How Google Works: 私たちの働き方とマネジメント

  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532198343

作品紹介・あらすじ

【日本の人事部「HRアワード」2015書籍部門、最優秀賞! 】
【ハーバード・ビジネス・レビュー誌読者が選ぶベスト経営書2015、第2位! 】
【ビジネス書大賞2015、準大賞! 】

グーグル現会長で前CEOのエリック・シュミットと、前プロダクト担当シニア・バイスプレジデントのジョナサン・ローゼンバーグは、グーグルに入社する以前から経験豊富なIT業界のトップ・マネジャーだった。だが、2人が入社したグーグルは、「他とは違ったやり方をする」ことで有名だ。これは、ビジョナリーであり、人とは反対の行動をとりがちな共同創業者2人、ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンの方針に沿ったものだった。

入社してすぐにエリックとジョナサンは悟った。グーグルで成功するには、ビジネスとマネジメントの方法をすべて学び直さなければならない、と。本書では、著者2人がグーグルの成長に貢献しながら学んだ「教訓」を豊富な事例とともに語る。

テクノロジーの進歩は消費者と企業のパワーバランスを激変させた。この環境下では、多面的な能力を持つ新種の従業員――スマート・クリエイティブ――を惹きつけ、魅力的で優れたプロダクトを送り出す企業だけが生き残れる。戦略、企業文化、人材、意思決定、イノベーション、コミュニケーション、破壊的な変化への対応といったマネジメントの重要トピックを網羅。

グーグルで語られる新しい経営の「格言」(「コンセンサスには意見対立が必要」「悪党を退治し、ディーバを守れ」「10倍のスケールで考えよ」……など)やグーグル社内の秘話を、驚異的なスピードで発展した社史とともに初めて明かす。

すべてが加速化している時代にあって、ビジネスで成功する最良の方法は、スマート・クリエイティブを惹きつけ、彼らが大きな目標を達成できるような環境を与えることだ。本書は、ただその方法をお教えするものである。

感想・レビュー・書評

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  • Googleの風土について、書いてありました…

  • 文化を変えるのは容易ではない。日本の大企業は、様々な制度(いいものもあるし、旧弊となっているものもある)の上に成り立っている。その制度の中でも優秀な人がいて、変化している。
    しかし、世界の変化は速すぎる。その世界に適合するために、(私が勤めるような)大企業は文化を変えていけるのだろうか。変わっていかないと、あっという間に新興勢力にビジネスを奪われることになる。
    個人としての働き方、マインドセットも大事。ただ、それも限界がある気がする。

  • エンジニアの楽園的な会社はどんな働き方かなと、思いきや、やっぱり厳しい世界なんやなと思った。何となく、20%ルールでやりたいことできる、予算はたっぷりある、と思いきや、投資配分、70:20:10のルールで、ほとんど投資されない。Chromeがリリース直前くらいまで投資が無かったことにビックリ。私が今やってるプロジェクトも、予算つかなくて、会社のためにやってるのに伝わらないなー、とプンプンしてましたが、まだ頑張ろうと思った!

    我が社もそうだが、トップからいきなり大きなお題がくる、というケースはグーグルにもありそうで、どの企業もこういうストレスはありそうでした。もしかしたら、グーグルの場合は、わからないけど市場がこんなんやからやれ、ではなくて、面白そうやからやろう、とエンジニアをくすぐる言い方なのかもしれないけど。

    採用のページも相当あり、本気度がちがうなー、と自社のリクルート活動をしている身から、反省もしました。リクルーター教育大事!

    考え方で一番共感したのは、自立しているエンジニア(スマートクリエイティブ)に、自由を与えていること。与える努力をしようとしている、と言った方が正しいのかもしれない。こういう人材を採用して、教育して、個人がやるべきと思えるようになること、それをやり遂げようとすること、そんな組織文化を作りたい。そのためにも、情報はオープンにして、自ら考え判断できる場を提供する。やりたいことの共感からチームができるようにしたい。私は負けない!

  • 表紙に一目惚れして購入。内容もGoogleならではのクリエイティブな考え方が書かれていて、少々小難しいが楽しめた。

  • Googleのマネジメント、文化を学べる本。
    映画「The Internship」を見るとイメージしやすいと思う。
    個人的にはGoogleの特徴として以下の3つが印象にのこった。

    1. 文化
    社訓を植え付けさせるのではなく、「ユーザを第一に考える」という文化の元で、プロダクトやサービスを提供している。売り上げが上がるかについては後回し。

    2. 採用
    単に優秀な人ではなく、何か熱中するものがある人を採用する。マニア的な人を重視するようである。その結果、彼らが自分達の好きなことに本気で取り組むことにより、最高のプロダクトが生まれる。

    3. 環境
    敷地内のカフェテラスがただだったり、スポーツができ、社員が利用できるサービスは沢山ある一方でオフィス内は席の間は意外と狭い。
    社員同士のコミュニケーションを重視しており、それによりシナジー効果を生むことができる。

  • 本書を通して学んだことが多すぎて、ここに何を書こうか迷うくらいだった。
    おそらく多くの人がGoogleに抱いている印象と同じであるが、Googleの自由な企業風土がとてもよかった。
    人が一番モチベーション高く働くのは、その人にとって重要な課題に向かっているときだと理解して、その上でマネジメントを行なっている。
    仕事の20%はコアビジネスと関係のないことをしても良いルールとか、本業以外の問題にも首を突っ込んでもいい雰囲気とか代表的なものだ。

