NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法 新版

  • 日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532321956

作品紹介・あらすじ

マイクロソフトCEO、ナデラ氏絶賛。
世界60カ国以上、100万人超の人たちに読まれている「話し方」の教科書。

暴力や対立、偏った物の見方を排し、対話を導く。
実りある対話を妨げ、暴力や対立を生み出している原因は、普段、わたしたちが慣れ親しんでいる話し方や考え方のなかにありました。わたしたちが知らないうちにしている「比較」や「評価」「決めつけ」が、誤解や無用な争い、暴力や怒りを生み出していたのです。
本書は、そうした暴力や対立を排し、人を思いやる実りある対話へと導くためのコミュニケーション手法(NVC=非暴力コミュニケーション)を伝授します。具体的には、相手を評価したり決めつけたりするのではなく、「自分が抱いている感情」や「自分が必要としていること」に耳を傾け、それを肯定的な言葉で相手に伝えることで人生をより豊かなものにする方法です。
NVCの要諦はとてもシンプル。それは次の4つの要素に意識を集中させることです。

1. 評価をまじえず、行動を「観察」する
2. 観察したことに対して抱いている「感情」を突きとめる
3. そうした感情を生み出している要因、「何を必要としているのか」を明らかにする
4. それを具体的な行動として「要求」する

NVCの提唱者であるローゼンバーグ氏が著した本書は、30以上の言語に翻訳され、全世界で60カ国以上、100万部超の人たちに読まれているNVCの教科書でありバイブルです。世界各地の紛争地域でなされた事例や、親子あるいは夫婦での対話、学校や職場、医療やカウンセリングなど身近な事例が多数紹介されています。

さらに近年ではマイクロソフトCEOのサティア・ナデラ氏がトップ就任直後に本書を幹部社員たちに薦めるなど、ビジネスの現場でも大いに注目されています。原著第3版の日本語翻訳版にあたる本書では、「紛争を解決するための方法」を新たに第11章として新設するなど、よりビジネスの現場のニーズにも応える内容となっています。

「人から一方的に決めつけられ批判されるような局面では、どうしても自分を擁護したり、身を引こうとしたり、反撃したりしがちだ。しかし、NVCに切り替えることで、自分と相手について、自分の意図したことについて、相手との関係について新しい視点からの理解が可能になる。その結果、抵抗や防衛、暴力といった反応は最低限に抑えられる。評価や判定を下すことに注意を向けるよりも、観察し、感情に気づき、何を必要としているのかを明確にすることに集中すれば、深い共感へとつながることができる」(本文より)

感想・レビュー・書評

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  • すぐにイライラしてしまうことも多いし、人の言動に影響されることが多いから、この本はひとつの考える種になる気がする。

  • 少し難しい表現はあるが、自分の生活を振り返るとともに新しい対話の形を学べる一冊。実践していきたい。

  • 人と人との関係で一番大切なのは共感
    そのためのノウハウ
    何度も読み返したい一冊

  • 相手を評価したり決めつけたりするのではなく、自分が抱いている感情と自分が必要としていること(ニーズ)に耳を傾ける、という考え方。感情にフォーカスする、ということをそもそもやらないことが多いように感じるし(特にビジネスの場面では)、その奥のニーズとなると、認識できていないまま感情に振り回されている気がする。
    4つのプロセスは常に意識したい、やり続けたいこと。
    (1)観察(Observations)
    (2)感情(Feelings)
    (3)必要としていること(Needs)
    (4)要求(Requests)
    自らを責めたり評価したりせず「自分がどうであるか」を明確に表現するには、トレーニングが必要だな、と改めて思う。
    そしてこの考え方を共有することもとても大事。NVC[Non-Violent Communication(非暴力コミュニケーション)]のプロセスを実践する人が増えることで、自分も周りも心の安寧を得やすくなる。手法であり、コミュニケーションそのものの質的変化にもつながる。

  • 具体的な事例とともにNVCの使い方が紹介されていて、わかりやすかったです。

    本書では他者への共感だけでなく、自分への共感の大切さも説かれています。感情とニーズに意識を向けること。
    「あーなるほど」と頭で思うのは簡単で、現実に使っていくのはなかなか難しいです。
    この本を読むのに一週間くらいかかり、その間NVCを何度も試しました。うまくいったり、いかなかったり。一番難しかったのが「対自分」でした。苦笑

    身につけたいスキルなので、他者に対しても、自分に対しても、これからも意識していこうと思います。

  • 2024.01.19 社内読書部で紹介を受ける。
    Non-Violent Communication
    観察と評価を分けましょう。
    感情と思いを分ける。自分を外から見る。
    刺激と原因は違う。
    怒りの原因は相手には無い。
    アンガーマネジメント

  • エクササイズがわかりやすいので、イメージしやすいです

  • これは時と場合によると思いながら読んでいた。
    ここまでできるようになるには訓練が必要だと思うし、
    話を聞かないで逃げる人もいると思ったから。
    でも、コミュニケーションに完璧さを求めていたら
    何もできなくなってしまうのでコミュニケーションの根本を教えてくれた本だと感じた。

    ちょうど最近親との喧嘩で実践した。
    普段かかわるとき側から見れば普通の仲良い親子のように見える。しかし、私が親に必要としていたこと(それこそこの本にあったように親から粗探しばかりされてうまくいったことは認められなかった)が満たされず20年間たまにある喧嘩は毎回お互いまともに話し合いをせず理解しようともしなかった。
    だが、今回の喧嘩でこの本の怒りを表現するの項目を参考に自分が必要としていること全てを表した。
    そうすると長年蓄積されたわだかまりは消え、お互い程よい距離感で接するようになった。
    そもそも、こういう人なんだ、自分とは合わないんだ、
    でも一緒に生活する上ではコミュニケーションは大事だからお互いが求めてることは話し合おうとなった。
    来年1人暮らしを始めるため、それまではまたこの本の内容を実践していきたいし、他の人ともうまくコミュニケーションが取れるようになりたいと思った。
    ただ、話をしないで逃げていく人にはどうすればいいんだろうと少し疑問に思う。

  • 4つの要素

  • 感情→ニーズ→満たし方
    それは他人にも使える

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著者プロフィール

NVC(Nonviolent Communication)の提唱者であり、国際的な平和推進組織CNVC(Center for Nonviolent Communication)の設立者。年間250日以上をかけて世界中を飛びまわり、数百におよぶ地域コミュニティー、国際会議、戦争で疲弊した地域などでNVCを伝える活動を精力的に続けてきた。「暴力に代わる平和的な選択肢」を提供する新しいコミュニケーション手法に強い関心を抱きながら、治安の悪かったデトロイト近郊で育つ。カール・ロジャーズのもとで研究をおこない、1961年ウィスコンシン大学で臨床心理学の博士号を取得。その後の人生経験と比較宗教研究を通じて、本書のテーマである「NVCのプロセス」を開発。連邦政府から受託した学校教育プロジェクトで、NVCを用いた「ミディエーションとコミュニケーションのトレーニング」をおこなうなどの実践を経て、1984年CNVCを設立。現在、世界35カ国で180名以上のCNVC公認トレーナーが活動している。

「2021年 『「わかりあえない」を越える』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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