会社が嫌いになったら読む本 (日経プレミアシリーズ)

  • 日本経済新聞出版社 (2009年8月12日発売)
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本棚登録 : 123
感想 : 28
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  • 本 ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532260545

感想・レビュー・書評

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  • 会社が嫌いになったら読む本

    題名は本書を言い表せていない気がします。本当の題名は「心の定年」。
    著者も自らが、会社員生活に挫折して、新しい道を模索してたどり着いたのが、サラリーマンを辞めて転身した人の論文を書くという大きな目標でした。自らの体験と、200人の転身者へのインタビューを重ねて分析した結果が本書です。
    人はいろいろな動機から転身します。大きく分けると積極的な転身と受動的な転身。受動的な転身とは、災害や病気、会社の倒産などの要因によって転身を余儀なくされる場合です。積極的な転身とは、死を意識することによって、今の仕事に疑問を持つことから始まり転身をする場合です。阪神淡路大震災が転身の契機になったという方がたくさんおられたようで、震災経験者の竹蔵もうなずける部分があります。全ての共通点は、価値観の変化。
    生産性・効率を最優先し、それを強制されるサラリーマンの従っていた価値観が、ある契機によって人が生きるための価値観では無いことに気づく。
    転身の動機の分析の後に、それではどうやったら良い顔ができるような転身ができるか?に関して、書かれています。まず、いちばん大切なのが気構え。アンテナを張ること。そして、やってきたチャンス(人との出会いや出来事)に積極的に関わること。決して計画通りには行かないので、行動してから考えること。最後に、常に考え、悩み続けること。そういった課程を経て、人の役に立つ納得できる仕事をしている人が、良い顔をしている人だということです。
    全ての人は自分のめがねを通して世界を見ています。めがねは外せませんが、めがねの度をできるだけ変えて見る。それが価値観を変えること。そんなことを考えさせてくれる本でした。
    行き詰まりを感じているサラリーマン、なんかやる気が出ないサラリーマンの人は、是非ご一読を。

    竹蔵

  • 未感想

  • 転職をした人へのインタビューから、そういった際に何がきっかけでどんな準備をしているか、など。具体性がなく、なんの参考にもならなかった。

  • あまり深刻に考えなくてもいい。なんとかなる

  • 私は、会社が嫌いである。特に、現ポジションである統括課長職はできることならすぐにでもやめたい。本書は、こういう精神状態の人のためのものである。 人生80年。これをいかに上手く生きるか、その人生と仕事とはどう関わるべきか。本書を通して、多くの人生の先輩たちから学ぶことは多い。

  • タイトルがピンポイントで刺さったため購入。
    ビジネス街のコンビニにこれを置いたら結構売れるんじゃなかろうかw

    さて内容ですが、会社を辞めた後、「良い顔」でいるための条件とはという論点です。
    幸福とか収入ではなく、満たされていることを対象にした転職独立本は珍しい気も。
    まずは行動ありきというのは心に痛かった。なかなか興味深かったです。

  • 会社生活に疑問を持ち始めたら、手に取りたい一冊。特に家族と退職との関係は参考になった。

  • 書名で選んだのではなく、「こころの定年」というテレビ特集を観て、著者・楠木さんを知った事から読みました。40代で迎えることのある「こころの定年」をより深く理解でき強く共感しました。キーワードとして「満たされない」「いい顔」などを用いて、とてもわかりやすく偏らずに、漠然となりやすい「こころの定年」を紐解いてくれます。原因と対策がわかれば、自ずと道は開けると思いますが、必ずしもすぐに開けないのも、それはそれで面白いのかもしれません。

  • 既存の会社組織での働き方からなんらかのきっかけで転身をはかった人たちのインタビューをもとに著者が今後の日本での働き方、生き方の指針を提示。同じような主張の本は他にもあるが、丁寧なインタビューがその人々の個性、人生を浮かび上がらせているのでとてもリアリティがあり、心に響くものがあった。良書。

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著者プロフィール

楠木 新(クスノキ アラタ)
楠木ライフ&キャリア研究所代表
1954年神戸市生まれ。1979年京都大学法学部卒業後、生命保険会社に入社。人事・労務関係を中心に経営企画、支社長等を経験。47歳のときにうつ状態になり休職と復職を繰り返したことを契機に、50歳から勤務と並行して「働く意味」をテーマに取材・執筆・講演に取り組む。2015年に定年退職した後も精力的に活動を続けている。2018年から4年間、神戸松蔭女子学院大学教授を務めた。現在、楠木ライフ&キャリア研究所代表。著書に、『人事部は見ている。』(日経プレミアシリーズ)、『定年後の居場所』(朝日新書)、『定年後』『定年準備』『転身力』(共に中公新書)など多数。

「2022年 『自分が喜ぶように、働けばいい。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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