    とても大切にしていることは、人材。協力的な性向を持って、能力が高いスペシャリスト集団が集まっている印象。

    どこの会社でも人材は大切だけれど、Googleとは違って、能力やモチベーションのばらつきがある中でどういうマネジメントをするかが課題になってくるのだろう。

  • How Google Works
    タイトル通りGoogleさんの働き方を書いた一冊

    Googleの経営は"経営のための経営"ではなく"顧客にプロダクトを届けるための経営"を突き詰めているのかなと。

    Googleさんのやり方をそのまま真似できる会社ばかりではないと思いつつ、根本はシンプルなのかも。

  • ちょっと今まで考えたこともないようなことが書いてあって驚いた。

  • ・一度でも悪党らしき行いをした人間はずっと悪党だ。会社の基本的利益を犯すようなの人間には毅然とした態度を取らなければならない

    ・会社を再建するときには社内のできる人間を集めるんだそれにはまず1人見つけてそいつに聞く事だ

    ・会社をより良くできる最大の理由は会社をとても大切に思っているからだリーダーシップには情熱が欠かせないあなたにそれがないならさっさと降りたほうがいい

    ・面接ではシナリオ問題も役に立つ。特に上記ポストの人材を面接するときにはその人物が部下をどのように扱い信頼するかを見定める手がかりとなる。例えば「あなたが危機的状況に陥ったらあるいは重要な意思決定を迫られたらどうしますか」と言う質問

    ・採用の質を犠牲にしてまで埋めるべきポストは無い

    ・Googleの採用のおきて
    ○自分より優秀で博識な人物を採用せよ
    ○仕事を成し遂げる人物を採用せよ。問題について考えるだけの人物を採用してはならない
    ○熱意があり、自発的で、情熱的な人物を採用せよ。仕事が欲しいだけの人物を採用してはならない

    ・長いキャリアの中で何度か転職する可能性が高いが別の業界に転職するのはとても難しい。業界はサーフィンする場所企業は波。常に最大かつ最高の波が来る場所に身を置くようにしよう

    ・相手の行動を変えたければ説得力のある主張をするだけでなく相手のハートに触れなければならない

    ・世界の一流スポーツ選手が素晴らしいパフォーマンスを見せる時その背後には間違いなく最高のコーチがいるあなたは要らない?

    ・自分の下で働きたいと思うような上司であれ

  • アイディアを実現したいという気持ちが技術革新を起こす。

    ◆学んだこと…
    ・企業が衰退する原因は、経営者や管理職、従業員が、会社の利益ではなく、個人の利益(既得権益、現在の地位や収入)を守るために、リスクを恐れて攻めを怠り、守りに回ることだ。Googleのように移り変わりの激しい業界ならもちろん、そうでない業界でも、成長し続けるためにはテクノロジーの進歩に敏感になり、伸長するもの、衰退するものを見極めなければならない。平凡な人間の採用を控え、仲間に迎い入れる人間を卓越した人間(スマート・クリエイティブ)に絞らなければならない。そして、彼らに自由を与えるのだ。

    ◆Googleの凄さ
    (文明的な凄さではなく、文化的な凄さ)をこれでもか!という感じで見せつけられる。私の勤める会社では、outlookによるコミュニケーションに見切りをつけ、intranetにGoogle Appsを使っていますし、私のメインブラウザも、Fire foxからついにGoogle Chromeに変わりました。Google earthは、ウイグル地区の地図を観ることもできます。何と言っても、巨大な企業に成長しているのにも関わらず、動きが俊敏なことが凄いですね。もう、彼らに追いつける企業はないのでは…

    ◆物理的なロケーションの重要性
    ≪あなたの会社は、とびきり優秀なスマート・クリエイティブを集めるのに適した場所にあるだろうか。すでに存在したハブの重要性は高まる一方だ。物理的なロケーションの重要性は、かつてないほど高まっている。≫ 私は思った。ビジネスエリートを集め育てたいのなら、従業員が毎日丸善でその日の夜読む本を選べるように、丸の内にオフィスを構えるべきだ。創造的なデザイナーを集め育てたいのなら、日常的にウインドーを眺めたり、最新型の車がオーナーによってドライブされている姿を観たりできるようにオフィスは六本木にすべきだ

    ◆技術革新の無いところに、イノベーションは、起こりにくい。
    この本を読んで改めて思ったこと、技術革新の無いところに、イノベーションは、起こりにくい。また、アイディアを実現したいという気持ちの無いところに技術革新は起こらない。企画・開発に携わる人にとって、競合他社の商品・サービスは気になる存在であるが、既に売っているものを焼き直す企業に存在価値はなく(そうするならば、せめて独自のサプライチェーンをつくるべきだ)、

    ◆『スティーブ・ジョブズ』を『How Google Works』よりも先に読んでおくべきでした。アップル、マイクロソフト、ピクサー、ディズニー、そしてグーグル…スティーブ・ジョブズを取り巻く業界が、革命が起こる時どのような状態だったのか、知っておくことは無駄にはならないでしょう。

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著者プロフィール

グーグル前会長
2001年グーグル入社。同社がシリコンバレーのベンチャー企業からハイテク業界の世界的リーダーへ成長するのに貢献。2001年から2011年までグーグルCEO。2011年から2018年までグーグル会長、その後は2020年までグーグル技術顧問を務めた。グーグル入社以前はノベルとサン・マイクロシステムズで経営幹部を歴任。プリンストン大学で電気工学を専攻、カリフォルニア大学バークレー校で修士、博士(いずれもコンピュータ科学)を取得。

「2022年 『AIと人類』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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