任天堂“驚き”を生む方程式

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532314637

作品紹介・あらすじ

2019年10月任天堂・宮本茂さんが文化功労者に選出

任天堂だけが持つ独自の哲学とは。その源流とは-。娯楽に徹せよ。独創的であれ。なぜ世界中が夢中になるのか?快進撃の秘密を解き明かす。

感想・レビュー・書評

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  • WiiやDSで絶好調の時に出た一冊。花札やカルタの事業から現在(当時)に至るまでの歴史や、横井軍平さんや宮本茂さんの話など興味深い話題も。
    今のWiiUや3DSは出てなかったけど、独特なそれらのハードを予感させられる所もありました。ゲーム好きな人、任天堂ファンは是非読んでもらいたい1冊。文章も固くないので読みやすいですよ。

  • ゲームは常に高性能・高品質に向かって行った。
    しかし任天堂は性能を高める方面に向かなかった。
    「ゲームの人口拡大」が目標であった。だからこそ、家族に嫌われないゲームを目指した。それがWiiである。
    そして優れているところが、自分ができないことは他の企業に任せる。
    任天堂が何でも屋になってしまうと個性が失われる。WiiやDSにおいて、様々なプラットフォームを作り情報端末としての機能を有したが、そのまま多方面に事業展開をせず、常に娯楽事業に留めたことが今の任天堂につながっている。
    そんな任天堂イズムを読み取ることができる。この考え方はゲームに捉われず、あらゆるものづくりに応用できよう。

  • 世界の宮本茂氏や、伝説の横井
    軍平氏の話は割と聞くけれど、
    岩田氏、そして山内氏の話も載
    っていたので、興味深かった。
    ゲームウォッチからファミコン
    ゲームボーイへと慣れ親しんだ
    世代なら楽しめる本やね。
     
    「(運を)天に任す」と書くけ
    れど、任天堂は勝つべくして勝
    ったんだと思った。日本にこの
    素晴らしい企業があることを誇
    りに思えるくらい説得力ある本だった。

  • 最近はやや落ち着きが見られたものの、
    この間までのWiiとDSのヒットはすさまじいものがありました。
    そんなヒット商品を立て続けに飛ばした任天堂も、
    ほんの数年前はソニーのPS・PS2に押され、
    苦しい戦いを強いられていたはず。
    任天堂がどのようにしてV字回復したのかを知りたくて、
    この本を読んでみました。

    Wiiが発売する前、リモコンを振り回して遊ぶゲームの面白さが
    自分には想像できなかったし、ゲーム人口の縮小を危惧して、
    裾野を広げるという戦略を取っていたなんて
    気づくことすらなかったなぁ。。と
    感じながら(反省しながら)読んでいました。
    経営陣が考えに考え抜いて出した解答であることが
    ひしひしと伝わってきます。

    社長の岩田さんの考えに考える姿勢、
    宮本専務(マリオ生みの親)の自由奔放なアイディア、
    元部長の横井さんの「枯れた水平思考」の考え方、
    元社長の山内さんの鋭い洞察力、
    どれをとっても面白かったです。

    あまり企業のケーススタディーに興味のない人でも、
    ほんの少しのゲームの知識があれば楽しんで読める本だと思います。

  • 任天堂宮本茂さんが文化功労者に選出
    任天堂だけが持つ独自の哲学とは。なぜ世界中が夢中になるのか?快進撃の秘密を解き明かす。

  • ゲーム界を代表する企業任天堂の2009年までの軌跡を書いた一冊。

    花札からゲームに転換したことは知ってましたが、それまでに全く娯楽とは関係ない事業もしていたことや高品質を求める業界のなかでいかに家族受けするかを考えて作られたWiiやが開発された背景や耐久性へのこだわりなどは本書を読んで知りました。

    任天堂はまさに山内元社長や岩田社長、宮本氏や横井氏といった方が飽くなき探求心とこだわりによって培われてきた文化やソフト体質といわれるエンターテイメントを大事にした志向が今の地位をあるのだと本書を読んで感じました。

