不格好経営―チームDeNAの挑戦

著者 :
  • 日本経済新聞出版社
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レビュー : 582
  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532318956

作品紹介・あらすじ

チームDeNAは、なにもそこまでフルコースで全部やらかさなくても、と思うような失敗の連続を、ひとつひとつ血や肉としてDeNAの強さに結びつけていった。とてもまっすぐで、一生懸命で、馬力と学習能力に富む素人集団だった。創業者が初めて明かす、奮闘の舞台裏。

感想・レビュー・書評

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  • 予想をはるかに超えて面白い!南場氏の飾り気のない文章が好印象で読みやすい。特に、元コンサルタントならではの視点が興味深い。コンサルタントとして経営に対して第三者の視点から助言するのと、経営者として意思決定の連続且つ、すべての決定に責任を負うのとではまるでプレッシャーが違う。本書を読んで強く感じたことは、南場氏は人材に恵まれているという点だ。その素晴らしい人材のトップとしてリードしていた彼女は、偉大な経営者だと私は思う。

    以下、本書よりお気に入りの箇所を抜粋。
    「私は、苦しいときにふたつのことを意識する。ひとつは、とんでもない苦境ほど、素晴らしい立ち直り方を魅せる格好のステージだと思って張り切ることにしている。そしてもうひとつは、必ず後から振り返って、あれがあってよかったね、と言える大きなプラスアルファの拾い物をしようと考える。」

    「生き甲斐は処した困難の大きさに比例する。父より」

    「買ってもらえなかったときにどれだけいい笑顔が見せられるかが勝負なんだよ」

    「誰が言ったかではなく何を言ったか。人ではなくコトに意識を集中する」

  • DeNAの創業者の南場智子さんの自伝。ユーモアあふれる文章が快調なテンポで語られ、最後まで一気に読み通してしまった。コンサルティングファームで経営者の相談にのっていた著者が、自分でやってみたら?と言われて一念発起、経営に携わる中で、壁にぶつかり、転んだり助けられたりしながら、著者もまわりのメンバーも成長していき、そして会社も成長していく様子が描かれる。

    読み進める中で、次から次へと個性あふれる部下が出てきて色々な場面で活躍し、読み終わる頃にはDeNAの経営陣の一人一人の人となりに詳しくなってしまっていた。高い目標に向かってチャレンジする部下の背後に、能力を見抜いて抜擢し、見守っている南場社長の存在を強く感じた。上司と部下、というより、若い女性教師とやんちゃな学生たち、という趣だ。そして一人一人に注がれる愛情のこもった眼差し。本のどのページを開いても愛が溢れ出してくる。後書きに、長年アシスタントとして一緒にやってきた女性に完成した原稿を読んでもらったところ、電車内で号泣してしまったという話が書かれていたけれど、そりゃ泣くでしょうね。こんな愛のいっぱい詰まったラブレターをもらったら…。

  • 肝っ玉母さんの印象が強い南場さんの著書。
    色々施策を打ち、順調に拡大しているように見えるが、
    やはり裏ではたくさんの苦労をされているんだと思った。

    色んな起業家がいるとは思うけど、
    やっぱり失敗したとしても起業する気力があるだけ、
    本当にすごいなと思う。

    自分でやってみるということが、
    大変だけど非常に楽しいことなんだなと正直感じた。

    【勉強になったこと】
    ・何でもいいから一つの職業で通用する人材になることが
     今後の自信にも繋がる。
     向いてないと思ってもすぐに辞めるのではなく、
     まずはその業界で極めてみることが大切。

    ・優秀な人材かつ色んな個性を持った仲間を増やしたい、
     これが起業当初の採用の基準。

    ・隙間を拾ってくれるメンバーは非常に強力。
     自分のことで手一杯でも拾える人材が重要。

    ・色んな仕事を協力しながらやっていくのが基本だが、
     重要事項の決定だけは社長が死守すべき仕事

    ・今決定しないとまずいということが肌感覚で感じ取れ、
     かつ即座に対応することが出来るのが優秀な起業家

    ・優秀な人材を採ることも重要だが、
     離れていかないようにすることも重要。
     優秀な人ほど次のステップを常に考えていて、
     そのスピードと組織にズレが生じたときに辞めてしまう。

    ・正しい選択肢を選ぶことは当然だが、
     選んだ選択肢を正しくするという姿勢も大事

    ・会社には色んな特徴を持った人材がいないとうまくいかない。
     偏りすぎはダメ。

    ・優秀な人の共通点は、
    「素直だけど頑固」「頑固だけど素直」

  •  人に薦められて読んだ。南場さんをはじめとするDeNAの方々はやっぱり賢いのだと思うけど、それだけでやっていけるほど経営は甘くないのだなぁと思う。行動を起こすタイミングが大切なこと、その好機を逃さないための敏捷さ、行動力に驚き。経営にもテクニックなどがあるのだとは思うけど、結局核になっているのは会社を成長させようという情熱や熱意、人との信頼関係などという汗臭いものなのだと感じた。また、経営術だけでなく、どういう人間が会社に求められているのかを知れたのも、この本の良いところ。

