相続の日本史

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532263423

作品紹介・あらすじ

■他者(他家)の相続を支配する者が権力の基盤をつくってきた
生前退位が話題になっている天皇位。もともとは兄弟継承が基本ルールだったが、弟を無視して直系の子孫に継がせようとする動きが生まれることで壬申の乱のような争乱が続発し始める。そこに摂関家などの介入が始まり、天皇の外戚として権力を振るう公家や武家が台頭してくる。
皇位をめぐる最大の争いとなった南北朝が、新たな武家の権力闘争の時代をもたらす。そこで台頭した足利将軍家は、大名家の相続への介入によって、その基盤を強固なものとしていった。

■相続支配の集大成が江戸幕府
そして江戸時代、徳川幕府は、「朱印状」という所領の保証を、大名だけでなく公家や寺社にも広げ、その相続の決定権もすべて握ることで盤石な支配体制を確立する。この朱印状は、将軍が替わるたびに発行されていた。
また、相続に果たしてきた女性の役割も無視することはできない。古くは女性天皇の存在が時の権力者を生み出し、武家社会では、女城主・直虎のように大名家の家督を相続、あるいは、当主の後家という立場で相続の決定権を握り、跡目相続において大きな役割を果たした女性も存在している。

■人気の歴史研究家が相続をキーワードに読み解く日本の権力闘争史
古今東西を問わず、相続を巡る争いが歴史を動かしてきた。天皇・摂関家、将軍家、大名家における相続争いは、その象徴と言える。本書は、歴史研究者として定評ある筆者が、古代から江戸時代まで、象徴的な事例を挙げながら、権力の基盤と相続争いをキーワードに日本史を読み解くもの。

感想・レビュー・書評

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  • 相続法ないし相続制度を歴史的に俯瞰する本かと思ったら、家督相続争いの人間関係が中心だった。ネットでタイトルだけ見て買ってしまって、期待していたものとは違っていた本がまた1冊増えてしまった…。

  • 東2法経図・開架 B1/9/342/K

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著者プロフィール

歴史家。1965年、千葉県生まれ。早稲田大学教育学部卒業、同大学院文学研究科博士後期課程満期退学(文学博士)。JR東日本「大人の休日倶楽部」など生涯学習講座の講師を務める。おもな著書に『江戸の間取り』『大名格差』『徳川幕府の資金繰り』『維新直後の日本』『大名廃業』(彩図社)、『15の街道からよむ日本史』(日本ビジネス文庫)、『東京・横浜 激動の幕末明治』(有隣新書)、『徳川時代の古都』(潮新書)などがある。

「2024年 『江戸時代はアンダーグラウンド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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