チーム・ビルディング: 人と人を「つなぐ」技法

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532313401

作品紹介・あらすじ

コミュニケーション環境を整え、労働意欲を高めるアクティビティや状況別対応法など、具体的ノウハウを満載したリーダーのための実践テキスト。

感想・レビュー・書評

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  • 前からずっと欲しかった本。研修のファシリテーションの部分は、ちょっと余分な気がしますが、まじめに、どうやったら良いチームが作れるのかに、トライしているとおもいます。こんな本がたくさん出るとうれしいです。

  • 会議の場づくりやファシリテーションの工夫がたくさん紹介されている1冊。付録のアイスブレイク集も役に立つ。

  • 説明がとてもロジカルでわかりやすい。アイスブレイクなどアクティビティーの事例が盛りだくさん。

  • ===読んだ動機===
    20200217 書籍執筆の参考にと思った。

    ===どの部分を・どのように・どれくらいの時間で読んだか===
    1,2,5章(3,4章はWSなど準備の段になってから読む類と思う)・電車通勤中少しずつ・メモ含めて合計3.5h程度(?)

    ===感想==
    3,4章(手法説明)でかなり尺を取っており、チームビルディングというより、ファシリテーションの方に重点を置いていそうな本。でもって、ファシリテーションがメインであれば著者のひとり:加藤彰さんの「「60分」図解トレーニング ロジカル・ファシリテーション」が詳しくて、こちらの方が好き(なおその本は60分では読めない。メモ含めて5時間位かかった記憶)。
    結論ふぁーすとでないのと、1文が長いんだと思う。
    言葉の定義がしっかりしてあるのがよい(チームとグループの違いなど)。
    分かりやすいが少し読みづらく、その原因には、結論ファーストでない点と、少し文が長い点が挙げられるかと思う。

    ===メモ(定義、重要なこと、気になったこと)===
    P14 グループ(集団)とチーム(組織)の違い:チームにはグループにはない3つの特徴がある。
    ・共通の枠組み(目的、目標、規範、段取り、役割)
    ・協働する意欲
    ・意思や行動の調整

    チームビルディングとは、集まったメンバ同士で枠組みを共有し、関係性を築いて協働意欲を高め、コミュニケーションしやすい環境を整えていく一連のプロセス。

    P18 チームビルディングのメリット3つ
    ・フォーカシング:チームの課題に対するメンバーの理解、感情、意識、意欲が同じ方向を向くようになる
    ・モチベーション向上:チームに貢献したい貢献意識、チームから認められたい承認欲求
    ・ダイナミズム:メンバー同士の相乗効果を発揮できるようになる

    良いチームの要件3つ:
    信頼、互酬性の規範、ネットワーク

    P24 タックマンモデル:チームが機能するためのプロセス。必ずこの順。
    ①形成期:メンバーが集められ、関係を築いていく時期
    ②混乱期:メンバーの考え方の枠組みや感情がぶつかり合う時期
    ③統一期:共通の規範や役割分担ができあがっていく時期
    ④機能期:チームとして機能し、成果を出していく時期

    P26 活性化されたチームの要件:次の2つの発揮
    ・メンバーの主体性
    ・相互作用

    チームビルディングの4要素:
    ・活動の枠組み:チームの活動の狙い、目標(ゴール)、プロセス(段取り)、活動指針(規範)など、チームを作る上での枠組みのデザイン
    ・構成メンバ:チームの力を最大限に発揮するメンバ選び
    ・場(環境):部屋選び、座席レイアウト、空間の演出
    ・メンバー同士の関係性:アイスブレイクや簡単なエクササイズ(協働体験)

    P35 チームの中だけで通用する規則や規範:チームがまとまりやすくなる。
    会議ではグランドルール、プロジェクトではバリュー(行動指針)と呼ばれる。

    P39 メンバーを集める目的:
    ・問題解決や意思決定に役立つ多様な視点の確保
    ・プロセスを共有して納得させる
    ・作業を分担する

    P40 効果的なメンバー集めのポイント3つ
    ・人の量:5の倍数、意思決定の場は4-5人と少なめ(パレートの法則)、無関心な人の関心を喚起したいときは大人数。グループサイズを使い分ける。
    ・人の質
    ・集めるプロセス

    P42-43 グループサイズの特徴
    ・1人:熟考but思い込みの危険
    ・2人:役割交換を通じて自分を客観視できるチームの原点のサイズ
    ・3-6人:相乗効果が面に見えて現れるサイズ
    ・それ以上:多様な意見を発散し、振り返れる

    P45 グループ分けの方法
    ・ランダム:参加者同士に利害関係がなくフラットな関係姓の中で議論する場合、自由な意見出しをする場合によい。
    ・意図的:参加者が目的や論点をはっきり持っている場合に切り口のバランスをとる場合、ある程度の姓かの均一化を狙う場合によい。

    P46 人の質
    同質異質を目的、相性によって調合する
    同質異質に参考になる属性情報:
    性別、年齢、職業、役職、出身、キャリア、活動分野

    P48 人のタイプ分析方法:
    ・交流分析(TA):批判的な親心CP、養育的親心NP、合理的大人の心A、無邪気な子供の心FC、順応した子供の心AC
    ・エニアグラム:改革する人、助ける人、達成する人、個性的な人、調べる人、忠実な人、熱中する人、挑戦する人、平和をもたらす人
    ・ハーマンモデル:(理論的、論理的、分析的)、(対人的、感性的、精神的)、(計画的、組織的、秩序的)、(経験的、直感的、全体的)
    ・コーチング:感情が出やすいy/n × 自己主張が強い/弱い