  • DNeAの南場さんの本。
    普通経営者の本はとても綺麗にかかれておりかっこいいものだが、この本は違う。
    とても泥臭い失敗も含めて面白おかしくかかれていて一気に引き込まれた。
    「人の向うのではなく、ことに向かう」という言葉はとても深い。

  • こんにちは、土井英司です。

    ノンフィクションからノウハウ、実用書まで、ビジネス書にも
    いろんなカテゴリーがあるわけですが、名著として長く棚に置
    かれるのは、有名経営者のビジネスノンフィクションと相場が
    決まっています。

    アイアコッカ、リチャード・ブランソン、ビル・ゲイツ、ステ
    ィーブ・ジョブズ、松下幸之助、本田宗一郎、盛田昭夫、小倉
    昌男、稲盛和夫…。

    これまでたくさんのビジネスノンフィクションを読んできまし
    たが、本日ご紹介するDeNA創業者、南場智子さんのノンフィク
    ションは、今年いちおしの一冊といっていいと思います。

    誰もが挑戦したいのに、保守的な気持ちが勝って、なかなか挑
    戦できない。結果、起業する人間というのは少数なわけですが、
    それをマッキンゼーのパートナー(役員)にまで上り詰めた著
    者が挑む。これが面白くないわけがありません。

    本書には、エリートコンサルタントが泥臭い実業の世界に飛び
    込み、試行錯誤するなかでつかんだ栄光と、それ以上に価値あ
    る仲間たちの姿が、鮮明に描かれています。

    なかでも、本田宗一郎を支えた藤沢武夫のように、著者を陰か
    ら支えた名脇役、春田氏のエピソードは、読んでいて泣けました。

    ここまで清々しく、かつ深い感動を呼び起こす一冊には、なか
    なか出合えるものではありません。

    不完全な人間が未知の世界に挑む。だから起業は困難の連続に
    なるわけですが、本書には、そのドラマが余すことなく書かれ
    ています。

    経営するなかで、理不尽さ困難を感じたこともあったでしょう
    が、そこをぐっと呑み込み、あくまで朗らかに語る著者の姿勢
    が、文体とも相まってとても気持ちいい。

    著者は、オビでこんなことを書いています。

    <経営とは、こんなにも不格好なものなのか。だけどそのぶん、
    おもしろい。最高に。>

    「創業した頃の不格好さを取り戻し、また明日から頑張ろう」

    そんな気持ちにさせてくれる一冊です。

    ぜひチェックしてみてください。

  • 話し口調で書かれており、南場さんの人となりが伝わってきて良かった。

  • 「正しい選択をする」以上に「選択を正しくする」ことも重要という文脈が印象的でした。
    これからの時代は考え検証し、実行に移すより、実行しながら考えるくらいのスピード感が大事だと思っていたところにストライクな言葉でした。

  • DeNAがどう成長していったかがよくわかった。こういったベンチャー企業を上場企業に成長させた経営者の本を多く読むと共通している内容を見出せるのも興味深かった。経営のエッセンスが所々にあるので、その手のことで悩んだら読み返してみようと思う。

  • ーーーーー山下2017/5/7ーーーーー
    【概要】
     DeNA創業の物語
    【評価】
     60点
    【共有したい内容】
    ・意思決定については、緊急でない事案も含め、「継続会議」にしないことが極めて重要だ。コンサルタントから経営者になり、一番苦労した点でもあった。継続討議はとてもあまくて らくちんな逃げ場である。もっと情報を集めて決めよう、とやってしまいたくなる。けれども仮に1週間後に情報が集まっても、結局また迷うのである。だから、「決定的な重要情報」が欠落していない場合は迷ってもその場で決める。「決定的な重要情報」が欠落しがちな起案者は優秀ではない。それを回避することにも気を使った。事案は決定の場で初めて経営トップに説明されるわけではなく、その前に「頭出し」として、報告を受けることが多い。そのときに、意思決定にはどのような情報がポイントとなるか、大まかにすりあわせることだ。

    ・創業期から一貫して多大な時間んとエネルギーを費やしてきたのが、採用活動である。人材の質を最高レベルに保ためには、1 最高の人材を採用し、 2 その人材が育ち実力をつけ 3 実力のある人材が埋もれずにステージに乗って輝き、 4 やめない という要素を満たす櫃ようがある。

    ・全力でく口説く、というのは、事業への熱い思いや会社への誇り、それから、その人の力がどれだけ必要かを熱心にすとれーとに伝えるということにほかならない。そして、相手にとって人生の重大な選択となるこおとを忘れずに、正直に会社の問題や悩み、イケてないところなども話さなければならない。

    【読んだ方がいい人】
     コンサルから経営者になりたいと考えている人

    【自由記述】
    最後に少し経営哲学が載っていたが、それ以外は自伝という感じ。
    コンサルから経営者になるとこんなに大変だよという話が載っているので、コンサルと起業で将来迷っている人にはおすすめ。

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