ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダーシップ」

著者 :
  • 日本経済新聞出版
4.12
  • (135)
  • (173)
  • (63)
  • (9)
  • (3)
本棚登録 : 1370
感想 : 140
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532324124

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 業績をV字回復させるのは簡単ではない。
    それを何度も達成した真のビジネスマンだと思った。
    各章、長くもなく短くもなく端的にまとめられている。最後まで飽きずに臨場感を持って一気に読んでしまった。

  • 評価
    平井さんのEQと行動力が、SONYを大きく変えたことが
    心から理解できる本であり、これからのリーダーの指針でもあり、伝統的日本企業の文化を見直すヒントが多く詰まった価値ある一冊。

    感想
    読みやすいうえ、とても心に刺さる、心から思って伝えたいことを絞り出してリアルに表現をしていただいたものだと思う。

    SONYの本を出しつつも、平井さん自身の新たな人生目標に読者を無意識的に巻き込んでいることに感動した。

    新たなプロジェクトに、自分も行動したいと思った。

    内容
    章ではなく、学びを記載した。
    ・リーダー自ら異見を求める、そうした人を傍に置く
    ・自らが1番のファンになる。第一線の声を聞き、本気であることを行動で示す(取り上げ、直轄にし、参加する)
    ・厳しい仕事こそリーダーが直接行う(リストラなどを任せない)
    ・臨場感を大切にする(自分が今動く、入る、選ばれるようにする)
    ・誰もが共感を生む言葉は、自分が心より出した言葉。
    ・伝統や慣習を否定することで、変化するチャンスを周りに示す
    →リーダーの行動一つ一つは、経営の意思決定であると同時に、従業員へのメッセージになることを考える。
    メッセージは、心に伝えることと、こうした行動をしてもいい、すれば良いという二つの軸で示すこと。

  • 3度もソニーの危機を救い、ソニーを再生させた著者のリーダー論が学べる。リーダーのEQ(心の知能指数)を重要視する著者が、諦めずに社員との信頼関係を築いていく様が、ドラマチックで大変面白い。
    リーダー論として心に留めておきたい言葉、「リーダーは自社の製品やサービスの一番のファンであれ」「もし部下による選挙が行われたら自分は当選するか?」
    また、著者はソニー退社後、恵まれない子どもの貧困と教育格差の解消に向けて活動するという。こちらも注目、応援していきたい

  • 【この本を読んだ目的】

    ・中田敦彦さんのYoutube大学で紹介されていて興味を持ったため。
    ・ソニーを再生させた社長の話に興味があったため。

    【要約】

    ・平井一夫さん本人書き下ろしによる、3度にわたるソニー再生の裏側。

    ・平井一夫さんの遍歴(ざっくり)
     親の転勤により小学生~大学生は日本↔アメリカを何度も行き来する生活
      ↓
     CBS・ソニー(後のソニー・ミュージック)に入社
      ↓
     SCEA社長(ソニー・コンピュータエンタテインメント・アメリカ)
      ↓
     SCE社長(ソニー・コンピュータエンタテインメント)
      ↓
     ソニー社長

     ⇒SCEA、SCE、ソニーの社長を務め、”3度”の経営再建。

     <平井さんが大切にし、実践していたこと>
      ① 一人一人の社員の話に徹底的に耳を傾ける → ”EQ(心の知能指数)”が大切。クリエイターファースト。
      ② 自社の”製品”のクオリティを求める → ”KANDO”を与える商品。「リーダーは自社の商品の一番のファンであれ」
      ③ 人が嫌がる仕事は自分がやる → クビを言い渡す、とか。
      ④ 異見を求める → 互いに違う強みを持つプロの集団をつくる。

    ・久夛良木健さん…プレイステーションの父。鬼才。仕事に徹底的にこだわりを持つ人物。
             平井さん曰く、久夛良木さんは「研究社、アントレプレナー、プロダクトプランナー、経営者、マーケッター、クリエイター…その全部を兼ね備えた人」

    ・ソニーショック(2003年) 大赤字、株価ストップ安。
     AppleのiPod → ウォークマンが売れない。
     サムスン、etc... → 家電のコモディティ化。激しい価格競争に。テレビが売れない。

    ・プレイステーション3
     久夛良木健さんの最高傑作。家庭用のスーパーコンピュータというコンセプト。
     販売当時の価格:\62,790(売るたびに赤字)
      → コストカット後価格:\29,980

