衝撃的で、冤罪の理不尽さに耐えて無実を勝ち取るまでの精神力にひたすら感心させられた。家族の想いとして夫、娘2人からのコメントに涙が出る。前半、キャリアの積み上げ期の仕事の経験・苦労等がサラッと書かれているが、後の困難な場面にその対応力が活かされていると気付かされる。仕事に真摯に取組む人に、男女問わず読んでほしい一冊。

  • 夫婦でキャリア志向するエッセンスを得るため、読みました。本書の内容を一言でいうと「今できることに真摯に向き合うのが大事」です。読みながら泣きました。私にとって、大事な一冊になりました。

  • 元厚生労働事務次官で、冤罪逮捕された方の本。
    逮捕時のことだけじゃなく、厚労省に入った経緯やその中で家庭と仕事をどういうふうにバランスをとって仕事をしてきたかがかかれていて、同じ状況で働いている女性には参考にもなるし元気も出ると思ったし、実際読んでいてすごく元気になれた。
    最近の国会を見るに、議員も含め官僚はいったい誰に向いて仕事しているんだ、信用ならんなんて思っていたけれど、きちんと仕事している人はいるんだという少しだけれど安心感も生まれた。
    逆に逮捕時の話を読んでいると、検察側の取り調べの酷さにはびっくりする。無罪を勝ち取るまでの間家族はもちろん職場の人が支えてくれていて、それは彼女の人柄とそれまでの仕事ぶりの為せる業なんだと思う。
    余談だけれど、冤罪なのにかかった費用、弁護士代とか諸々を実費で払うのはなんだか解せない。時間は戻せないから仕方がないとしても、お金は幾ばくか戻ってきたりするのだろうか。

  • 前半部分は村木厚子さん自身の生い立ちから、キャリアを積む中での仕事や家族との向き合い方が。
    後半では、郵便不正事件での逮捕・勾留から無罪判決、復職までが赤裸々に語られた、ノンフィクション。

    遠回りでも、少しずつでもいい。
    広く浅くでも、さまざまな経験をして間口を広げておくことで、のちに大きな経験の塊として自分のものになる。
    なかなか理想にたどり着けない今の自分の不安や苛立ちに重ねあわせ、勇気をもらえた。

    逮捕から勾留、無罪判決が出るまで、村木さんの心情がリアルに伝わってきた。
    ドラマの世界だと思っていたことが、実際に起きたことで、いつ何がきっかけで、自分の身にも起こるかもしれないことを考えると本当に恐ろしい。
    家族とのエピソードには涙が止まらなかった。

    どんなに大変な時でも、簡単にあきらめない。
    チャンスは、意外と何度も巡ってくる。
    その時できることを少しずつ。
    そうすることで、少しずつでも前に進む。
    簡単には折れない、しなやかさを身につける。
    いざという時に自分を信じてくれる人間関係を持てる生き方をする。

    そんな生き方をされている村木さんだから、こんな困難にも立ち向かうことができたのだと思う。
    しんどくなった時、読み返したい一冊。

  • 辛いとき、予想外のことが起こったときこそ、本当の意味で今まで積み重ねてきたものの真価が問われる。特に人間関係。地道でも、1つ1つを大切にしようと、改めて思った。

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著者プロフィール

村木厚子(むらき・あつこ)
1955年高知県生まれ。土佐高校、高知大学卒業。78年労働省(現厚生労働省)入省。女性政策、障がい者政策、働き方改革や子ども政策などに携わる。郵便不正事件で有印公文書偽造等の罪に問われ、逮捕・起訴されるも、2010年無罪が確定、復職。2013年から15年まで厚生労働事務次官を務め退官。現在は、津田塾大学や社会事業大学専門職大学院で客員教授を務めるほか、伊藤忠商事(株)、SOMPOホールディングス(株)および住友化学(株)の社外取締役を務める。また、累犯障がい者を支援する「共生社会を創る愛の基金」の顧問や、生きづらさを抱える少女・若年女性を支援する「若草プロジェクト」の代表呼びかけ人として、NPO活動に携わるとともに、住宅確保に困難を抱える者のための居住支援や農福連携の普及に携わっている。著書に、『日本型組織の病を考える』(角川新書)『あきらめない』(日経BP)などがある。

「2019年 『かっこいい福祉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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