    うまくいかない場合があることも理解する:2-6-2の法則。

    P52 メンバー集めのプロセス
    声のかけかた:
    ・声をかける順序を考える:優先させるべき相手に先に声をかける。意思決定者、利害関係者、実行責任者
    ・個別に思いを聴きだす
    ・役割や期待を提示する
    メンバーのやる気を高め続ける:
    ・自発性を引き出す
    ・目標をこまめに提示して励まし合う
    ・笑顔。明るい場をつくる

    P54 物理的なスペースづくり
    部屋選び:部屋の大きさ、形、ムード(天井の高さ、窓の有無、部屋の明るさ、壁の色など)、什器・備品(机、いす、ホワイトボードなど)を考慮。

    空間配置:メンバの距離、目線の方向、向き合い方、レイアウト(教室型、コの字型、島型、扇型、バズ型(椅子を寄せ合って少人数で小さな円陣を組む)、サークル型)

    空間演出:掲示物(グランドルール、スケジュール)、音楽、飲食物

    P176
    困ったちゃんへの対応:
    まず、自分のチェック:外見(表情、態度)、言葉(使い方と量)、気持ちの持ち方(メンバへの信頼、地震)
    ・ルール、役割で抑える
    ・環境や活動で抑える
    ・自尊感情を満たす(要約&確認、少々オーバーにほめる、こちらからアドバイスを求める)
    ・根回しする(裏で1対1で直接話す)
    ・議論・意見を書く/描く(ファシリテーショングラフィック):自分の意見を取り上げてもらえた満足感、議論のズレ防止
    ・受け答えで対応:なぜ困ったちゃんかに着目してそれに合わせた対応(仕切り屋に褒め殺しなど)
    ・メンバーを味方につける:~さんの発言についてどう思いますか?と全員ないし味方になりそうなメンバに問いかける
    ・何となく全体的に煮詰まったり雰囲気が悪くなったりのときは30分位ブレイク。

    P193チームの健康チェックリスト。定期的にチェックして対策をとる。
    P199 個々のメンバーの状況を捉える視点:
    ・参加の様子
    ┣能動性:目線を上げているか、ジェスチャがあるかなど動き)
    ┣チームの中での役割:メモ取りやタイムキーピング
    ┗参加度合い
    ・受容度=傾聴シグナル:うなずき、あいづち、要約して返してくれる
    ・感情:口調(抑揚テンポイントネーション間合い)、表情、態度

    P203 場を読むポイント
    ・現状を知る:今何が起きているのか
    ・感情を知る:今何を感じているのじか
    ・価値観を知る:今何を大事にしているのか

  • Howの参考にはなる。一方で、なぜこれをやるのか、何を学んで欲しいのかは詳しく書かれていないので、解釈・設定が必要。

  • Amazonのレビュー等を見ると評価が2つに割れているようですが、私は悪くない本だと感じました。

    対象の層が確かに万人向けではないのと、書名だけからは違うもの(もっとマネジメント系の)を想像しちゃう人はいるだろうなー、と。

    他のレビューに書かれている程、テクニックに偏ってはいないじゃん、というのが正直な感想。ちゃんと押さえるところは押さえた解説が書いてあると思ったけど?

    この手の本は実践してなんぼなので、「出発点」としてぜひ参考にしていきたい。

  • 「ファシリテーションを勉強するためにお薦めの本」ということでツイッターで紹介してもらったもののうちの1冊。
    場の設定について、とてもわかりやすくまとめられていた。
    エクササイズなど、学校現場でも使えそう。
    学級レクで、このエクササイズをすると楽しいだろうなぁって感じた。

  • 。要再読。

  • この本は、チーム・ビルディングの本というよりも、チーム・ビルディングを生業とするファシリテータのプラクティス集といえる。従って、普通の管理職が気軽に実践できるような類のものではない。しかも、内容は単調で面白みもない。

  • 最近、グループよりもチームで仕事に当たることが増えてきていると言われている。それでは、チームにするためにはどのような段階を経たり、どのような注意点や工夫が必要かをまとめたのが本書です。

    チーム・ビルディングの3つのメリットは、フォーカシング、モチベーション、ダイナミズムであり、よいチームの3要素が、信頼互酬性の規範、ネットワークであると言われている。

    また、チームは、一時的ー定常的の軸か、集団の凝集性-個人の主体性の2軸で、プロジェクト、定常組織、会議(研修、ワークショップ)、委員会組織の4つに分けられて、それぞれに応じたやり方があります。

    要素、「人組み」と「場づくり」のこと、ワークショップ(アイスブレイク)に関して、まとめた本になります。

    特に巻末には、エキササイズを120もまとめています。

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著者プロフィール

組織コンサルタント、日本ファシリテーション協会フェロー。大阪大学客員教授(テクノロジーデザイン論)。
1960年神戸市生まれ。大阪大学大学院工学研究科修了。ミノルタにて製品開発や営業企画、経営企画に従事したのち独立。2003年に日本ファシリテーション協会を有志とともに設立し、初代会長に就任。組織変革、企業合併、教育研修、NPOなど多彩な分野でファシリテーション活動を展開している。ロジカルかつハートウォーミングなファシリテーションに定評がある。

「2022年 『ファシリテーション・グラフィック[新版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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