- Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532263430
作品紹介・あらすじ
〇日本古来から読まれてきた物語、もしくは江戸時代に成立したとされる落語。これらには人間の行動心理が深く刻まれており、陥りやすい失敗談なども多く含むため、教訓とすべきことから、長きにわたって読まれ、また語り継がれてきた。これを経済学的思考で読み解くとどうなるか、を体現したのが本書である。
〇経済学的思考では、順を追って思考を体系化するため、これまで「なんとなくいい話」と思っていたものも、しっかりした形で読者の心に沁みわたり、かつ定着する。それが本書のねらいでもある。
〇著者の梶井氏は『戦略的思考の技術--ゲーム理論を実践する』(2002年刊行)がヒットに。ゲーム理論での行動パターンを「戦略的思考」と位置づけ、数式を使わずに解説、また教養に富んだ執筆には定評がある。
〇経済学的思考で読むと、古来から理解されてきた物語も、違った視点になるものもあって面白い。
「こぶとり爺さん」はこぶを取ってもらった爺さんを真似て、鬼の前で踊りに行った別の爺さんが、逆にこぶをつけられてしまうというストーリーだが、実は前者が良人で後者が悪人とは決めつけられない。両人とも「欲深い」という意味では同じ。この話の要点は善悪にあるのではなく、下手な踊りをして鬼を怒らせた、自分の技量を理解していなかった後者の爺さんの戦略ミス、と断ずるなど。新たな発見の多い本になっている。
感想・レビュー・書評
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なかなか良かった。この先生の授業は面白そう。
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/685643 -
戦略的思考の入門書としても楽しめるし、なんかいろいろうがった見方をしつつ理屈をこねくりまわす諧謔の書としても楽しめる。
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昔話がネタ切れたのか、後半から落語を使ってる。昔話でやりきれよ。と言いながら、偏屈屋の屁理屈にしか聞こえないながらも、無理矢理にも経済学に結び付けるところが面白い。
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東2法経図・開架 B1/9/343/K