- Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532261122
作品紹介・あらすじ
ものをつくる前に人をつくる-。松下電器(現パナソニック)の創業者、松下幸之助の経営の神髄とは何か?戦略論、組織論に精通した経営学の第一人者が、様々なエピソードを交えて、松下経営の本質を解明する。
感想・レビュー・書評
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幸之助の行動から学ぶものは一般に言われたものが述べられており、目新しいものはない。一部組織論は筆者の考えか、分析が入っているが分かりにくい。
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これまで日本の経済を牽引してきたはずの家電産業は、ずいぶんと苦境に追いやられているように見える。先に見たソニーに限らず、総崩れという印象さえある。あれほど優れた仕組みを構築し、世界を席巻したにもかかわらず、どうしてなのだろうか。2012年に生きる我々が知りたいのはここである。続きはブログ→http://hiderot.blogspot.jp/2012/05/blog-post.html
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面白いですね。松下幸之助さんだからこそ、出てくるアイディア、そしてそれを実行する力があったんだなというのがわかります。
企業の目的は利益でなく、社会貢献というのを深く考えていたところがステキです。また、いわゆる水道哲学を具体化する方策として250年計画を発表したりして、サスガです。だって、250年って江戸幕府と同じくらいですよ。こんなこと言える人って今いるのかな? -
松下村塾出身の首相になり、今日の事業部長の話にも松下幸之助さんが出てきたので、急遽興味を持った神戸大学大学院経営学研究科教授の加護野さんの松下幸之助さんの経営哲学についての本。
何度目かの再読になるが、今回印象に残ったのは二点。
・合理的判断の危うさ
・「叱る」事の効能
合理的判断の危うさは、大きくふたつ。
短期的な成果やゴールに対する合理性は、中長期的に個人のモラルを低下させて、ひいては組織にダメージを与える可能性があるという事。
これは、メンバーの短期的には合理的とも言える判断に対する違和感の正体として納得できた。
また、合理的という事は要素から解を導けるサイエンスの分野に事象が存在する必要があるが、経営(おそらくビジネス全般)においては見えている要素というものが一般的に少なく、そのため合理性を追求する事が、実は見えている小さな領域内で手を打つ事と同義になるリスクがあるという事。
おそらく僕はこのリスクは普通の人以上に高い自覚が必要だと思った。
もう一点、「叱る」 には、咎めて注意するだけでなく、感情の露出があり、
説明は理解を進ませるが、叱られた側に「気付かせた」方が学習効果は高い。
カウンセリングや傾聴と言った、相手の感情面での視界から事象を捉えるトレーニングも必要だけれど、逆に自分の感情面を相手に強く意識させることで気付いてもらうという事は、「非常に高い自意識があれば」有効だと思う。
非常に良い気づきがあったと同時に、自分の経験や視界で読み方が変わる事を再確認出来た意味でも良かった。 -
経営の神様といわれる松下幸之助氏の経営に関して、学者の立場から、分析的に書かれた本です。
他の松下氏を取り上げた本とかを読んでいないのでコメントしにくいですが、私なりにはよくまとめられている本であるかなと思います。
もう少し、松下幸之助氏の著作やその他取り上げられている本を読んでから、きちんと感想を書きたいと思います。 -
■概要
私の好きな加護野先生が、これまた私の好きな松下幸之助について書いた本。
■役立つ点
理念、人、組織、戦略等々、あらためて松下幸之助の仕事を振返って、新たな発見もありました。
「松下幸之助はいわゆる「優秀」な人ではないが、、状況の変化、また、会社の成長にあわせて、自分のスタイルを変えれたところが非凡であった」、という、コッターの一節には、なるほどと思いましたね。
機能別組織から事業部別組織への転換や、モノを作る前に人を作る、といった話も興味深い話です。
(はっせー)