2030年未来への選択 日経プレミアシリーズ

著者 :
  • 日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532263645

作品紹介・あらすじ

○本書は2030年に世界と日本がどうなるかを探る未来論。
未来論とは、「私たちの社会が、一定の期間ののちにたどり得る未来についてのイメージを
提出することにより、私たちの現在の行動に影響を与えようとする議論」である。

○国連は2015年総会で、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」を採択、
貧困や飢餓の軽減、エネルギー、気候変動、平和で非暴力的な社会等17の目標(SDGs)を立てた。
これは国際協調のビジョンであるとともに、2030年に向けた各国の具体的な政策指針でもある。
ESG投資に現れているように、民間でもビジネスや投資のガイドラインとなっている。

○本書はまず、人口、食糧、環境、資源、エネルギーなどの公的予測を踏まえたうえで、
世界ガバナンスの4つのシナリオを提示する。
1 ナショナリズムが強まり、国家同士の対立が激化
2 グローバリゼーションがさらに加速
3 地域主義が強まり、新たなガバナンスとして浮上
4 超大国の元に合従連衡の再編が起き、いくつかの超大国グループが対峙--である。

○いずれのシナリオも、世界が抱える問題を解決する方向には進んでおらず、
むしろ危機が深まる悲壮な未来である。

○本書ではこれらシナリオを変え得るアクターとして、
国家、企業、地域コミュニティ、個人の役割を考察、
そこからいかなる世界秩序の方向があるかを議論していく。

目 次
はじめに--二一世紀の未来論と人びとの選択
第1章 なぜ今、未来論なのか
第2章 高齢化が世界を覆う--人口と食料バランスのゆくえ
第3章 エネルギー・資源・コモンズ--争奪戦か持続可能な発展か
第4章 近代世界システムの変容--資本主義はどこへ向かうのか
第5章 世界ガバナンスはどう転換するか?
第6章 グローバリゼーションの終焉か、国家の再君臨か
結びに--二○三○年の世界を展望する

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  • 東2法経図・開架 B1/9/364/K

  • 正論。正論だが、既得権益層が社会変革に参加するための動機付けがない。
    自身の良心に従って社会正義のために行動してください、と言っても無理だろう。
    それなら、このままの流れを受け入れるのか、というとそれもない。それでは社会は不安定になり、自分の人生も悪いものになりそう。理想としては素晴らしく、そこへの道もわかるけど、実現性が難しい。

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著者プロフィール

西川 潤
1936年生まれ。
早稲田大学名誉教授。学術博士。
専攻:国際経済学、開発経済学。
主著『人間のための経済学――開発と貧困を考える』(岩波書店、2000年)、『グローバル化を超えて――脱成長期 日本の選択』(日本経済新聞出版社、2011年)、『新・世界経済入門』(岩波新書、2014年)、共編著『連帯経済――グローバリゼーションへの対案』(明石書店、22007年)、『開発を問い直す――転換する世界と日本の国際協力』(日本評論社、2011年)など。

「2017年 『共生主義宣言』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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