    企業理念をもたない会社で花札、トランプそしてゲームと娯楽で第一線を走ってきて、今スマホゲームで停滞しているテレビゲーム業界にどんな一手を仕掛けてくるのか本書を読んで楽しみになりました。

  • 「任天堂=ゲーム会社」だから、ゲームに興味ない人にとっては関係ないと認識してしまうのは、もったいない。この本を読んで、任天堂から本気のモノづくり、どこまでも謙虚な姿勢、消費者第一の精神を学びませんか?

  • 任天堂の経営の歴史についての本
    情報は2009年のものだが、おもしろい
    特に枯れた技術の水平思考、wiiのセンサの仕組みが驚きだった
    最先端であることではなく、おもしろく独創的であること

  • "パラノイアだけが生き残る(インテルの創業者 アンディグローブ)
    →病的なまでの心配性が必要

    ds
    世界で一億台売れた
    →他にはプレステとゲームボーイしかない
    →由来はダブルスクリーン

    重要なのは次世代の技術ではなく
    次世代のゲーム体験であり、
    パワーが大切なのではない
    →★★★これは今の仕事を、やる理由にも当てはまる

    任天堂はps,ps2でソニーにコテンパンにされた
    →ロクヨンは当時のスパコン並みのスペックだったが、ソフト側の参入が難しくてソフトが少なかった。
    ps2にゲームキューブが負けて技術を上げてもダメだと悟った。ゲーム人口が少なくなっていることに危機を感じた
    →ps2はDVD再生も兼ねている

    高性能化に未来はないとして
    お母さんの機嫌至上主義に変えた
    →小さいとか、家族でできるとか
    →技術を捨てたわけではない、違う方向へ振り分けただけ
    →★この考え方はとてもいい

    半導体の回路の線幅が細くなっていった
    →ライバルは処理能力が何倍向上するかを考えた
    →任天堂は電力をなん分の一にできるかを考えた

    コントローラーのコンセプト
    ・ワイヤレス
    ・怖がられない

    「今日起こっている現象を「いやぁ、前からわかってました」と言えたらかっこいいんですけど、そんなことはない。方向は正しいという自信はあっても、こういうスピードでこういうことが起こるとは思ってませんでしたというのが正直なところです。ああ、物事が変わる時というのは一気に変わるんだなと、逆に感じてるくらいで、世の中の皆さんが何をきっかけに大きく反応してくださるかというのはわからない」
    (岩田さん)
    →★曲にも言える
    →こう言い切るのは、結果のために正しいと思うことをしたのではなく、正しいと思うことをしたら結果がついてきたから。
    →★かっこいい。

    差込口が六つくらいある、あらゆるハードのカセットが刺さるゲーム機
    →★面白そう

    思いは本気で手段は冗談半分

    タダで売りたいとは思わないけれど、大儲けしたいとも思っていない

    マリオは元々ポパイが版権の問題で使えなくなり代わりに書いた
    →元はおっさんという名前だったが、アメリカの社員に見せたところ、マリオという同僚に似ているという話題になり、命名された
    →★おもしろい!

    ■肩越しの視線
    ゲームらやない人を連れてきてやらせて何も言わずに見ている
    →それにより改善点を浮き彫りにする

    ゲームに関係のない人の声を拾っていた
    どれだけ世界中で評価されようが、実績を作ろうが、決して独りよがりにはならず、「普通の人」がわからないのは自分が間違っているからだと、修正をしてきた

    見つけた遊びのタネを、万人に理解してもらうために、愚直に遊びを磨き込む

    1つのテーマについて、長くしつこく考え続けることが大切で、考え続けていることの蓄積の量が、ヒットを生んでいる部分というのもあるんだなと、私は思ってます"

  • 宮本茂や岩田聡の歴史が任天堂の成長と主に書かれてて面白い。

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