書店員の恋

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
3.13
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本棚登録 : 896
感想 : 101
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532280130

作品紹介・あらすじ

今井翔子は本と書店の仕事を愛する26歳の書店員。ファミレスの厨房でアルバイト中の恋人とベストセラー作家、まったくタイプの違うふたりの男性の間で心は揺れる。「いったいどっちを選べばいいの?」恋と仕事に悩み、成長する女性の姿を描いた共感力全開の恋愛小説。

感想・レビュー・書評

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  • 選択と決断を繰り返しながら生きているけど、「あの時こうしてたら」とふと考えてしまうこともある。
    この小説の結末はハッピーエンドと言えると思う。
    でもやはり考えてしまう「あの人を選んでいたらどうだっただろう」と。
    そういうことを考えてしまう恋愛小説。
    これしかないと思わせる結末よりもむしろリアルなのかもしれない。

    書店要素(というのも変だが)はちょっと残念だった。
    執筆当時ケータイ小説が流行っていたらしく、不自然に感じる程にケータイ小説について議論されている。
    最近はケータイ小説ってどうなっているのか。
    その辺の事情がよく分からないけど、電子書籍だなんだと出版の変化は著しいなぁとつくづく思う。
    主人公の翔子は今の書店事情をどう考えるんだろう?
    なんとなくだけど翔子は変わらない気がする。
    彼女のそんなところがいいと私は思う。

  • 先ごろ創刊された、日経文芸文庫の初配本のラインナップから。
    “書店員”とのフレーズに惹かれて手に取ってみました。

    主人公は26歳の書店員、今井翔子さん。

    代わり映えのしない日常と、代わり映えのしない恋人とに、
    どこか倦怠感に包まれつつあったところに、物語のような出会いが。

    恬淡とした筆致がどこか魅力的で、さらっと読了。
    人生に“ゆらぎ”を感じている人には、響くかも、と。

    なんとなく、15年前の自分にも読ませたかったなぁ、とも。

    ちなみに個人的には“ケータイ小説”という区分、
    それ自体がナンセンスとも思っています。

    小説は小説であって、媒体で分ける必要があるのかな、と。

  •  大阪出張中の電車の往復で読みました。本屋好きの仲間の待ち合わせ場所に、梅田駅紀伊国屋前とか、本屋は待ち合わせの場所にベストですね。遅れてきても文句はないし、書店員さんいつもご迷惑をおかけしております。そんな書店員さんの恋のお話し。

     読み進めるとともに、揺らいでいく翔子さんの心。自身をネガティブシンキングと幾度となく省みて、それまで一緒にいた大輔との思いに少しずつ不安になる。そんな時突如登場する譲二。 この譲二の設定があまりにも気障すぎるのと、素朴な愛情VSセレブ婚の設定はないでしょう、ということで★三つ。

     最後の空港への展開は構成のうまさで、おいおいそっちなのかよ、でどうすんだよと、少し熱くなりましたが。最後の手紙にそうだよねー、と納得していました。

     周りの登場人物のキャラも個性あり。セレブ婚を夢見る者も、現代の軽い若者風な子も、結構現実的、堅実だったりします。やはり譲二のキャラの気障っぽさが強すぎます。

     ところでジャケ買ってありますよね。この本も大変目につきました。前にもビブリア古書店の栞子さんの表紙にジャケ買。しょうもないですね。

  • 祝文庫化

    マガジンハウスのPR(単行本)
    「どんな本も、その一冊を必要とする人がいる。誰にでも、その人を必要とする人がいる。主人公は、大手書店チェーンに勤める今井翔子(26)。入社6年目にして文芸コーナーを任せられた、書店員の仕事が大好きな女性。ファミレスの厨房で働く同い年の水田大輔という恋人がいる。彼は翔子のことを真剣に考えているが、今は、心の余裕もお金も将来の展望もない。そこに現れるのが、ケイタイ小説のベストセラー作家で歯科医師の青木譲二(35)。サイン会の打ち上げをきっかけに、翔子に好意を抱きはじめる。セレブの譲二か、先が見えない大輔か……揺れ動く翔子。そうした翔子の恋と仕事の悩みを中心に、短大時代からの親友や同僚がおりなす人間模様。
    そして、最後に翔子が選んだ愛とは? お金がなくては生きていけない? でも、お金では幸せになれない? 女性の生き方、本当の愛について問う話題作。思わず涙が溢れてきます。 」
    梅田みかオフィシャルサイト
    http://umedamika.com/
    楽天ブックス|著者インタビュー 梅田みかさん『書店員の恋』
    http://books.rakuten.co.jp/event/book/interview/umeda_m/

  • 翔子の真面目さが読んでて安心。

  • 映像作品みたいでスラスラ読めました。

    翔子 黒木華
    大輔 福士蒼汰
    青木 西島秀俊
    ひかり 仲里依紗
    みたいなイメージ

    書店員さんが、バイトなシェフか、歯科医師兼ケータイ小説作家か、天秤にかけてる話。アラサー女子の婚活とか仕事とか悩みとか、それなりにリアル。最終的にはバイトなシェフを選ぶんだけどそこ含めてリアル。

  • 妹からの譲り受けの本。
    書店員の女の子が主人公です。
    「書店員」の「恋」でなくて、「書店員の恋」という作品のこと
    ってあとがきに書いてあるんですけれど、???

    特段、書店員でなくてもよい、優柔不断な女の子のお話だった感じがします。

  • 私とほぼ同い年の主人公は、そこそこ付き合いの長い彼氏はいるし仕事でもチーフに抜擢されたりと一見順風満帆に見えましたが、読み進めていくうちに、彼氏とのすれ違いや、夢のような生活が約束されたベストセラー作家からの求婚といった展開にぐいぐいと作品に引き込まれていきました。
    特に彼氏とのすれ違い方がなんとも言えません。
    ほんのちょっとの些細なズレが少しずつ少しずつ積み重なって、やがて遠く離れてしまう。
    最終的にはその遠さを乗り越えて、主人公も彼氏も自分の足で明るく前向きに歩いて行くのでホッとしました。

    主人公の同僚の麻奈美の最終的な決断にはビックリです。が、返って勇気づけられました。愛や幸せって、自分の思いがけない所にあるのかもしれませんね。

    「どんな本も、その一冊を必要とする人がいる。誰にでも、その人を必要とする人がいる。すべての本が、求める人のもとに届きますように。」
    手を取るきっかけにもなった、帯に書かれている文章です。
    っこの言葉でピンと来た方にはぜひともオススメします。

    結婚と仕事、愛と金、20代後半入口に立っている今、この本と出会えて良かった。

  • 昨年の10月末に購入したのに、本日読了。(途中で積読してた)

    ちょうど、現在、主人公と同い年になったせいか、私は、あ~その気持ち分かるみたいな、共感を持つ事が多かったです。

  • 書店で働きたくなったにゃん
    にゃんはお金より、愛より、サバ缶だにゃ~

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著者プロフィール

梅田みか(うめだみか)
作家・脚本家。東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。小説、エッセイのほか、人気テレビドラマの脚本を多く手掛けている。幼少期より橘バレヱ学校にてクラシックバレエを習う。小説『海と真珠』(ハルキ文庫)はその経験が生かされた本格的バレエ小説。バレエのほか、フィギュアスケートにも造詣が深い。

「2023年 『エトワール!(12) 恋するシルフィード』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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