    ・3度の経営再建、その時平井さんの判断
     ① SCEA
      プレイステーションのソフトで、つまらないと判断したものは販売許可しない方針。(量より質)
     ② SCE
      プレイステーション3の徹底的なコストカット。コストカット会議には自ら参加。
      「プレイステーションはスーパーコンピュータではなく、ゲーム機」という理念のもと、
     ③ ソニー
      テレビはクオリティで勝負 → 画質・音質の追求
      パソコン(VAIO)部門の事業売却 → OSと半導体を他社からの調達に頼っていては差異化が困難。
      モバイル事業は継続 → 一度手放してしまうと再参入が困難。

    ソニーは2018年、最高収益7348億円。20年ぶりに更新!
     ↓
    その後、平井さんはソニー社長を退任。


    【学んだこと・感じたこと】

    3度の経営再建を成し遂げた平井さんの考え方、大切にしている理念は、目新しさや、トリッキーさはない。
    ではなぜ、3度も会社の再建ができたのか。
    「ソニーの製品が好きだ!」という情熱、製品をつくるクリエイターへの信頼、ソニーという会社そのものへの「まだまだソニーはこんなものではない」という信念 etc…
    といった、平井さんの人間的な部分が人を惹きつけ、会社としての成功を導いたのではないかと思う。

    また、平井さんの「うまいな~」と思わせるところが、「自分がどう見られているか?」を意識して、それを利用するところだと思う。
    「社長直々に会議に参加してるならこの案件は重要なんだな…」と社員に気付かせる、など。
    言葉ではなく姿勢で語るのも人がついてくる理由の一つではないかと感じた。

    ソニーが存続の危機に陥ったことがある、ということすら知らない状態で読み始めたけど、、
    とにかく、めちゃくちゃおもしろかった。

  • ソニーを再建したと言われる平井社長の経歴が事細かく理解できる本。
    内容は非常に面白く、人との出会いによって仕事が作られていく、キャリアが変遷するのが面白い。
    久夛良木氏や丸山氏など、ソニーPlayStationの王道を作った方々との物語も必見。
    ソニーに興味がある人は是非。

  • 控えめにいって最高の本だった。

    なぜソニーが平井社長の下で復活できたのか、そこに書かれている内容は新しい概念が書かれているわけではないが、やるべき事を正しくやった結果、本当に復活したという重みを持って語られている。

    リーダーとして、異見を愛するものとして、経営者として、どうすべきかという平井さんの人生哲学が詰まった名作。

  • ソニーの元社長である平井一夫さん初の著書。内容は自伝的なかんじで、平井さんの幼少時代~ソニー入社(入社当初はは音楽関係の部署)~ソニー・コンピュータエンタテインメントを改革して立て直し、社長となりソニーを再生するところまでが語られる。プレイステーション1,2,3くらいまでのヒットの裏側が垣間見れて面白かった。EQ(心の知能指数)やリーダーシップ周りの話も多いので、良質なビジネス本としても読める。

  • ソニーが立ち直っていく様を見てきたわけだし、そこに何か学べることがあるんじゃないか。そう思って買いました。

  • https://note.com/nagaoma13/n/n408655c7a9f2
    に感想を書いています。

  • リーダーとはどうあるべきか、というのを体験談から知ることができる。リーダー論の本は色々出ていていくつか学んだこともあるが、とても共感できた一冊。
    自分もリーダー的立場になる時…が来るかはわからないけど笑
    日々の意識にプラスしてみようと思えるヒントがたくさんあった。

全140件中 81 - 90件を表示

著者プロフィール

1984年に株式会社CBS・ソニー(現 株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント)入社。1995年よりゲーム事業の北米責任者を務め、2007年に株式会社ソニー・コンピュータエンタテイメント (現 株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント) 社長 兼 グループCEO就任。2012年4月にソニー株式会社 社長 兼 CEOに就任し、ソニーグループ全体のビジネスを牽引。2018年4月より2019年6月まで会長を務める。2019年6月よりソニーグループ株式会社 シニアアドバイザーに就任。2021年4月、自ら代表理事を務める一般社団法人「プロジェクト希望」を設立。著書に『ソニー再生』(日本経済新聞出版社、2021年)。

「2022年 『THE HEART OF BUSINESS(ハートオブビジネス)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

平井一夫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×